朝日クロニクル週刊20世紀 日本人の100年 29号(1999年8月)
フロントページ 100通りのことば(元朝日新聞「天声人語」筆者・辰濃和男)
特集 試練の旅路
「私にとっても苦難と試練の半世紀でした」 天皇ご夫妻は9月、ヨーロッパ7ヵ国への親善旅行に旅立った。各国で歓迎を受けるが、「過去」が忘れられたわけではなかった。(元朝日新聞編集委員・岸田英夫)
トリデ落城、流血の成田新空港反対闘争 北総台地を舞台に、新空港反対運動が激しく展開された。政府は二度にわたり強制代執行を実施。流血の激突に死者も出た。(編集部・野沢敬)
金兌換を停止。ドルの漂流が始まった 8月16日、ニクソン米大統領がドルの金兌換停止を電撃発表。ドル・ショックが世界を襲い、日本経済も試練を迎えた。(朝日新聞編集委員・山田厚史)
荒野に日本一のノッポビル「新宿副都心」 東京・新宿に日本一高いビル、京王プラザホテルが建った。さらに浄水場跡地に次々とノッポビルができ、副都心が出現した。(編集部・小川特明)
仮面ライダー、公害時代のヒーローに 「へんしん!!」で子供たちの人気者になった仮面ライダーは、自然破壊が進み、公害に苦しむ時代のニューヒーローだった。(評論家・唐沢俊一)
ひと
セックスシンボルから反戦のシンボルへ ジェーン・フォンダ(編集部・小川特明)
エネルギッシュな風貌と哲学者の洞察力で世界の頂点 三宅一生(東洋家政大学教授・野澤慧子)
クロニクル1971 写真と年表でこの年を振り返る
[1-2月]葉山御用邸が全焼/過激派学生、銃砲店襲う
[3-4月]第一銀行と勧業銀行が合併へ/ピンポン外交始まる
[5-6月]大久保清連続殺人事件/ベトナム秘密文書を掲載
[7-8月]全日空機と自衛隊機が空中衝突/板門店で南北対話
[9-10月]林彪墜落死事件の謎/国連総会で中国の参加を可決
[11-12月]がけ崩れ実験で15人死亡/印パ戦争、ダッカの拷問
20世紀社会面 朝日新聞社、週刊朝日、アサヒグラフなどの記者に当時の世相を見る
公害病と闘った少女、8年目の死
少しずつ好転するアメリカ人の対日観
急速にすすむ若者の性意識の変革
弘前大教授夫人殺し(ジャーナリスト・東嶋和子)
世紀残像―ここ以外ならどこでも(作家・関川夏央)
子ども百景―沖縄の子ども(子ども調査研究所長・高山英男)
活字の周辺『日本人とユダヤ人』(評論家・塩澤実信)
はやり歌「ついて来るかい」(音楽文化研究家・長田暁二)
食の情景―マクドナルド(ジャーナリスト・中居あさこ)
生きもの往来―ワカケホンセイインコ(「サイアス」編集長・柏原精一)
映画「色暦大奥秘話」(映画評論家・宮本治雄)
冥銘録[物故者を追悼する]
松永安右ェ門(経済評論家・梶原一明)
志賀直哉(ノンフィクション作家・多田茂治)
カブリエル・シャネル(野澤慧子) ほか
ふるさと人国記 千葉(上) こだわり、粘り、信じる道を行く(編集部・永栄潔)
戦後政界の実力者1 緒方竹虎 二・二六事件で青年将校と対決 政権を掴みかけて心臓病で急死(政治評論家・冨森叡児)
歴史をあるく 横川駅に「峠の釜めし」は残った 群馬県松井田町(ジャーナリスト・平見睦子)
広告と生きた世紀27 ほろ苦さが共感呼んだ「がんばらなくっちゃ」(広告評論家・中井幸一)
はじめてモノがたり24 第二の柱は「貼る」分野へ 固形糊「ピット」