映像チュウニチニュースダイ234ゴウ V1H2020000032

中日ニュース第234号

撮影年月
1958年(昭和33年)7月頃
コレクション(提供者)
中日ニュース
撮影
発行
中部日本ニュース映画社
製作
中部日本ニュース映画社
配給
時間
8分57秒
米国国立公文書館オリジナル番号
館内限定公開 色彩無 音声有 貸出不可
内容

一、名古屋場所ひらく
大相撲七月場所は、炎暑の名古屋市金山体育館で名古屋初の本場所です。
初日、坐骨神経痛をこくふくして土俵に上った大関朝汐太郎は、大関キラーの北ノ洋と対戦、得意の上手投げの連発から寄り倒して復調を示したものの三日目には安念山に破れるなど、土俵上には、激しい星争いが展開されています。
一、管理職手当まかり通る
 会期末の七月二日、参院文教委員会は、校長に支給する管理職手当の審議をめぐって激しく対立しました。期日内に通そうとする与党と、その成立を阻もうとする野党――
七月三日、とうとう議長職権で文教委員会に於ける中間報告が求められました。
然し、最後まで委員会での審議を主張する社会党は、激しく議長席に詰寄り自民党と渡合いましたが、一度も審議しない法案を強引に通そうとしたことに無理があったようです。こうして、紛糾と波乱を呼んだ校長管理職手当法案も未明の本会議で可決。
然し、法案の成立を急ぐの余り、充分な話合いもせず、数と力で押切ったことに、議会政治を否認するものとして強い批判と悪例の声が高いようです。
一、追いつめられる街のダニ
目に余る街のダニを一掃しようと、全国次席検事会同で愛知法相が強調。やくざの町といわれる東京新宿では、七月五日夜から淀橋署地区取締本部から、制私服警官二六〇人が一斉手入れに出勤しました。
夏の行楽地へ流れ出すのを恐れて、予定を急にくりあげたこの手入れで、街のやくざ一二六を検挙、明るい町への厳しい追及がつづけられています。
カメラ・ルポ
一、危い山夏 ――谷川岳をめぐって――
七月に入れば、山も夏の季節。六日の谷川岳の山開きには六千人の登山者が殺到し、雨もものともせず頂上へ長蛇の列を繰り出しました。
夏の谷川岳は未だ雪渓がたっぷりと残り、登山者を引きつけます。しかし夏の雪渓はずたずたに裂け、底しれぬ雪の割れ目があちこちにあり危険極りません。その上落石が登山者に襲いかかるなど不用意に入れば遭難のもととなります。夏のだいごみ岩登りも長い経験と細心の注意がなければ死に結びつきます。山の天気は変り易い。一度雨となれば、山は冬の寒さ悪天候による夏の凍死も珍しくありません。谷川岳では、今年は早くも十五人の犠牲を出しました。山の実情をもっともっと知ってほしいと関係者は訴えています。

原文

Chunichi news No.234