映像チュウニチニュースダイ212ゴウ V1H1920000013

中日ニュース第212号

撮影年月
1958年(昭和33年)2月頃
コレクション(提供者)
中日ニュース
撮影
発行
中部日本ニュース映画社
製作
中部日本ニュース映画社
配給
時間
8分39秒
米国国立公文書館オリジナル番号
館内限定公開 色彩無 音声有 貸出不可
内容

一、東京宝塚劇場全焼――東京
 二月一日夕方東京宝塚劇場の舞台からあがった火の手はあっという間に五階建の劇場を包み、死者三人を出す惨事をひき起しました。土曜日の午後とあって雑とうとネオンに色どられた有楽町興業街は劇場窓から出る火えんと黒い煙に逃げまどう観客で一瞬地獄絵をえがき出しました。
 この大火事のため劇団若草の子役二人と踊子一人が死亡したほか十六人の重軽傷者が出ました。原因は舞台で使った火の粉が燃えひろがったものです。
週間話題
☆韓国から抑留漁夫帰る――下関・福岡
 二月一日、韓国船平沢号で抑留漁師の第一陣三百人が釜山から下関に帰って来ました。四年もの間、もみつづけて来た交渉の末、ようやく実現した帰国だけにどの顔も喜びにあふれています。
☆“にっぽん艦隊”ハワイ入港
 ハワイへ向った海上自衛艦隊四隻は一月二十九日軍楽隊や礼砲に迎えられて真珠湾に入港。昭和十六年十二月八日の奇襲攻撃も今は昔語り。波止場にはフラダンスまでくり出して歓迎されました。
一、解散迫る野党攻勢
 二月三日社会党は国会解散要求決議案を上程。絶対多数で否決されましたが賛成と反対を間違って発表したため社党議員は勝った勝ったと退場して大騒ぎ。さらに「本気で解散したいのなら全員辞表を出しなさい」と云った小沢発言にむきになっています。おかげで委員会は全部休会。益谷議長があっせんにのり出し、五日鈴木さんと岸さんの首脳会談が開かれ小沢発言取消しで仲よくケリとなりましたが、国会審議は五日間の追悼でした。
カメラ・ルポ
瀬戸内海航路
 人災といわれる南海丸事件は神戸海難裁判所で究明が行われていますが、瀬戸内海では年五〇〇件もの海難事件が起こっています。内海の定期航路は百六十三もあり、二百八十隻の客船が毎日運航してこの地方の人々の重要な
足となっています。
 小さな巡航船は大部分が個人経営、船長さんは操ダ手でもあれば、船主でもあります海上保安庁では巡視船をくり出して事故の未然防止に懸命。ブイの点検や航行上の指導にあたっています。

原文

Chunichi news No.212