商店界　第１０巻第１２号（昭和５年１２月）

卷頭言（伊勢丹呉服店店主・小菅丹治）
陳列美學　美しく商品を飾るに必要なる原則的知識の通俗なる手引書（ドクトルオブフィロソフィ・立敎大學敎授・伊藤重治郞）
◇記事内容◇
窓陳列の標準
構圖の原則　純一（unity)　均齋（Symmetry）　對照(Contrast）　變化と調和(Varitey and Hermony）　權衝(Balance)　節奏（Rhythm)
線と形と意義
色の感じと調和
陳列主義かた見た事實　實物本位の陳列　暗示と聯想の陳列　理智に訴へる陳列　主義宣傳の陳列　氣分本位の窓
窓陳列樣式　背景や陳列器具利用　構圖の流派
年末最後の決戰に備えよ!!　特價漁りの客に投ずる年末ストック整理商品（商品界社・淸水正巳）
小賣業界に君臨する　連鎖百貨店時代　行詰れる百貨店の進路はこれ!!多年アメリカを歷訪しつつあった筆者得意の意見を聽け（矢部政雄）
年末決算の話　帳簿を生せ、之れぞ合理的繁榮の鍵（計理士・辻眞）
百貨店の月賦販賣　丸菱・白木屋の月賦販賣法は成功か（編輯部）
岡山專門店秋の會　一流小賣商店の協同戰線の素晴らしさ（地方特信）
金儲?興味?讀物?
不况時代には新職業を開拓せよ　出版業の打開業　てんぷら屋のチェンストア　銀座パラダイス（時事新報景氣硏究所・下垣政秋）
インチキ織物總まくり（第一回）　世の中はインチキの塊である。ありとあらゆる事象の裏を尋ねて見れば、淺間しやインチキのからくりが動いている。日常生活の必要品である織物にも、たたけばたたく程インチキなホコリが出て來る。筆者は業界のしたたか者、
先ず第一回の槍玉に擧る織元はどこか、興味深々近頃での讀物。（泉隆）
思いがけない金儲話（其二）　捨てた映畫で拾萬圓　たった百五十圓で手に入れた映畫が、當りも當って十萬圓の金儲けを生んだ實話（吉田三郞）
年末臨時就職案内　職を得たい人は來れ!!年末臨時就職口を尋ねて全國的に調査した貴重なる記事。打ち續く不景氣に失業を嘆じつつある人々のため、微力乍ら一助を敢えてした編輯部の努力を買って頂きたい。（編輯部調査）
アメリカ商賣繁昌記（第二回）　二階だけの洋服店　=ホーマン・クラークの家賃七十萬弗=　世界的不景氣はアメリカにも流れている。とは云え商業王國の名は依然輝いている。何にがアメリカ商店を繁昌さすか。（吉山基德）
面白い!面白い!　商略百面相　=繪入商略公開=應用自由自在=（友田健二郞）
合理的經營のコツ　冗費は斯くして節約される（計理士・園田理一）
説明札の書き方　陳列窓と説明札　=効果百パーセント=（在ニューヨーク市・平澤恂）
商店税法の話　所得税の解説　所得税の三種　所得税の申告と決定　第三種所得税計算法　所得計算上の三控除　―其の他所得税の平易詳述―（辻眞）
裁判所競賣の暗黑面　嵩高の殿堂も何のその百鬼横行の裁判所廊下の、醜惡さ!!（外山江一郞）
町内共同配達のやり方　全國の商店界街に先鞭をつけた大阪心齋橋筋の共同配達の實際（久保田秀吉）
意外に當った此の商略　たった八百餘圓の資本金で開店した美人化粧品店の素晴らしい儲け話（渡邊一郞）
アッと言わせる店内裝飾法　店内裝飾もその飾り方一つで商賣の浮沈を左右する、筆者近頃の大記事（宮入保弌）
新しい商賣出現!!　ベビーゴルフ場の經營法（編輯部）
唯れでも直ぐ出來る商賣　素人向屋台店開業案内（石黑岩吉）
特に年末期に必要な　歳末賣出しの陳列法（牧野七三郞）
女の身空で男も及ばぬ奮鬪　伊勢崎で活躍の女仕入係（福間富子）
新聞案内欄に現われた　金融とはどんなものか（宮田友次）
愈々最終の血筆　余が赤裸々なる失敗の告白（高能貞次郞）
華々しき第二回の大會!!　日本廣告聯盟大會詳報（編輯部）
小賣會計の合理化（全日本計理士協會理事長・中瀨勝太郞）
[常設記事]
商品智識（セロファン紙）
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