魚屋のおやじが爆死した 不発弾をとりに行った魚屋のおやじ 腹と背をこすりながら狭(せま)い路地の中 拾ったとたん エレクトロ焼夷弾が爆発し 腹を全部えぐられて即死した 生ぬるい鮮血(せんけつ)が俺のほゝに 『赤い涙-東京大空襲・死と生の記憶-』p.31