朝日クロニクル週刊20世紀 日本人の100年 4号(1999年2月)
フロントページ 100通りのことば(ジャーナリスト・辰濃和男)
グッドバイ古き日本
「どん底」日本に薄日が差してきた 相次ぐ凶悪事件や、進まぬ経済復興にあえぐ日本に、ようやく明るさがきざす。女性の装いに、祭りの復活に。(風俗評論家・下川耿史)
裁かれた戦犯、残された戦争責任 極東軍事裁判(東京裁判)は2年半の審理を経て、判決を迎えた。A級戦犯25人有罪。最初で最後の戦争責任追及だった。(元朝日新聞編集委員・永沢道雄)
「かねて所持したる青酸カリ」とは? 戦後の混乱が「謎」となって深い影を落とした帝銀事件。731部隊関与説や占領軍の圧力説は、いまなお残る。(ジャーナリスト・伊藤源之)
戦後3年、また戦争、そして分断 米英の反共主義姿勢が鮮明になり、東西対決が決定的に。ドイツでは「冷戦」が顕在化し、イスラエルの独立が火種に。(ジャーナリスト・古川俊実/元朝日新聞編集委員・永沢道雄)
太宰に死を選ばせた「戦後への幻滅」 戦後の文壇に躍り出た太宰治は、愛人と情死を遂げる。「小説を書くのがいやになったから死ぬのです」(文芸評論家・南山大教授・細谷博)
ひと
戦争への反省から、「暮しの手帖」創刊 花森安治(元朝日新聞編集委員・酒井寛)
元外交官夫人が選んだ日米混血児の「ママ」への転身 沢田美喜(純心女子大教授・一番ヶ瀬康子)
クロニクル1948 写真と年表でこの年を振り返る
[1-2月]一般参賀に2日間で13万人/乳幼児受難「寿産院事件」
[3-4月]官公労の統一スト/ララ物資/新制女子大学スタート
[5-6月]東宝争議で女優が街頭デモ/福井地震で死者3769人
[7-8月]北陸豪雨/夏の甲子園開く/プロ野球初ナイター
[9-10月]アイオン台風/踊る宗教/赤い羽根募金始まる
[11-12月]文化の日に大名行列/競輪に大観衆/世界人権宣言
20世紀社会面 朝日新聞社、週刊朝日、アサヒグラフなどの記者に当時の世相を見る
教戒師が見た、東条元首相の最後に日々
浮浪児が級長になった
作家・李恢成の樺太引き上げ体験
〝斜陽〟元子爵の自殺(ジャーナリスト・東嶋和子)
世紀残像「雑詩に興奮したあのころ」(作家・水上勉)
子ども百景「ローマ字表記?」(子ども調査研究所・高山英男)
48年12月31日付「朝日新聞」天声人語
「朝日新聞」ラジオ欄「東京裁判判決」
食の情景「バナナ数奇な運命」(ジャーナリスト・中居あさこ)
映画「肉体の門」(評論家・宮本治雄)
冥銘録[物故者を追悼する]
ガンジー(ジャーナリスト・大久保元三郎)
大谷光瑞(作家・祖田浩一)
菊池 寛(祖田浩一) ほか
ふるさと人国記4 鹿児島(下) 薩摩〝おごじょ〟の涙と厳しさと(元「南日本新聞」記者・丸野信一)
素顔の宰相4 吉田茂 勇気と頑固、そしてしたたかな眼(政治評論家・冨森叡児)
歴史をあるく 引き上げの労苦が響く 舞鶴引揚記念館(ジャーナリスト・平見睦子)
広告と生きた世紀4 性病対策のためGHQが協力した娼婦映画のポスター(広告評論家・中井幸一)