中日ニュース第260号
冬山へ赤信号(北アルプス)
今年は冬山ブーム。天候と雪崩で悪名高い北アルプスも大変な賑あいぶりです。
しかし、“山”はこのお客さん達には遠慮なく暴れまわり、慶応、早稲田、日大などの一流大学山岳パーティーまで、なだれの犠牲となりました。山の仲間達は、二重遭難の危険にさらされながら、亡き友人の遺体を求めて正月も必死の捜索をつづけました。
ところで下界では、こうした惨事もなんのその山へ向う列車は、登山家やスキーヤーではち切れそう。
北アルプスの白馬岳には二千メートルもあるマンモスケーブルカーができ上り、静じゃくな山岳スキーのパラダイスも沢山の人が入りました。
天気がめぐまれればすばらしいウインタースポーツも、吹雪となれば、たちまち天国から地獄?雪の山を楽しむにはよくよくの御用心を願います。
ソ連の南極科学陣
科学ブームの話題をまいているソビエトでこの程原子力砕氷船を建造、今最後の仕上げが急れています。
その名も“レーニン”号と名付けられ、南極観測の新しい任務につくことになっています。
また陸上でもマンモス雪上車を完成しました。
内部には八人用のベッド・ムールサロンやキッチング・ルームまで完備してさながら動くホテルといったところ。
人工衛星、月ロケット打上げなど世界を驚かしたソビエト科学陣のめざましい成果がここでも注目されています。
カメラ・スケッチ 迎春(北海道・岩手・東京・神奈川・大阪)
静かに明けた北海道の元旦。祝い酒をくみ交わしよき年を迎えました。
苫小牧のお正月。ここは全国一を誇るホッケーのメッカです。長かった斗争のかげはどこえやら明るい初練習を行いました。
東京は二十八年ぶりの雪で明けましたが、明治神宮や、東京タワーも人で埋まりました。また大阪茨木市の小学校では、よい子たちが、“ことしの願い”をたくした千九百個の風船を空高くあげました。
箱根では、寒さ知らずの水上スキーです。一方、岩手県の津軽石川では、正月四日、南部ハナ曲りサケの川開きが行われました。
新しい年を迎えた今年の各地の表情です。
Chunichi news No.260