歴史読本 第18巻第4号(1973年3月)
特集 江戸の天才奇人たち
巻頭特別評論 近代日本のアウトロウー(山田宗睦)
近世封建制に生命を賭して時代を拓いた先駆者たちの道程を探る
特集二大読物
天下のエゴイスト高野長英(杉浦明平)
強烈な自我を貫き通した高野長英の波瀾にみちた四十七年の生涯
おかしな江戸の戯作者(井上ひさし)
封建体制と世俗の虚構を皮肉と笑いで風刺した戯作者たちの姿!
奇人変人は時代の先駆者か
脱日本人平賀源内(森秀人)
有余る才能のため山師扱いをうける平賀源内を再評価
江戸の科学者たち(筑波常司)
先達として敢えて奇人の謗りを甘受した人々の苦悩は
高山彦九郎悲劇の最期(千々和実)
憤死か狂死か?彦九郎の死因を頼山陽史学に探る!
江戸市井の奇人偏人(岸井良衛)
表具師空を飛ぶ(内藤一郎)
翼に憧れた飛行機野郎・浮田幸吉のナゾの軌跡を追う
特集異色読物
仁勢に賭けた男の生涯(富士正晴)
破天荒公卿烏丸光広は朝幕関係確執のなかで「仁勢」を書きつぐ
放浪の奇僧 木喰五行上人伝(今川徳三)
九十歳にしてなお仏像を刻み全国を放浪しつづけた奇僧の生涯!
特別企画 江戸奇人変人事典(綿谷雪)
松平不味・大久保彦左衛門・池大雅・平山行蔵・良寛など藩主から僧侶まで五十人を列挙
ずいひつ
長州における放浪の系譜(桂英澄)
つかの間の村(小沢遼子)
私の出雲幻想(しとうきねお)
異国人との初対面(福田紀一)
最後の枢密院議長自決の真相(瀧静雄)
グラビア
カメラ・レポート 破壊される姫方遺跡
歴史クラブ訪問 鎌倉学園
歴史博物館 柳翠史料館
兜名作選 色々威総覆輪筋兜
鑑賞・鐔いろいろ 銘丹州住定正
絵はがき近代史 芝・深川・飛鳥山公園
史蹟を訪ねて 北摂 高槻
カラー名城 福知山城
山形・大師岩の石神探訪(今竹悦)
越後粟島の磧石塔婆(小野田十九)
姓氏百話<源氏蜂起>(渡辺三男)
時代考証事典<十八大通考>(稲垣史生)
切られ与三郎のモデル(荒川法勝)
カラー古地図 喎蘭新訳地球全図(岩田豊樹)
ジュニア・コーナー ねずみ経(竹村志保)
古書への手引き 諸国里人談
ドキュメント現代史 鹵簿誤導事件(新名丈夫)
対外戦略を決定する北関東大演習中、前代未聞の珍事が
まんが・かわら版(永美ハルオ)
歴読ジャーナル〔遺跡・学界・時代劇・小説・同人誌〕
歴史ニュース
日本最古の板碑か?徳山大学が発見!
奈良阿弥陀浄土院跡、文献通りの遺構
江戸時代の囚人か?東京に頭骸四一体
鑑定付き政宗の書状福島の旧家が所有
明治史の側面物語る日清戦争命令綴!
扇の的、射落とした矢岡山の宝島寺に
新・歴史人物風土記/群馬県第二回
防人たちの望郷哀歌(永岡慶之助)
遙か故郷を離れた防人がのこす妻子をしのぶ哀歌の数々
北摂高槻に大古墳文化圏(本誌取材班)
今城塚や塚原古墳群の古代文化と西国街道に沿う芥川宿
出版だより
れきどく図書室
歴史研究会だより
次号予告
読者のページ
編集デスク
好評連載三大小説
蒼き蝦夷の血(今東光)
平泉へ向かう義経はその途中伊勢三郎と常陸房海尊を家来に…
会津士魂(早乙女貢)
市中取締の庄内藩らが江戸の薩摩屋敷へ怒りの砲火を浴びせた
武田信玄(新田次郎)
三方ガ原の決戦を前に武田・徳川両軍はそれぞれ軍議を重ねた
表紙撮影(斎藤政秋)
本文撮影(齊藤悦雄)
目次カット(東光寺啓)
本文カット(奥野佳守子)