烽火(早稲田大学戦史研究会機関誌) 第9号(2017年5月)
序文
発行に際して
第1部 日本史
青島攻略戦期の国内世論推察―後世に於ける当戦役のイメージについての一考察― 1.はじめに―本稿の目的― 2.青島戦、その概略 3.新聞から見る青島戦 4.結論(海棲哺乳類)
虚構の合戦―河越夜戦の実像に迫る― 序章 河越夜戦以前の関東情勢 第1章 従来の河越夜戦像 第2章 河越夜戦への疑問と考察 第3章 合戦の実態 終章 戦国時代の戦史を研究するということ 付録・河越古戦場紀行(乱会)
戦間期における海運・造船と海軍の関係―海軍はなぜ助成施設を支援したのか― 序論 第1章 第一次世界大戦から助成施設実施までの本邦海運 第2章 船舶改善助成施設までの日本における造船業 第3章 船舶改善助成施設、優秀船舶建造助成施設、大型優秀船建造助成施設
第4章 3つの政策と海軍の関係 結論(八八艦隊加賀の航海士)
「ペン」と「剣」と「権」―満洲事変勃発時における新聞報道とその統制― 序 第1章 満洲事変までの言論統制 第2章 満洲事変における大手新聞社による論調変化 第3章 地方紙における満洲事変―「ペン」対「ペン」 結論に代えて(こやすこ)
陸軍戦車開発史―「九七式中戦車」から「M3ショック」までを中心に― 1.「九七式中戦車」までの陸軍戦車開発の概要 2.新中戦車の誕生 3.『戦車研究委員会』と次なる新戦車構想 4.「ノモンハン」事件が残したもの 5.活かされなかった「ノモンハン」の戦訓
6.南方からの強敵「M3」軽戦車 7.その後・まとめ(バーベット)
米と国策―1939年の朝鮮半島大干ばつが日本に与えた影響― はじめに 第1章 第一次大戦期から1939年にかけての日本の食糧状況 第2章 大干ばつの発生と緊急外来輸入 第3章 仏印総督府との交渉から南部仏印進駐まで 結論(戦時食糧省)
第2部 世界史
閉された夢―第一次世界大戦時のロシアによるガリツィア占領の歴史的意義― 序論 第1章 ウクライナ民族主義の誕生と初期の
展開 第3章 ルソフィーレの拠点としてのガリツィア 第4章 第一次世界大戦とガリツィアの激変 第5章 革命と独立 第6章 閉された夢 結論(rusian_n)
古田会議―中国における党軍関係の分岐点― はじめに 1.中国における党軍の始まり 2.黄埔軍校での政治工作 3.初期国民党における党代表制度 4.政治部への共産党の浸透 5.国民革命軍に於ける党代表職権の明確化 6.国共合作の瓦解 7.南昌蜂起時における党軍関係
8.秋収暴動から古田会議に至るまでの党軍関係 9.古田会議 終わりに(sig8492)
中蔵関係の概観―東チベットの反乱からダライラマ14世の亡命まで― 1.はじめに 2.東チベットの反乱とラサ陥落 3.中華民国成立とチベットの独立 4.チベットの進撃 5.ダライラマ13世の遷化 6.孤立 7.共産党侵攻 8.結論(ロリコム)
アンゴラに渡ったキューバ軍 はじめに 第1章 革命以前の体制と革命まで 第2章 キューバと米ソの外交 第3章 革命の「輸出」とアンゴラ内戦介入 おわりに(トルコ爺)
コロンビア革命軍の概観―戦後コロンビア史と共に俯瞰する― 序章 第1章 戦後のコロンビア政治 第2章 FARCとは 第3章 麻薬組織と準軍事組織(パラミリタレス) 第4章 プラン・コロンビア下のFARCとウリベ政権下のFARC 第5章 第二次ウリベ政権から和平に至るまで
終章(Mirage)
第3部 随筆
クラウゼヴィッツ『戦争論』の直観的方法 1 はじめに 2 『戦争論』の位置づけ 3 『戦争論』の使い方 4 さあ、読んでみよう 5 おわりに(Ryotaro3110)
菅野直―最後の撃墜王と呼ばれた男― 1.はじめに 2.撃墜王の幼少期(誕生~角田中学在籍時まで) 3.海軍兵学校時代~飛行学生時代 4.デストロイヤー時代(大分航空隊時代) 5.厚木空~初代三四三空所属時代 6.背面垂直降下戦法 7.二〇一空所属時代 8.剣部隊所属時代
9.未帰還 10.未帰還における謎 11.おわりに(蘇摩利亜之翁)
ドイツ突撃隊の起源は大楠公か? 1.初めに―なぜ私はかくも良い研究をするのか 2.古いもの 3.東と西 4.ウォーゲームの「民主化」 5.「すぐ白旗を挙げるカエル」の聖地にて 6.獰猛な山岳民と寒い国から帰ってきた将軍
7.フーチェル将軍の「新しい」戦術の事、国民国家と国民国家もどきと国民国家にみえない帝国の戦いの事、ニヴェル将軍の短い栄光の事 8.「愛国的で正しい行為」の結果 9.ブーツと鉄道 10.少佐のモデル 11.ドイツ帝国のライバル達
12.結論―世界的にしてドイツ的なもの(牧野べりー)
編集後記