映像チュウニチニュースダイ254ゴウ V1H2020000048

中日ニュース第254号

撮影年月
1958年(昭和33年)11月頃
コレクション(提供者)
中日ニュース
撮影
発行
中部日本ニュース映画社
製作
中部日本ニュース映画社
配給
時間
10分10秒
米国国立公文書館オリジナル番号
館内限定公開 色彩無 音声有 貸出不可
内容

警職法ついに廃案
 高姿勢で警職法をもちだした岸総理はついに無条件降伏。十一月二十二日の党首会談で警職法改正の一担取上げを約束しました。
 大喜こびの社会党は早速乾杯で勝利を祝いました。
 しかし負けた自民党はすっかり落胆。あげくはお家騒動に火がつき反主流派からは岸さん批判の声が出るなど悲哀を味っていました。
130日ぶりに解決へ―王子製紙争議―(苫小牧)
 組合を除名されたものは、解雇するというユニオンショップ制度の是非をめぐって血みどろの斗争をつづけてきた王子製紙のストライキも、中山会長の斡旋により、ようやく明るさをとりもどしました。
 現地の苫小牧では、子供たちにお菓子が配られるなど喜びにあふれていました。
 こうして組合を骨抜きにしようとした会社側の狙いも、組合側の団結の前には及ばなかったようですが、死力をつくし、興亡をかけた苦斗の陰には、夫をはげまし、台所を守って来た主婦達の活躍は見逃せなかったようです。
追いたてられる漁民と農民
 千葉県長浦海岸に計画された大干拓計画は今春、一部を完成したまま工事は中止。
 それというのもこのあたりは全国でも指折の海苔どころ。年産四億円は固いといわれるだけに漁民たちが強く反対しているのです。こうして十一月十八日には四百隻の海苔とり船が干拓反対と海上デモを行いました。
 一方同じ千葉県の松戸市郊外に五十万坪二千七百戸の住宅街建設がすすめられています。ところが区画整理法により地元の農民は三割の土地をとり上げられることになった為ここでも大衝突。
 工事を強行しようする住宅公団側は、警察の手を借りブルトーザーを繰り出せば、農民達は体を張っての抵抗をつづけています。
特報!皇太子さまご婚約―正田美智子さんに決る―
 長い間話題になっていた皇太子明仁親王殿下ご婚約の皇室会議が二十七日午前十時、岸首相ら十人出席のもとに開かれ、皇太子妃殿下に正田美智子さんを決定しました。
 皇太子さまは昭和八年十二月二十三日のお生れ、来月満二十五歳の誕生日を迎えられます。
 同十五年四月学習院初等科にご入学、二十七年「立太子の礼」を行い名実ともに皇太子となられました。
 また、話題の人正田美智子さんは今年二十四歳、昭和九年十月二十日正田栄三郎氏の長女として東京都文京区に生まれました。そして同十六年四月双葉小学校に入学、同三十二年三月聖心女子大学英文科を首席で卒業しました。

原文

Chunichi news No.254