映像チュウニチニュースダイ225ゴウ V1H2020000026

中日ニュース第225号

撮影年月
1958年(昭和33年)5月頃
コレクション(提供者)
中日ニュース
撮影
発行
中部日本ニュース映画社
製作
中部日本ニュース映画社
配給
時間
7分38秒
米国国立公文書館オリジナル番号
館内限定公開 色彩無 音声有 貸出不可
内容

一、スポーツ
☆フィリピン日本を敗る――デ杯テニス――
 五月二日から東京の田園コロシアムで行われた、デ杯テニス東洋ゾーン準決勝で、日本チームは宿敵フィリピンチームと対戦しました。
 第一日シングルスに破れた日本は、二日目のダブルスではフィリピンのヴェテランペアー、デイロ・アンポン組に対し加茂・柴田組で背水の陣。
 加茂選手の不調で前半大きくリードさらながらも柴田の好プレーにささえられ後半激しい戦いを繰りひろげ、一万の観衆を湧きに湧かせましたがついにフィリピンチームに押し切られました。しかしフィリピンチームの巧みなネットプレーと、日本チームの強烈なスマッシュの応酬しあう激しいプレーは、手に汗にぎらせました。
☆曾根五段初優勝――全日本柔道――
 今年の柔道実力日本一をきめる全日本柔道選手権大会は、五月五日東京都体育館で全国の精鋭三十一選手が参加、熱戦の火蓋を切りました。
 試合開始早々に、優勝候補筆頭と見られていた醍醐七段が敗れ去ると云う番狂わせがあり、若手選手の目ざましい進出が目立ちました。
 準決勝に進んだ東京代表の新鋭曽根五段は、ここで強敵近畿の小田五段との対戦、激しい技のおうしゅうが続きましたがついに曽根の鮮やかな“大外巻込み”が決りいよいよ決勝。順当に勝ち進んで来た山舗六段との激突です。
昨年優勝の夏井六段も観戦するうちに、山舗六段は“内また”“小外刈”と激しく技をかければ、曽根これを巧みに交わし“内また返し”の技ありを決め優勢勝となりました。
 昨年の優勝戦で夏井六段に惜敗した曽根五段は、かくて日本一の栄冠を獲得、初優勝をとげたのです。
カメラ・ルポ
一、連休へおねがいします
 例年のごとくゴールデンウィークがやって来ました。一日のメーデーには東京だけで六十万人、全国でおよそ五百万人を動員しての大会となり、引きつづいての三日、四日、五日の休みには山へ、行楽地へと沢山の人達が、でかけてゆきまいた。
 しかし、今年は衆議院の総選挙が重なり、選挙戦はメーデーの行われた一日から。立候補者達は宣伝カーを駆って選挙運動に繰り出しました。
 メーデーの行進も、行楽地の人出も、候補者達にとっては大切な有権者のかたまり。まさしく連休へ“お願いします”というところ。
 一方、選挙管理委員会は選挙戦が始ってからは目の廻るような忙しさ、連休も返上して頑張っています。
 又北洋漁業の交渉が漸く妥決したので、函館に集ったサケマス船団の乗組員達は、一足おさきに不在投票を行いオホーツク海目指して、ぞくぞく船出してゆきます。
 自民党の岸総裁は地方遊説を開始、福島、仙台、青森と強行軍をつづけ、行く先々で精一杯のあいそを振りまけば、社会党の鈴木委員長は大阪で岸政権の批判の遊説第一声。こうして選挙戦もいよいよたけなわです。

原文

Chunichi news No.225