新日本ニュース第65号
1.タイトル
2.貴族院 使命をおわる
三月三十一日、衆議院解散と共に貴族院は停会となった、ここに貴族院は明治、大正、昭和の三代に亘る五十八年の歴史を閉じ五月からは参議院として生れ変る。
貴族院議長徳川家正
四月の声
3.学校はじまる
今日から国民学校一年生になった坊やがお母さんに連れられて嬉しそう。
4.水ぬるむ
―羽田沖の潮干狩り―(東京・羽田) 一家総出のあさり探り。食糧難の折から潮干狩も今や真剣だ。
5.郵便料値あげ
四月一日からハガキ五〇銭、封書は一円二〇銭、切手売場は大混雑だ。
6.宝塚娘 東京へ
戦争中鳴りをひそめていた宝塚少女歌劇が今度日劇で公演される。相変わらず若々しい天津乙女。
7.選抜中等野球はじまる(甲子園)
空から始球式を行って六年ぶりの選抜中等野球が甲子園で行われた。三月三十日入場式の後、第一試合京都一商対松本商業で京都の勝となった。
8.世界労連代表 炭坑を視察(大牟田)
来朝中の世界労連代表は三月二十九日、九州三池炭坑を訪問、炭坑労働者たちと一緒になって真黒になって視察した。
9.今週の東京裁判
四月二日、再開された東京裁判には元奉天省政府及び蒙古自治政府最高顧問金井章次氏が出廷、満洲建国に帰する証言を行った。
10.暗黒からすくわれた淡路島
明石海峡の海底を通って本土と淡路島を結んでいた海底電線に故障ができ、今年のはじめから淡路島は暗闇になっていたが、電産従業員の決死の作業が成功し、島民はホッと一息ついた。
11.選挙戦いまたけなわ
四月二日横浜で、ウィード中尉らによって民主主義組織に関する講習会が開かれた。同じ日、東京の労組婦人代表は選挙管理委員会を訪れ、立候補者中の戦犯人について鋭く質問した。四月一日には日比谷音楽堂で各党の立会演説が開かれ、かくて投票日切迫につれ選挙戦はいよいよ白熱化してゆく。
FRYAR GYM(フライヤージム)伊勢佐木町にあった米軍の体育館
New Nippon news No.65