中日ニュース第222号
一、ソ連から新鋭ジェット機
四月十二日、音楽ファン待望のソビエツトのレニングラード交響楽団が来日しました。
一行百二十五名が乗って来た飛行機は、すでにヨーロッパの評判をさらった新鋭ジェット旅客機二機、もちろん日本にお目見得したのは今度が初めてとあって、航空局のお役人達も一生懸命の勉強ぶりです。
又、一般公開がはじまると、たちまち長蛇の列が出来る有様、御自慢の機内はさすがに豪華なものです。
明けて十三日、ソビエツト文化省の招ねきを受けた淡路の人形一座は淡路源之丞さんを座長とする二十一名。
日本の古い芸術を紹介するため、紋付に羽織ハカマと云ういでたちで元気に新鋭ジェット機に乗り込んで行きました。
一、二十四カ国の見本市
第五回日本国際見本市が四月十二日大阪で十六日間にわたる幕を開けました。年々盛大になって来たこの見本市も、今年は参加二十四ヵ国と云うにぎやかさ。
中でもソビエツトと、アメリカが揃って出品した人工衛星の模型と云う変り種が人気を呼んでおり、ここでも米ソの宣伝合戦が話題になっています。
カメラ・ルポ
一、近ずく解散
解散を間近に、いよいよドタン場の国会では、岸さんが、公約した暴力や汚職を取締る法案などの成立にスピードをかけていますが、社会党側は横銭発言でバクロ戦術に出て自民党と衝突、選挙のゆくすえが思いやられるような混乱をみせています。
ところで、東京都品川区立浜川中学校では、一足先に総選挙。この学校は、生徒会役員を決めるのに、三年前から本物そっくりの選挙をして来ていますが、締切日の四月十二日には、会長以下九名のイスをめぐって、クラスや学年を地盤に、十六名の立候補が出揃いました。
夫々の教室に事務所を陣取り、どうして人気を獲得するか。選挙対策に腐心していますが、裏工作など選挙違反はありません。
きょうは、立候補の立会演説。政見発表もなかなか堂に入ったものです。こうして明るい選挙運動も終って、翌日の投票も本式そのまま。清き一票にじっくり思案を重ね、在校生徒税印の投票を完了。速日開票です。
こうして明るい選挙のモデル・ケースをゆくこの学校の生徒たちは、近くある総選挙には、正々堂々と戦って欲しいと大人たちに訴えています。
Chunichi news No.222