日本ニュース第106号
1,比島制圧の記念観兵式
馬上ゆたかな本間最高指揮官は、六月三日、比島派遣軍感激の記念観兵式で閲兵した。皇軍機械化部隊は威武厳然とマニラ市内を圧し比島作戦の終わりを飾るにふさわしい絵巻でした。
バターン・コレヒドールを攻略した比島派遣の第14軍は、6月3日、マニラ市で観兵式を行い、本間雅晴司令官が閲兵した。本間中将は、この後、第一次バターン攻略戦の不手際の責任をとらされ予備役になった。
2,邦人再び活躍 ダバオ麻生産
フィリピン、ミンアダナオ島のダバオ周辺には、戦前から2万以上の日本人がマニラ麻などの栽培にあたっていた。今度の戦争で、いちはやく救出された在留邦人は、麻の生産を再開した。
ダバオのアポ火山を背景に一面に広がるマニラ麻の原料ばしょうの一種アバカの畑。
アバカを刈り取り、皮をはいでマニラ麻の原料を取る作業。牛車で運び乾燥して製品にする作業。出荷する麻糸。
3,ジャバに漲る新生運動
お早よう、バタビアの子供たち、日本語がとても上手になりましたね。
インドネシアはオランダ人に対する排斥力が強かった反面、どの占領地よりも親日的であった。占領後2ヵ月あまりでジャカルタに、日本語学校が生まれた。
ジャカルタ(バタビア)に軍宣伝班が開設した”日本語学校チハヤ塾”に自転車に乗って登校する現地の子供たち。
チハヤ塾でラジオ体操をしたり、こいのぼりをあげたりする子供たち。
3A(さんあ)運動の日本語学校で日本語の学習をするインドネシア青少年と子供に混じり勉強する母親ら。
海軍記念日の5月27日、3A運動の一つとして市内を行進するインドネシアの若者たち。
4,大陸戦線
~晋冀豫(しんきよ)作戦~(北支)
北支派遣軍は、5月15日、晋冀豫作戦を実施、山西、可南、河北省を中心に鉄道に沿って行動開始。この一帯は共産匪の跳梁するところで、我が軍は、敗走する共産匪を追って、目指すは渉懸。重慶が企画する国共合作の持久戦を破壊。
偽装した軍用列車に乗って前線に向かう将兵。
列車上から射撃し、畑に散開して敵陣を攻撃。
山岳地帯をトラックを押して進む部隊。山岳地帯を進むトラック部隊。
~浙贛(せっこう)作戦~(中支)
トーチカを構え抵抗する敵軍に、六月三日、総攻撃開始。六月六日、衢州東方の飛行場に突入、さらに衛懸へ踏み入り、多数を捕虜にしました。
記録破りの豪雨の中で、7日、衢県城(くけんじょう)を占領した。
衢州(くしゅう)付近の敵陣を射撃する山砲。散開する歩兵部隊の近くに落下する敵弾。
重機関銃の射撃下に進む歩兵。敵陣を急降下爆撃する陸軍機と爆撃で上がる黒煙。
山岳に設けた敵トーチカを破り、雨中を進む部隊。連日の雨で増水した烏渓江をロープを伝って渡河する将兵。
水浸しの衢州飛行場についで衢県城を攻略する部隊。中国軍から捕獲した多数の銃火器や捕虜。
Nippon news No.106