朝日クロニクル週刊20世紀 日本人の100年 2号(1999年2月)
フロントページ 100通りのことば(ジャーナリスト・辰濃和男)
総力特集 闇市と民主主義
焼け跡で、人々は飢えと格闘した 街はどこも焼野が原。バラックや防空壕で暮らす人々。餓死者は1000万人との予想もあった。(風俗史家・下川耿史)
全能の占領軍が指導する民主主義 軍国主義から民主主義へと180度の大変換。絶対権力を持つマッカーサーの改革がスタートする。(元朝日新聞論説委員・東洋大講師・深津真澄)
勝者の裁き、戦犯裁判と公職追放 「大東亜戦争」の指導者たちが正義の名で裁かれた。BC級戦犯たちは、自分の命が新生日本に必要な犠牲だと、自らを納得させるしかなかった。(筑波大助手・郡司淳)
660万人、血涙の帰郷に祖国は冷たく 海外雄飛の夢やぶれ、ほとんど身ひとつで故郷にたどりつく。そして、満州やシベリヤの土になった人々も数知れず。それは凄惨な旅であった。(筑波大教授・大濱徹也)
「すめらぎ」人になり給う 神であった天皇が人になる。人になって、民草とともに敗戦で混乱を極めた日本の不幸を背負う。象徴天皇の新しい使命でもある。(筑波大助教授・伊藤純郎)
ひと
平成天皇の家庭教師におおらかな平和主義者が着任 ヴァイニング夫人(明治大教授・越智道雄)
「奇跡の成長」の原点は、電光石火の決断と、運命的な再会だった 井深大(経済評論家・梶原一明)
クロニクル1946 写真と年表でこの年を振り返る
[1-2月]新円切り替え/熊沢天皇現わる/コンピューター時代
[3-4月]「鉄のカーテン演説」/仁左衛門一家惨殺/桜島爆発
[5-6月]メーデー復活/食糧メーデー/婦人議会39人登場
[7-8月]ビキニの原爆実験/中等野球大会復活
[9-10月]住友令嬢誘拐/諏訪根自子リサイタル/ニュルンベルク裁判
[11-12月]南海地震/双葉山の断髪式/国民体育大会始まる
20世紀社会面 朝日新聞、週刊朝日、アサヒグラフなどの記事に当時の世相を見る
工夫の産物 新製品が続々誕生
自称天皇が目白押し
女代議士、颯爽と産声
飢えにつけこんだ「陰獣」小平義雄
世紀残像「カストリ」(作家・水上勉)
こども百景「母子寮」(子ども調査研究所長・高山英男)
46年12月31日付「朝日新聞」天声人語
「朝日新聞」ラジオ欄 「尋ね人」
映画「カサブランカ」(評論家・村山匡一郎)
本『旋風二十年』(評論家・塩澤実信)
冥銘録[物故者を追悼する]
岩波茂雄(同志社大教授・山口功一)
河上肇、三浦環 ほか
ふるさと人国記2 北海道(下) 厳しい自然が育んだ創意と粘り(北海道朝日カルチャー・西村秀俊)
素顔の宰相2 東久邇稔彦 「やんちゃ孤独」の平和主議者(政治評論家・冨森叡児)
歴史をあるく 農地改革が生んだ豪農博物館 新潟県横越村(ジャーナリスト・平見睦子)
広告と生きた世紀2 窮乏を耐える国民の前に現れた1枚のカラフルなポスター 資生堂(広告評論家・中井幸一)