中日ニュース第250号
カージナルスを迎えて――日米親善野球
二年振りに迎えた日米親善野球は去る二十四日東京の後楽園での第一戦を皮切りに全国ですばらしいゲームを繰りひろげ野球ファンの人気を一手に集めています。
こんどやって来たカージナルスは“赤い鳥”という名前で知られ、“大リーグのザ・マン”と最大の敬称をつけられた不滅の大打者ミュージアル選手をはじめ異色あるメンバー揃いでアメリカでも大変な人気チーム。
迎え撃つ全日本チームも長島、藤田、中西、稲尾と、両リーグの花形プレイヤーを揃えての夢のチームの実現。
第一戦、カ軍が猛烈な集中攻撃と見事な走塁で得点すれば、全日本はホームランで応酬するという迫力のある大熱戦となりました。
カメラ・スケッチ
ぼくたちの勉強?(静岡・愛知) 静岡県浜松市のある幼稚園。綱渡りをしたり、木のぼりをしたりここの子供たちは毎日ターザンごっこにあけくれています。また教室でも一ぱいに七ツ道具をひろげてかつてきまゝな工作。
これらはすべて、子供たちの才能を自由にのばす“個性伸長教育”のためだそうです。一方これとはうらはらに礼儀、作法を教える愛知県浜町の保育園。日頃のワンパク小僧も、この時ばかりはしんみように、お茶のおけいこをしたりして一生懸命です。街でひろった幼稚園の話題でした。
警職法へ 高まる世論
警職法改正の強行突破を目前にひかえた国会に、五千人のちょうちんデモが押しかけたのは十月二十四日。
二十五日の東京日比谷で行われた中央集会、二十八日の時間内職場大会と十万人のデモ行進。
更に十一月五日に予定される全国四百万の総評を中心としたゼネストと、盛り上って来た警職法改正反対の声をバックにした労働組合の反対斗争はかってない激しさをみせています。
こうした中で岸首相は、自ら警職法改正のPRに立ち、自民党青年婦人部大会で訴えたり、政府声明を発表したり懸命です。
国会での社会党は元首相の片山哲氏を陣頭に立てて「警職法改正は憲法違反だ」と岸首相に迫り、又デモ行進には、浅沼書記長以下総動員と身をはっての反対斗争です。
盛りあがる世論の中で臨時国会も余すところわずか、警職法問題もいよいよ大詰に来たようです。
Chunichi news No.250