雑誌ユウベン 100023395

雄弁 第28巻第1号 附録(昭和12年1月)

サブタイトル
青年愛誦ポケット詩歌集
著者名
出版者
大日本雄弁会講談社
出版年月
1937年(昭和12年)1月
大きさ(縦×横)cm
21×
ページ
159p
NDC(分類)
051
請求記号
051/Y96/Z28-1
保管場所
閉架雑誌
内容注記
和書
目次

漢詩編
ア 仰いで天に愧ぢず寧世に愧んや
仇を虎穴に求めて深きを辞せず
安国の忠臣傾国の色
嗟予十歳父親を喪ひ
相約して淵に投ず後先無し
朝には恩遇を蒙り夕には焚坑
朝に辞す白帝彩雲の間
一杯人酒を呑み
道ふことを休めよ他郷苦辛多しと
幾たびか辛酸を歴て志始めて堅し
一死祇々応に万生に優るべし
渭城の朝雨軽塵を[ウルオ]す
一擲乾坤勝敗分る
一穂の寒灯眼を照して明かなり
一封朝に奏す九重の天
幾度か天涯白雲を望む
ウ 馬を緑江に飲ふは果して何れの日ぞ
馬を走らせて西来天に到らんと欲す
エ 鋭鼻黄瞳状貌豪なり
越王勾践呉を破って帰る
オ 鏖殺す江南十万の兵
王師百万驕虜を征す
カ 海面は艨艟地面は営
家郷を出でてより已に二旬
岳に登つて天下を小とし
臥薪嘗胆幾辛酸
瓦全徒らに擬す古精忠
勝てば是官負れば是賊
蠖や能く屈し又能く伸ぶ
蝸牛角上何事かを争ふ
客舎并州已に十霜
キ 去年の今夜清涼に侍し
狂と呼び賊と呼ぶも他の評に任す
君辱められて臣死す是れ此の時
勤皇の大義太だ分明
君に勧む惜む莫れ金縷の衣
君聞かずや胡笳の声最も悲しきを
ク 国亡び家破れて情に禁へず
苦冤洗ひ難く恨禁じ難し
雲を凌いで一挙長風に駕す
雲を排し手に妖[ケイ]を掃んと欲し
雲か山か呉か越か
ケ 乾坤地の孤[キョウ]を卓つる無し
結髪軍に従つて弓箭雄なり
決然国を去つて天涯に向ふ
煙は鎖す亜羅比亜海
劇論共に愧づ章句を守るを
蹴破る三韓八道の風
結髪夫妻と為る
コ 子を生まば当に玉の如くなるべし
今朝二十七春風
子鞍雨を衝いて茅茨を叩く
孤軍奮闘囲を破つて還る
古陵の松柏点[ヒョウ]に吼ゆ
今来古往事茫茫
孤島団を結んで意気豪なり
弘道館中一樹の梅
首を回せば蒼茫浪速城
此の時此の恨又何ぞ窮らん
慷慨堂堂八尺の身
斯の志を成さんと欲して豈躬を思はんや
胡塵を掃うて本邦を盛にせんと欲す
豪気堂堂大空に横はる
功名場裏早く身を抽き
頭を回せば世上謾に紛紛
功名元是れ男児の志
衣は[ウ]に至り袖腕に至る
此の胸中の不平を如何せん
高風徐ろに度つて雲煙を払ひ
斯身飢ゆれば斯児育たず
黒雲墨を翻して未だ山を遮らず
鴻門の玉斗粉として雲の如し
サ 昨日一県を割き
才子元来多く事を過つ
山川草木転た荒涼
三十年来一夢の中
三叉中断す大江の秋
山禽叫び断えて夜寥寥
山岳崩す可く海翻す可し
才子才を恃み愚は愚を守る
残月の滴露人の袂を湿す
シ 霜は軍営に満ちて秋気清し
人生五十功無きを愧づ
邪法国を迷はし唱へて終らず
神皇正統億万歳
尽忠報国節尤も堅し
将軍の忠義心肝を貫く
十有三春秋
丈夫生れて四方の志あり
少年団結す白虎隊
日出の国に名宝有り
死生命有り論ずるに足らず
少年老い易く学成り難し
春水四沢に満ち
秦時の明月漢時の関
勝敗は兵家事期せず
春宵一国直千金
人生根帯無し
仙客来り遊ぶ雲外の巓
千歳の恩讐両ら存せず
生を捨て義を取る是れ男児
赤城の熱血余瀝を存し
西海戦塵迫り
戦雲城を圧して城壊れんと欲す
世人交を結ぶ黄金を須ふ
ソ 坐ろに憶ふ天公の世塵を洗ふを
蘇水遥遥海に入って流る
蒼顔鉄の如く鬢銀の如し
桑海知らず幾変遷
タ 大海波鳴って月営を照す
男児志を立てゝ郷関を出づ
鍛冶研摩幾百回
乃父の訓は骨に銘し
誰か道ふ他山の石
男児志を立つるは青年に在り
冑山昨日我れを送り
智勇人は押す一世の雄
勅を奉じて単航北京に向ふ
筑海の颶気天に連つて黒し
力山を抜き気世を蓋ふ
ツ 妻は病床に臥し児は飢に泣く
伝へ得たり堂堂皇祖の風
月落ち烏啼いて霜天に満つ
テ 天下紛紛何れの日にか定まらん
天地正大の気
手を翻せば雲と作り手を覆せば雨
ト 東西古今幾山河
当年の意気雲を凌がんと欲
時を憂ひ世を慨くは真に無用
堂堂錦旆関東を圧す
遠く寒山に上れば石径斜なり
爾霊山は嶮なれども豈攀ぢ難からんや
二十六年夢の如く過ぐ
ハ 白髪蒼顔万死の余
[バク]たり二千六百秋
白髪三千丈
春は自ら往来し人は送迎す
ヒ 人は言ふ声月に在りと
豹は死して皮を留む豈偶然ならんや
百万の貔貅指顧の間
廟壁名を題して人回らず
日は紫宸を照して彩霞を篭
飛雨蓬蕭蕭として孤雁鳴く
一たび高城に上れば万里の愁
フ 踏み破る千山万岳の煙
文政の元十一月
ヘ 鞭声粛粛夜河を渡る
ホ 本能寺溝の深さは幾尺ぞ
鳳凰台上鳳凰遊ぶ
三たび死を決して而して死せず
メ 眼に看る年年開化の新なるを
原万死を期す復何をか悲しまん
ユ 雪は笠檐に灑ぎ風袂を捲く
雄気堂堂斗牛を貫く
ラ 落花紛紛雪紛紛
鑾駕播遷時岌岌たり
洛陽城東桃李の花
蘭陵の美酒欝金香
リ 両人対酌山花開く
良時再び至らず
歌謡編
嗚呼玉杯に花うけて
忘られぬ花
満州行進曲
丘を越えて
雪の進軍
波浮の港
朝鮮警備の唄
戦友
アラビヤの唄
勇敢なる水兵
紅萌ゆる岡の花
都ぞ弥生の
夕日は落ちて
失恋の唄
ばらの唄
恋はやさしい野辺の花よ
荒城の月
さすらひの唄
肉弾三勇士
キヤラバンの鈴
陸の王者
都の西北
白雲なびく
神田小唄
ヴエニスの船唄
紅屋の娘
日本よい国
軍艦
出船の港
城ヶ島夜曲
独立守備隊の歌
あゝ古賀連隊長
帝国在郷軍人会会歌
元冦
凱旋
大漁節
草津節
木曽節
星落秋風五丈原
日本陸軍
上海航路
出船
マドロス小唄
別れの東京
谷間のともしび
空は青雲
ローレライ
青葉の笛
大楠公
山の唄
アリランの唄
白菊
夏は来ぬ
急げ幌馬車
庭の千草
羊飼の唄
旅烏
箱根八里
故郷の廃家
旅愁
島の娘
ラヂオ体操の歌
キヤンプ小唄
からたちの花
ヴオルガの船唄
若き感激の歌
僕の青春
馬賊の唄
デカンシヨ節
婦人従軍歌
軍旗の歌
あゝ我が戦友
日本男児
祖国の護り
石松ぶし
満州娘