中日ニュース第251号
秋のいろどり(栃木・東京・長野・岐阜)
すっかり冬げしょうした北アルプスの山々。山あいの地区は早や冬の訪れです。
ところで、十三年ぶりに再建された明治神宮では、一日から遷座祭がはじまり参拝者で埋まりました。
また今年は戦后最高の結婚ブーム、式場はどこもかしこも超満員です。
こちらは足のふみ場もない新宿駅、最後の連休へ登山客がどっと押しよせました。
ところが目指すお山は自動車ラッシュで身動き出来ません。
観光地日光も人出で埋まりましたが、こうして賑やかな秋の観光シーズンも終りました。
自衛隊と“山下大将”(東京・浜松)
十一月一日は自衛隊記念日。
東京の明治神宮外苑広場では、観閲官に岸首相を迎えて盛大なデモンストレーションが行われました。
この日、静岡県浜松の航空自衛隊基地には、“放浪画伯”で人気のある山下清さんが、一日司令官に迎えられ、愉快な話題をふりまいていました。
“無理が通れば道理が引込む”―会期延長をめぐって―
警職法改正をあせる自民党は、十一月四日、抜打ちに本会議を開き、社会党議員の出席を阻んで、三十日間の会期延長決議を強行しました。
この異例な、しかも一方的なやり片には社会党はカンカン。「自民党ははずかしくないか、国民がみているぞ」という社会党議員の叫びが本会議場にこだましました。
こうした自民党の強行策に国会の運営はいよいよ最悪の状態となりました。
こうした中で迎えた翌五日の警職法改正反対のゼネストは、いまや岸内閣打倒を標ぼうし、総評、全労、新産別、中立などあらゆる労組が加る空前の斗争となりました。
こうして一部には岸首相は、おしかくしていた戦前の姿をあらわし始めたのではないかと恐れる声もあらわれはじめ、又作家の石川達三氏なども東条内閣時代よりもなお悪いと強く批判しています。
Chunichi news No.251