文学時代 第3巻第1,8,10-11号(昭和6年1月~11月)
3卷1號
■自由人の感想(上司小劍)
■子供にかへる春(吉田絃二郎)
■漫談(菊池寛)
■江戸の落首文學(近松秋江)
■竈の火、煖爐の火(德田秋聲)
共同製作棚の外へ(福田新生畫)(岩藤雪夫/小島勗/里村欣三)
冥土の小山内薰から(靈界通信)(XYZ)
支那鉢の蘇鐵(金子薰園)
連作小説生きた假面(山六郎畫)
ホテルの訪客(龍擔寺雄)
黑い手(北村壽夫)
インターリュード(ささきふさ)
見えない惡魔(阿部知二)
第三の男(岡田三郎)
美人禮讃
◎彼女を―(淺原六朗)
◎織本貞代さん(大宅壯一)
◎グレタ・ガルボオ(堀口大學)
◎マダム・大井さち子(楢崎勤)
美男禮讃
◎菊池寛氏(平林たい子)
◎島崎藤村氏(城しづか)
◎室生犀星氏(宗瑛)
◎廣津和郎氏(團地文子)
文壇名物百景(グラビヤ口繪)
チッチパッパの白秋氏
女酒豪のお芙美さん
褞袍の壯一親分
三名一體の匿名作家
書畫屋の武者さん
蝙蝠義三郎
仲好しごつごお信さん
黑シヤッポの信三郎氏
超女性的風景
三上氏の移動書斎
千葉さんのカイゼル髭
子煩惱の秋江老
最もびつくりした私の經驗(文壇諸家)
現代人これだけは心得置くべし!!
▼就職難を突破するには?(新居格)
▼よき妻君を迎へるには?(龍擔寺雄)
▼よき友達を得るには?(吉屋信子)
▼如何にして彼女を獲得するか?(東鄕靑兒)
▼借金は如何にせば拂はずに濟むか?(大宅壯一)
私の求婚廣告
・花聟を求む(宗瑛)
・求婚に就て(楢崎勤)
・花嫁候補ヲ求ム(龍擔寺雄)
・求婚す(野溝七生子)
不良少年時代の僕は(サトウハチロー)
不良女書生芙美から(林芙美子)
本當にあつた話
◎或る發明家の挿話(舟津三郎)
◎木賃宿の或る女(佐藤富三)
◎No.25室の慘劇餘話(北村隆)
文藝落語
▼或る日、生垣のスケッチ(井伏鱒二)
▼結婚の害に就いて(中村正常)
▼フクさん(サトウハチロー)
▼二錢の自殺(山野一郎)
小説十五篇
R―夫人の誘惑(中村武羅夫)
或るクリスマスプレセント(加藤武雄)
紅座の庖厨(大下字陀兒)
不幸な人達(濱尾四郎)
蝙蝠と空氣船(橋本五郎)
或る嬰兒殺しの動機(佐左木俊郎)
丹前風呂と四十男(三上於莵吉)
酒徒討たず(直木三十五)
嘘から咲いた戀(佐々木味津三)
灯の前のゆばり(長谷川伸)
出世ばなし(片岡鐵兵)
肉體の畫廊(楢崎勤)
レポーター年枝(中本たか子)
村のキリスト(久野豐彦)
サンパンの難破(葉山嘉樹)
3卷8號
夏の随筆
あはれ熊祭(北原白秋)
午睡・ドライヴ(川路柳虹)
趣味としての旅(吉田絃二郎)
扇と微笑(堀口大學)
夏・夏の旅・田澤湖(加藤武雄)
文藝時評(尾崎士郎)
社會時評(中山雅夫)
世界を震撼させた最近の人物
●國際的妖婦密偵マタ・ハリ(松本悟朗)
●犯罪汪カポーネを繞りて(松本泰)
●薄倖の羅馬尼亞ヘレン皇后(町田梓樓)
新しきエロを探る(新居格)
夏の新感覺
都會の色と匂ひ(龍擔寺雄)
流行小兒病時代(中村進治郎)
三一年の都會色(今和次郎)
空しき風情(金子薰園)
『吾等の町を語る』・原稿募集・發表
口繪
◎凉風のもとに
◎デパートの横顔
◎罪は若きにあり
◎すばらしい體操美
◎婦人救命會員の猛練習
マゾヒズム小説集
●獅子使の女●二十五番目の鞭打●城の女(マゾッホ作/岡田三郎譯)
實話三篇
外國文學者の死(梶俊郎)
新聞記者與太話(美木修)
眼前の殺人事件(齋藤奎)
掌篇
一枚の切符(庄野義信)
塀のある坂(奥村五十嵐)
正木氏の秘密(壬生英之)
世界秘密結社・秘話
●フリー・メーソン結社の話(小牧近江)
●東洋秘密結社物語(中野江漢)
●米國の覆面帝國3K團(稻原勝治)
島々の秘密結社(伊藤賢吉)
巷の辭典(XYZ)
バタヤ日記(杉本幸一)
新文藝日記懸賞小品發表
鋪石道の怪談
當世巷談(城昌幸)
變死人の感想(舟橋聖一)
別れの前(福田淸人)
オートバイの女(中村正常)
百合の花(楢崎勤)
輜重輸卒の死體(櫻井忠溫)
連載
愛執三世相(戀愛小説)(戸川貞雄)
癈鬼(探偵小説)(水谷凖)
吾等の町を語る(懸賞・當選)
●傳説の町(下關)(平井正夫)
●德島市の哀愁(德島)(井上春彦)
●四國のマンチェスター(今治)(原三郎)
●消費都市スケッチ(廣島)(蓼惣助)
●『坊つちやん』の町(松山)(仙波重利)
●沈滯の町(津山)(堀川直義)
●岡山點景(岡山)(德長茂左衞)
●山陰の大阪(米子)(大口惣吉)
●過去に生きる町(鳥取)(三牧儔)
●黎明以前(松江)(渡邊吉太郎)
大衆小説
親馬鹿子馬鹿(土師淸二)
女房騒動(國枝史郎)
樽でナイアガラを下る(安宅三郎)
小説
異國旅風俗(尾崎士郎)
波紋(矢田津世子)
草競馬(武田麟太郎)
北方の鐵路(黑島傳治)
3卷10號
靑燈随筆
多摩川の秋(吉田絃二郎)
新聞小説(岸田國士)
國境の觸手(佐藤惣之助)
文壇時評(大宅壯一)
社會時評(中山雅夫)
新東京案内會社(新居格/龍擔寺雄/楢崎勤)
日本の人々を觀る(スパルウヰン)
新アラビアン・ナイト
■月光ケ丘物語(城夏子)
■綺譚倶樂部物語(矢田津世子)
■遠乘(宗瑛)
■デパアト捨子事件(三井美佐子)
■露路裏の女の話(碧靜江)
空のスパイ戰(陶山密)
◎テレビジヨン
「吾等の町を語る」原稿募集・發表
▲口繪▼ 不意をうつ(十景)・アナベール情事(映畫)・アメリカの天女(海外ニユース)
出口王仁三郎訪問記(大宅壯一)
吾等の町を語る(第四囘當選發表)
●開港場の哀愁(門司)(岡村信一)
●鐵のメトロポリス(八幡)(笠井千代松)
●九州第一の都會(福岡)(森佐平)
●軍港街風景(佐世保)(岸秀雄)
●伴天連の都(長崎)(北川哲)
●田園都市の面貌(佐賀)(小山田豐)
●山と田圃と森(熊本)(田島新作)
●日本のナポリ(鹿兒島)(松本十丸)
●靜かなる神都(宮崎)(川添一生)
●新舊時代の混色(大分)(工藤亨)
世界早廻り機のごたごた(武谷新一)
探偵小説
小手川英輔の奇怪な犯罪(甲賀三郎)
怪夢(夢野久作)
リンドバーグ夫妻を訪ねて(池上信夫)
連載
生き者死に者(大衆小説)(長谷川伸)
癈鬼(探偵小説)(水谷準)
愛執三世相(戀愛小説)(戸川貞雄)
脚線美と絹の靴下(萬里野平太)
飜譯
アメリカ式の決鬪(マゾツホ作/岡田三郎譯)
髪の毛を染めている男(マラーマ作/岩崎純孝譯)
エクゼルショオル(モオラン作/堀口大學譯)
松竹映畫王國お家騒動記(赤木一郎)
創作
Filipino瑪麗の愛(吉行エイスケ)
こんな男・こんな女(小笠原武)
滑川畔にて(嘉村礒多)
ある日の丸の内(平林たい子)
3卷11號
靜夜随筆
秋探し(加藤武雄)
生活の錆(新居格)
味覺の秋(川路柳虹)
社會時評(憂鬱な芝居王國。何が敎員を「赤く」したか。何と鮮かな自殺の型。敎化團體の轉落。スポーツ・ローマンス。)(中山雅夫)
文壇時評(新しい性格の創造。藝術派文學と「新しい女性」。文學と唯物辨證法。現代支那と文學。作家と人間の生活。)(大宅壯一)
秋の新感覺
▽樂屋の乳房(川端康成)
▽銀色の輕氣球(福田淸人)
▽十一月のハレム(吉行エイスケ)
▽秋の符號(那須辰造)
▽寢室の海(阿部知二)
カフェ亂舞狂想曲(蜂谷三郎)
金髪美人追放遺聞(北方史郎)
▲口繪▼ 五十年後の新流行=探訪小説はかくして書かれた=探訪座談會五景
文學時代探訪移動座談會
蒲田撮影所大部屋訪問座談會
帝國拳鬪會訪問座談會
神田橋職業紹介所訪問座談會
濱園町無料宿泊所訪問座談會
飯田橋ダンス・ホール訪問座談會
外交スパイ秘話―日英同盟の終焉と四國協約の秘密―(伊藤正德)
吾等の町を語る(第四囘當選發表)
●荒つぽい町(小樽)(山田六郎)
●インテレとプチブル(札幌)(左右田純)
●白虎隊と落下傘孃(若松)(山口三郎)
●櫻んぼとモンペ美人(山形)(山村恒)
●時鐘の町(盛岡)(江島敏郎)
●子守唄よ!止めて(仙臺)(十部弘次)
●鷹丘風土考(弘前)(小笠原秀道)
●酒と女とサンチメント(秋田)(中澤麻雄)
●近代明色の陰には(函館)(村井澄雄)
●上川高原地帶(旭川)(目黑武久)
尖端エンサイクロペヂア
連載
生き者死に者(大衆小説)(長谷川伸)
癈鬼(探偵小説)(水谷凖)
探訪小説十篇
大都會裏面記(武田麟太郎)
バロセロナ舞踏場(楢崎勤)
カメラの中の市街(北村壽夫)
マドロスの日記(岩藤雪夫)
東京のイースト・サイド(下村千秋)
A五號室患者日記(井伏鱒二)
巨大な機構(貴司山治)
上昇する百貨店(淺原六朗)
鶴見大工場地帶(德永直)
墾成不可能地帶(佐左木俊郎)