軍事史学 43巻 3・4合併号 = 第171・172号(平成20年3月)
まえがき(高橋久志)
巻頭言
多様化する日中戦争研究(波多野澄雄)
特集にあたり
日中戦争の多角的再検討(等松春夫)
第一篇 華北から南京へ―戦争の起源と拡大―
<特別寄稿>日ソ相互牽制戦略の変容と蒋介石の「応戦」決定―再考 一九三五年における中日ソ関係の転換過程―(鹿錫俊)
冀東貿易をめぐる政策と対中国関税引き下げ要求(藤枝賢治)
日中戦争における短期決戦方針の挫折(服部聡)
<研究ノート>第二軍黄河渡河の政戦両略―北支那方面軍における蒋介石否認論の形成と占領地の拡大について―(岡部直晃)
通州事件の住民問題―日本居留民保護と中国人救済―(広中一成)
いわゆる「南京事件」の不法殺害―その規模と要因―(原剛)
第二篇 長期戦の諸相―経済と法―
日本の対中経済封鎖とその効果(一九三七~一九四一)-日本海軍の海上封鎖作戦を中心に-(荒川憲一)
天津事件と日英中関係-抗日分子の裁判権をめぐって―(王文隆/土屋清香訳)
汪兆銘「南京国民政府」の法的地位と日中戦争―英国による不承認と国際法・英国外交渉文書の検討(白杵英一)
「戦陣訓」と日中戦争-群律から見た日中戦争の歴史的地位と教訓―(幡新大実)
第三篇 大後方・共産党・CBI
抗日戦争期大爆撃の影響下における重慶市民の心理的反応(張瑞徳/湯川真樹江訳)
山東抗日根拠地における民兵(馬場毅)
対中軍事援助とヒマラヤ越え空輪作戦-政治的効果と軍事的効果-(西澤敦)
北ビルマ・雲南戦線における日本軍の作戦展開と「慰安婦」達(浅野豊美)
第四篇 インテリジェンス・プロバガンダ・メディア
〈研究ノート〉日中戦争における日本軍のインテリジェンス(小谷賢)
「藍衣社」・「CC団」・情報戦-日中戦争下の暗闇-(岩谷將)
太平洋戦争下におけるアメリカと中国共産党のインテリジェンス関係(佐々木太郎)
日中戦争における重慶発ラジオ放送とその内容(川島真)
中国国民党中央宣伝部国際宣伝処の対米宣伝工作-エージェントの活動を中心に-(中田崇)
日中戦争期の新聞業界再編成(駄馬裕司)
第五篇 書評と研究文献目録
〈書評〉野村乙二朗編『東亜連盟期の石原莞爾資料』(高橋勝浩)
〈研究文献目録〉日本語・英語・中国語文献(一九九七~二〇〇七年)(長谷川怜/広中一成)
軍事史関係資料館探訪
㊺中国における抗日戦争記念館(原剛)
㊻しょうけい館(戦傷病者史料館)(植野真澄)
あとがき(等松春夫)
執筆者一覧
英文タイトル
第四十三巻総目次