映像チュウニチニュースダイ247ゴウ V1H2020000041

中日ニュース第247号

撮影年月
1958年(昭和33年)10月頃
コレクション(提供者)
中日ニュース
撮影
発行
中部日本ニュース映画社
製作
中部日本ニュース映画社
配給
時間
7分47秒
米国国立公文書館オリジナル番号
館内限定公開 色彩無 音声有 貸出不可
内容

共同防衛へ足がため(東京)
 日本の防衛力の増強とひきかえに、アメリカにおんぶしたかたちの日米安全保障条約を改訂する、日米交渉が十月一日から始まりました。
 おりから四日にはアメリカのマイケルロイ国防長官が来日し、佐藤防衛庁長官、藤山外相、岸首相とそれぞれ、個別に話し合いましたが、台湾問題でアメリカが苦境に立っている時だけに注目されました。
 安保条約の改訂では、核兵器の持込みや、海外派兵など、日本側も共同防衛の義務を負はされることになっているので、憲法の枠内では済まないとみるむきが多いようです。
カメラ・ルポ
 通信部記者(岐阜)
 ここは山あいにけぶる岐阜県八幡町。通信部記者は毎日ニュースを求めて大活躍。ます町の警察では、顔なじみのお巡りさんから事件ネタを、役場では町の景気調査です。
 家では、奥さんも御主人を助けて大いに働いています。
 本社に原稿を送ったり、新聞の切抜きをしたり、まさに一家ぐるみでニュースを追っているのです。
 地方文化のにない手、通信部記者はこうして、ニュースに明けくれる生活を送っています。
台風あと始末(静岡)
 あれから二週間。泥と流失物に埋った伊豆被災地には、今日もツチ音高い復旧作業が続けられています。
 そして、二百名を超える行方不明の遺体の収容が、あの日の暗い悲しみをかきたてています。
 こうした中で、山口国務相一行が現地を視察。十年前工事半ばで放り出されて、今度の被害を大きくしたとも云われる放水路を見ましたが、今ではあとの祭り。
 旅館に帰った大臣へ、顔が売り物の地元の代議士が、有力者をひきつれ陳情です。つづいて十月五日、ヘリコプターに乗って岸首相が現地を訪れ、聞くよりひどい惨状と人々を前に神妙な表情です。
 然し復旧のさ中、無情に降りつづく雨のたびに傷だらけの狩野川は水カサを増して、連絡がとだえ、作業もなかなかはかどりません。
 そして被災者達は家族や病人だけで、足の踏み場もないバラック小屋で、迫り来る寒さにふるえているのです。

原文

Chunichi news No.247