歴史読本 第21巻第11号(1976年9月)
特集 はにわの謎と古代人
埴輪は何を語るか(増田精一)
死者に対する思想と埴輪の関係を考察し埴輪成立の謎に鋭く迫る
埴輪が明かす古代国家の始まり(間壁忠彦)
箸墓の調査結果公表で再燃した埴輪の起源を再検討
はにわ消滅の意味するもの(金井塚良一)
興隆を極めた埴輪はなぜ北武蔵を最後に姿を消したか
<二大よみもの事典>古代人と埴輪の謎
埴輪世界にみる古代日本人
●食え食え食ったら帰れ(めぐらされた埴輪の意図)
●何の故にか笑う(厳粛な儀礼の場で笑う埴輪の群)
●胸乳をかき出で裳紐をほとに(性器を持った埴輪)
●牡鹿の角挙げて吾が舞えば(古代人の狩猟生活は)
●主屋は大きく納屋は小さく(古代豪族の家の世界)
●よみがえる屋敷と王(王権の印、豪壮な埴輪の家)
古代の王たちの政治を甦らせる唯一の形象として存在する埴輪群!(水野正好)
埴輪をめぐる一〇の謎
①埴輪の道の謎 ②埴輪列の謎 ③埴輪隊の謎 ④埴輪の表と裏の謎 ⑤人物埴輪出現の謎 ⑥ひげのある人物埴輪の謎 ⑦全裸埴輪の謎 ⑧目の造形と様式の謎 ⑨顔面の赤い埴輪の謎 ⑩関東埴輪終焉の謎ー
身近な埴輪といってもあまりに謎が多い。その一つ一つを明示する(市毛勲)
特集エッセイ
おおらかな古代人の生活の知恵(浜名徳永)
埴の輪づくり(芦田伸介)
はにわに反映された武蔵人の気概(山口敏夫)
特別企画 日本はにわ製作遺跡総覧(塩野博)
すでに破壊されたものをも含め埴輪製作遺跡を初めて集大成するとともに、発掘担当者による最新レポート
〔発掘レポート〕馬室埴輪窯跡群 はにわ窯跡発掘の実際
石人石馬と磐井の乱(小田富士雄)
反逆者磐井の死は同時に石人石馬の終末でもあった!
古代神あつめの島 神津島(滝沢林三)
<特別取材>現代の土師-埴輪はこうして作られた!
≪パロディー日本史あれ夜これ夜≫誇大古代人へ(永美ハルオ画/山口一太夫木版)
グラビア
(特集)目でみる埴輪いろいろ
(カメラ・レポート)現代の土師・会田野生さん
はにわに捧げる詩(金子恵美子)
カラー・ニュース 金製鳥翼形冠飾 郷土史研究賞第一次発表
姓氏百話<公家の称号>(渡辺三男)
時代考証事典<お岩とお露>(稲垣史生)
グラビア
カラー古城 大和郡山城
歴史博物館 韓国・慶州博物館
武具発掘の旅 水野勝成の総髪の兜
鑑賞・鐔いろいろ 早乙女
絵はがき近代史 明治の新吉原
史蹟を訪ねて 下総市川
松籟の市川に国府台合戦 今月の史蹟の旅 千葉県市川市付グラビア
万葉伝説を秘めた市川は幾多の合戦に翻弄された地でもあった
ニュース
最古・繩文草創期の土器を完全復元!
武蔵国府究明に一歩、平安期の柱発掘
女人は諸悪の根源!空海の遺言状か
城下守った事実語る矢田川実測図出る
飢饉の実態綴る農民の口上書見つかる
副官が射殺。西郷隆盛の最期に新説!
ずいひつ
「四谷」怪談(瀬木慎一)
賭けごと今昔考(新橋遊吉)
幼児の生まれかわり(鎌田久子)
真柱と蔵書の歩み(富永牧太)
今治の上代史(片山才一郎)
歴読ジャーナル〔遺跡・学界・テレビ映画舞台・小説〕
ホルカン号で還る(広瀬仁紀)
家茂の恩顧に応えて会津戦争に従事した良順の心意気
カラー古地図 下野国日光山図
古書への手引き 斉諧俗談
上方俠客伝 会津の小鉄(山田正三)
狂火 明治忠臣蔵顛末一書(大月博志)
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歴史小説
会津士魂(早乙女貢)
続武田信玄(新田次郎)
表紙撮影(斎藤政秋)
目次カット(東光寺啓)
目次レタリング(室田武二)
本文撮影(斎藤悦雄)
本文カット(奥野佳守子)