新日本ニュース第41号
1.タイトル
2.昭和十七年に対ソ戦争の計画 東京裁判
昭和十六年三月、時の外務大臣松岡はモスクワに於て日ソ中立条約に調印し、これに依り日本はソヴエットを攻撃しないというゼスチュアを示したが同年七月に昭和十七年にソヴエット侵略すべき作戦計画を決定し大軍をソ満国境へ集中し侵略の機を狙っていた事実を十月八日ソ連側ゴルンスキー検事は東京裁判の法廷で曝露し戦争指導者の責任を鋭く追及しました。
3.時の話題
4.皇太子さんの英語の先生(東京)
今年十四才になられた皇太子殿下の英語の家庭教師として十五日アメリカから着住したヴアイニング夫人は淀橋の官舎に落着きました。
5.海底から水田に(岡山)
食糧の不足の折柄、海底を田甫にしようと岡山県児島湾の開拓工事が戦災者、復員者の手で行われ、既に三千町歩は完成しています。
6.何を見たか 和田農相(埼玉)
埼玉県足立郡の馬頭観世音で十三年振りに行われたサゝラ舞を和田農相は見学しました。
7.十四年ぶり 観音様浮世に(浅草)
賑やかに明け浅草復興祭の三日目、十月十三日浅草寺の観音様が十四年振りで行はれ、チゴさんの行列等で当日は大変な人出でした。
8.米第八軍 上陸演習(神奈川)
サイパン、比島、沖縄などでその勇猛を謳われたアメリカ第八軍が最初の上陸演習を神奈川県茅ヶ崎海岸で行いました。十月十四日には空軍の掩護下、上陸用舟艇、水陸両用宣車等が出勤し見事な機動力を見せました。
9.注視の的“10月”ゼネスト 政治闘争か経済ゼネストか
10.ひろがるストの波
十月十三日に開催された労働者大会に於て共同闘争が決議され、十五日映画演劇労働組合はストに突入し撮影所では職場大会に気勢を上げました。映画館ではスターや舞踊隊が街頭で叫び、かくてストライキの波は新聞から映画、石炭、電気、鉄鋼と次第に拡大しつつあります。
11.読売争議解決す
一方新聞ゼネストの導火線となった読売新聞社の争議は十六日に遂に解決をみるに至り、闘争五ヶ月に及んだ問題の争議も幕を閉じる事となりました。
New Nippon news No.41