別冊歴史読本 第19巻第5号 = 第232号(平成6年2月)
誌上講演 南へ南へ幾山河、私は生きのびた(藤原てい)
第1部 銃後を支えた女性たち
総説挺身隊という名の総動員令
Photo Story(文・大原徹)
死者一千名、米軍の猛爆撃に斃れた豊川女子挺身隊
朝日新聞女子挺身隊ペンを工具に代えて(五十嵐清江)
炭にまみれたオンナ産業戦士たち女坑夫と女沖仲仕(笠井邦充)
〈対談〉チンチン電車を走らせた日々(高島勝子VS.長沢あい子)
女でもできる仕事十七種
第2部 妻たちの戦い
総説銃後の中軸として
コクボウ婦人会は何をやったのか?
子らを守らねば…と「鬼子母神」の思いで(横山マサ)
私の戦争体験記(若林一枝)
関門海峡に浮かぶ孤島の“戦争”(安藤敦子)
女たちの決戦服〈襷がけから防空服へ〉(柳生悦子)
国民義勇隊と竹槍訓練
戦場に散った「勇者」たちの母・妻・娘(渡辺大助)
勇将栗林忠道中将、硫黄島に死す
戦争に弄ばれた「軍神」の母
戦艦「大和」と運命をともにした夫・幸作
ドキュメンタリーレポート 知られざる戦史
「神雷」特攻隊員の遺影と祝言を挙げた女性の愛(茶園義男)
米軍の猛攻で壊滅した江名港「サメ漁船団」の妻たち(渡辺大助)
トラック島の従軍慰安婦・芸者「菊丸」(広田和子)
第3部 女子学生の戦い
総説多種多様な工場動員
〈女学校編・女学生たちの労働に頼ったニッポン〉
ペンを槌に替えて(高松一子)
風船爆弾作りに燃えつきた青春(高見沢幸子)
学徒動員へ「血書志願」(前田雪路)
空襲下の特攻機造り(三佐保房子)
動員先で散った若き私の教え子(塩原恒子)
横須賀海軍工廠に動員された宮城県下の女学生たち(石井昭)
〈女子大生編・東京女子大、東京女高師、日本女子大に見る銃後の戦い〉
戦時下の東京女子大学
激動の日々(原岡きく子)
心に残ること(渋川久子)
戦時下の東京女高師・陸軍造兵廠への動員(小原喜代子)
生死の選択(杉山次子)
農村に動員されて(藤岡ひろこ)
戦時下の日本女子大学「戦争に結集させた教育の力」を思う(芦田央子)
動員先への通勤途中で遭遇した横浜空襲(三村ゆき江)
矢口の渡し(宮沢まち)
黒のターバン(福岡和子)
第4部 前線の女性たち
総説空襲が都市を前線へ
中共軍に従軍した日本人看護婦たちの戦後(太平洋戦争研究会)
中国の内乱に参加した看護婦の私たち(堤道代)
〈空襲下の看護活動〉忘れられない三十番病棟の生き地獄(末広和子)
〈空襲下の看護活動〉いのち救われ、看護一筋に生きる(矢萩はる)
女性たちの戦闘参加〈総動員体制の極限としての沖縄戦〉(島津与志)
沖縄戦で身内五人が犠性に(真栄城昭子)
第5部 祖国よ遥か
満州国に渡った女性たち(山川暁)
収容所は病魔の巣窟、わが子も幼い命を閉じる(岡田キヨ子)
空しさだけが残った在韓の教師生活(望月京子)
教え子の声、いまも(吉田公子)
祖父母の代からの台湾を追われて(大園和子)
終戦後も続いたサハリンの生き地獄(上田弘子)
シベリア抑留兵の早期帰還を叫ぶ肉親の声
巻末特別調査 血税人のいのち僅か一銭五厘(茶園義男)
卒業しても終わらなかった勤労動員
巻末特別手記 野獣の館と化した収容所(来須富子)
巻末特別資料 廃棄すべき敵性レコード一覧表
カラー構成国民はいかに戦時動員されたか
切手・絵はがきに見る銃後の記録(内藤陽介)
読者の編集室 大本営と東京裁判の舞台・市ケ谷台1号館は歴史資料館に(倉林和男)