中日ニュース第286号
梅雨あけて(山梨・神奈川・東京)
富士山の山開きはあいにくのお天気で、登山者をふるえあがらせました。ここは岐阜県の馬背山。七月三日の風流アユつり全国大会には、七〇〇人の太公望が若アユのダイゴ味に腕を競っています。神奈川件平塚市は、恒例 の七夕まつりでにぎわいました。こうして梅雨も明ければもう真夏、カッパ達で賑う都会のプールから裸のシーズンがふたをあけました。
珍商売大うり出し(京都・東京)
京都駅前の裏通りを歩くと“飛脚”のカンバンが目立ちます。これは京都から近郊の市町村へ二本の足を使って品物の配達を引きうける現代版“飛脚”運賃は安いし、早く安全に届けてくれるというので大繁昌。三百人近い飛
脚さんが宇宙時代の都をカッポするのも京都らしい風景です。
ところで最近のマス・コミブームに乗って東京には切り抜き星が現れました。全国数百社といわれる新聞・雑誌の切り抜き資料を切り売るのがこの商売。廃物利用も仲々手がこんできました。東京の山の手では日本で唯一人
という犬の理髪店さんが活躍しています。理髪、洗髪からマニキュアまで、人間顔まけの化粧で、値段も三千円也。またなんとか毛をはやそうとはげの病院ができました。枯木にもう一花さかせようという患者さんで満員の盛況 振り。時まさに珍商売は花ざかりです。
“イカとニワトリ”騒動記(青森・三重)
イカ釣り漁場として日本一を誇る青森県八戸港に時ならぬ騒ぎが起こりました。ことの起りは、六月二十八日の漁民大会で船主側が、従来の個人釣りから共同釣りにあらためたいと提案したのがそもそものホッタン。これを
不満とする釣り子たちは、ついにストライキを決行。八戸はミナト二分してけわしい雲行きをみせていましたが、この程解決。再度活気をとりもどしました。
一方こちらは“最後の革命”と豪語し強制講習で話題をまいた三重県伊賀町の山岸会警官隊の手入れをうけ注目をあびている折柄、山岸会の名称を「世界急進Z革命団」と改めました。百万羽養鶏と“平等”な共同生活をス
ローガンに大きな組織をもつこの団体も、こんどの事件にその性格が次第に明らかになって来たようです。
日本の群像
「社会を明るくする人びと」(東京・名古屋・千葉・北海道)
七月二日の東京保護大会で、法務大臣賞をうけた佐藤さんは、保護司として五十二名もの少年の更生につとめて来ました。
名古屋では、婦人会の人々が、少年鑑別所を訪問、少年達を激励しました。
千葉県に住む飯田君は、一年間バスの停留所を掃除しつづけてきました。これは、三年間つづけてきたお姉さんの遺志をついだものですが中学卒業までつゞけますとはりきっています。こちらは北海道の稚内。日本中を歩き
貧しい人々をなぐさめようと世界同胞愛協会の人たちが徒歩旅行に出発。南九州枕崎市へのメッセージをもって、エンエン二,五〇〇キロの全国行脚の途についたのです。
Chunichi news No.286