諸君! 第27巻第1号(平成7年1月)
特集 敗戦五十年 半世紀の「日本の政治」 未曾有の繁栄の裏にあった「色と欲」の政治文化。この五十年、日本人はなにをしてきたか(東京大学名誉教授・京極純一/作家・城山三郎)
隠蔽された戦争 戦後五十年とは何か かつて日本は敗れ、占領された、新たな「開国」の時代に、この事実をもう一度直視せよ(評論家・松本健一)
「真珠湾」 外務省欺瞞の五十年 お粗末な「記録」を半世紀にわたって秘匿し、仲間の懈怠をかばい続けた恐るべき無責任さ(ジャーナリスト・徳岡孝夫)
象徴天皇の設計者たち 廃絶の危機に立たされていた天皇制を救うために日米両国のクエーカー教徒たちが動いた(ジャーナリスト・高橋紘)
「東條英機」像の変遷 日本のヒトラーの汚名を着せられたまま絞首台に上った軍人宰相は戦後をどう「生きた」か(ノンフィクション作家・保阪正康)
吉田茂は「親英米派」だった? 被占領下でも日本とアジアと世界の将来を冷徹に見通していた熱烈なナショナリストの姿(国学院大学日本文化研究所兼任講師・柴田紳一)
湯川秀樹はばぜ凄いのか 「初めに理屈ありき」。湯川秀樹の開いたこの道筋は物理学史上に今なお燦然と輝いている(ノンフィクション作家・中野不二男)
二〇一〇年、アジア新秩序 文明史的大発展を遂げるアジア。新たに現出する世界像を日本はどう捉え何をすべきか(静岡県立大学教授・中西輝政)
韓国の広島アジア大会 キムチを隠して韓国選手を迫害!妄想じみた報道の背後には屈折した対日感情がひそむ(産経新聞ソウル支局長・黒田勝弘)
ルワンダ報道の惨状 なぜ日本のマスコミのアフリカ報道は不正確で、意識せぬ侮蔑感に満ちているのだろうか(学習院大学助教授・村主道美)
原爆展と米国市民 アメリカの栄光を象徴する殿堂に原爆投下機と広島・長崎が登場。展示をめぐる喧々囂々(ジョージタウン大学大学院生・中野嘉子)
「森と文明」の物語 森林問題の普遍性を手がかりに、近代が忘れ去った自然に対峙する思想を歴史的に見ると(東京大学教授・養老孟司)
「ついてゆく父」の時代 メディアの表層で踊る不可解な「親子」たちをじっと眺めると新しい父親像が浮かんでくる(評論家・芹沢俊介)
TVドラマの中の戦後 輸入ホームドラマからポスト・トレンディドラマまで、TV画面に映った戦後社会の虚実(学習院大学教授・藤竹暁)
神様、それをお望みですかⅦ どっちにしろ飲み代(曽野綾子)
美しい国のスパイⅩ 罠にかかった記者(水木楊)
文明と成熟Ⅹ ホイジンガ―「あそび」の小児病化を撃つ(西部邁)
繁栄TOKYO裏通りⅣ 都心のビルはネズミたちのパラダイス(久田恵)
映画館にいる戦後Ⅺ 吉永小百合という「物語」(関川夏央)
キャピトル・ヒル通信ⅩⅢ 共和党大勝利!喜びと厳しさと(中林美恵子)
中国・美国・日本 新連載(譚璐美)
形而上学的一撃(メタフィジカル・パンチ) 新連載(池田晶子)
月報 創価学会問題 狙いは一つ、政権政党の旨み(内藤国夫)
笑わぬでもなし 広告(山本夏彦)
海物語 新連載(文・高田宏/写真・伊藤則美)
こうゆう関係録 新連載(西部邁/保阪正康)
追悼 福田恆存(東京大学名誉教授・林健太郎/文芸評論家・福田和也/評論家・粕谷一希)
マイ・ラスト・ソング(久世光彦)
雑木林通信(足田輝一)
TV宙ぶらりん 新連載(村野まさよし)
きがるによめるエドロジー 江戸露地浮世咄 新連載(秋山忠義)
紳士と淑女
[SHOKUN BOOK PLAZA]
忘れられた名文たち(鴨下信一)
風評私評(藤原作弥)
訪問「時代の本」(吉原敦子)
新刊ダイジェスト
読者諸君・編集後記