夜の記憶 ―涙― 泣けるのは まだ悲しみの入り口 ―叫び― 声が出るのは まだ絶望の入り口 ―身震い(みぶるい)― 動けるのはまだ恐怖の入り口 人間が砕かれ 白熱して 燃えつきる それが大空襲の夜だった 『赤い涙-東京大空襲・死と生の記憶-』p.9