中日ニュース第249号
スポーツ
国体ひらく(高山)
第十三回秋の国体は十月十九日、秋晴れの富山市で両陛下をお迎えしてはなやかに開幕。
今年はブラジルから五選手が初参加。天皇杯をめざして十三種の競技が、北陸路の六十二会場で一せいに火ぶたをきりました。
西鉄ねばりの逆転優勝 日本シリーズ
三連敗の重荷をはねとばした西鉄が、ついに決勝へと持ちこんで日本シリーズ最終戦を迎えた十月二十一日の後楽園。
西鉄は殊勲の鉄腕稲尾投手、巨人は堀内をマウンドに送りましたが、一回の表西鉄は早くも、ランナーを一、二塁において当たり屋中西がホームラン。先制の三点をあげました。
そして、五回の表にだめおしの二点、八回にも一点をあげ6―0と巨人を大きく引きはなしました。
一方巨人は、二回の裏、二死満塁のチャンスも藤田の三振で無得点、九回長嶋のランニング本塁打で一点をあげただけでした。
こうして、西鉄は三年連続優勝をなしとげたのです。
またこの日、巨人の人気男川上選手は二十一年の輝かしい選手生活からの引退を発表。悲喜コモゴモ。勝負の世界のきびしさを思わせた今年の日本シリーズでした。
平和憲法のゆくえ(東京・北海道)
警職法改正の強行突破は、国会に再び大混乱をもたらしましたが、総評傘下の労組員は、雨の中を国会に押しかけ、院外の反対運動はますます拡大しています。
一方、改正賛成の右翼が台頭し、十月十七日社会党が、撤回要求決議案を出した本会議では、傍聴席からビラをまいたために大騒ぎとなりましたが、政府が強行突破をつづける限り、国会の波乱はまだ大きくなる模様です。
こうした折柄、NBCブラウン記者との会見の内容を追求された岸首相は「第九条を含めて憲法を改正したい」と発言、それを裏付けるように、自衛隊は北海道で戦後最大と銘うって空陸一体の大演習をくりひろげています。
第九条というコロモの下にかくしていたヨロイも、今ではまる見えとなり戦力なき軍隊の大砲は、平和憲法を吹きとばしてしまいそうな気配です。
Chunichi news No.249