映像チュウニチニュースダイ198ゴウ V1H1920000005

中日ニュース第198号

撮影年月
1957年(昭和32年)11月頃
コレクション(提供者)
中日ニュース
撮影
発行
中部日本ニュース映画社
製作
中部日本ニュース映画社
配給
時間
8分54秒
米国国立公文書館オリジナル番号
館内限定公開 色彩無 音声有 貸出不可
内容

一、獲物を追って
 狩猟解禁の十一月一日。
 夜明けとともにくり出したハンターたちで、どこのりょう場も、戦前を上廻る賑わいをみせ、自慢の鉄砲で射的めたウサギやキジをさかなに一杯傾ける風景もみられました。
週間話題
☆二つの優勝
 プロ野球、日本シリーズの西鉄対巨人第五戦は十一月二日、後楽園球場で行われました。
 六回表、三対三とタイに持ち込んだ西鉄は尚も攻撃続行。ランナーを二、三塁に置いて、和田はライトにランニングホーマーを放ち、一挙に試合を逆転。西鉄は第五戦も六対五と宿敵巨人を降し、昨年に続いて日本選手権を獲得しました。
 また、神宮球場では、十一月三日、秋の優勝をかけた慶立二回戦。五回裏、立教の長嶋は、林投手から、ついに待望の第八号ホーマーを奪い、四対〇と慶応を敗りました。
 かくて、立教は、野球部始って以来、初の春秋連続優勝をなしとげたのであります。
☆徳富蘇峰氏死去
 明治、大正、昭和の三代にわたって、言論界に花々しい活躍を続けてきた徳富蘇峰翁は、十一月二日夜、ついに九十四年の生涯を閉じました。
 主人をうしなった書斎には、四十年間心血をそそいだ「近世日本国民史」などが、文筆に明け暮れた一生を物語っていますが、生きた歴史とでもいった翁の生涯でした。
カメラ・ルポ
一、文化の果て
 本州の最北端青森県下北半島の尻屋崎一帯は、交通不便のまま、文化の恩恵をうけず、古い風俗が残っています。長沼地区の分教場では八人の生徒が一人の先生を中心に仲よく勉強していますが、山畑をきり開き、営林署の出稼ぎで暮す陸の離れ島です。
 岬に点在する半農半漁の地区は昔から貧乏だったので、船も収穫も地区の共有財産です。
イカ漁も近頃は目立って少なくなりましたが、女は農業で、男は海でささやかに暮しています。
一・臨時国会ひらく
 第二十七臨時国会が開かれた十一月一日、社会党は浅沼書記長を送って売春汚職の政治責任を追求、直ちに開かれた法務委員会でも、法相や検察当局を招いて汚職摘発会を討議するなど活発な動きをみせました。一方、予算委員会でも、人工衛星やミサイルを取り上げて岸内閣の防衛計画を追求するなど、社会党の野党攻勢によって、臨時国会は波乱を呼びそうです。

原文

Chunichi news No.198