朝日クロニクル週刊20世紀 日本人の100年 12号(1999年4月)
フロントページ 100通りのことば(ジャーナリスト・辰濃和男)
総力編集 景気の「浮雲」にのる
左右社会党が統一。自由、民主も合同 離合集散を繰り返してきた保守、革新両陣営がともに大同団結。のちに「55年体制」と呼ばれる政治構造が生まれた。(政治評論家・冨森叡児/筑波大教授・花井等/朝日新聞編集委員・中野隆宣)
この好景気、「神武」以来かも! 天の恵みか、秋は未曾有の大豊作。海運景気で造船ブーム。神武以来の好景気に、庶民の手が「三種の神器」に届く。(成蹊大教授・竹内靖雄/モータージャーナリスト・小林彰太郎)
ヒ素ミルク、スモン…暗転した近代化 赤ちゃんに与えた粉ミルクも、胃の薬も〝毒〟だった。豊かさを支える大量生産・大量消費のシッペ返しにおののく。(朝日新聞編集委員・田辺功)
平和と命を守ろう!立ち上がる女性 「主婦第二職業論」から主婦論争が燃え上がり、母親大会、売春防止問題など、女性たちは発言する。(長崎純心大教授・一番ヶ瀬康子)
ひと
結婚式は大混乱、でも「浮雲」の評判が良くて… 高峰秀子(朝日新聞出版局編集委員・山下勝利)
パンコムギやイネの起源を探って世界に足をのばす 木原均(龍谷大教授・阪本寧男)
クロニクル1955 写真と年表でこの年を振り返る
[1-2月]ビキニ被災補償交渉妥結/「ワンマン道路」開通
[3-4月]東京湾が自由の海に/世界卓球選手権で男子団体優勝
[5-6月]紫雲丸事件/トロリーバス登場/小学生の日食観察
[7-8月]巨頭会談も冷戦解消ならず/トニー谷の愛児帰る
[9-10月] ジェームス・ディーン逝く/ヤンキース来日
[11-12月]「諸橋漢和」刊行開始/国産ロケット開発/「天使の歌声」
20世紀社会面 朝日新聞社、週刊朝日、アサヒグラフなどの記者に当時の世相を見る
炎暑で毒ガ、毒蚊が大発生
「ローマの休日」効果でカメラ大売れ
画期的なラジコン玩具が発売に
「元帥の養女」は口八丁の詐欺師(ジャーナリスト・東嶋和子)
新連載・世紀残像―家事と色気の基盤整備(評論家・樋口恵子)
子ども百景―砲弾の下の村(子ども調査研究所長・高山英男)
活字の周辺『はだか随筆』(評論家・塩澤実信)
はやり歌「別れの一本杉」(音楽文化研究家・長田暁二)
食の情景―ブロイラー(ジャーナリスト・中居あさこ)
生きもの往来―ピーマン(「サイアス」編集長・柏原精一)
映画「エデンの東」(映画評論家・村山匡一郎)
冥銘録[物故者を追悼する]
坂口安吾(ジャーナリスト・玉川信明)
赤松克麿(久留米大教授・岡本宏)
ポール・クローデル(放送大教授・渡辺守章) ほか
ふるさと人国記 高知(上) 〝酒と女と革命の国〟の異骨相たち(フリー編集者・国則三雄志)
素顔の宰相11 佐藤栄作 度胸・寡黙・早耳。人情味ある一面も(政治評論家・冨森叡児)
歴史をあるく 広島平和記念公園 広島市(ジャーナリスト・平見睦子)
広告と生きた世紀11 都心型・遊びの機械化「後楽園ゆうえんち」の開園(広告評論家・中井幸一)