改造　第１１巻第１号（昭和４年１月）

改造　第十一巻　第一号
戦争
列国軍備の現況と新兵器の整備（陸軍省軍務局長　杉山元）
国際戦争と国際無産者運動（山川均）
生存競争としての戦争（駒井卓）
闘争組織の社会形態と戦争（長谷川如是閑）
戦争と国民経済（阿部賢一）
列国海軍の情勢と太平洋問題（海軍中将　左近司政三）
改造社に寄す（アルベール・トーマ）
自伝的に見た日本社会主義運動史（堺利彦）
メイエリホリドの位置について（秋田雨雀）
王正廷論（大西斎）
政界展望台（馬場恒吾）
十二無産政党の統一へ（田所輝明）
最近のプロレタリヤ文学と新作家（蔵原惟人）
三四の女流作家について（平林たい子）
新刊批評
日本経済史研究（幸田成友著）（滝本誠一）
日本古代社会（西村真次著）（鳥居竜蔵）
天草本伊曾保物語（新村出著）（橋本進吉）
小盗市場（亀井幸行）
学生運動の暦史とその展望（林房雄）
労農ロシアの漫画とポスター
懸賞募集
文芸時評序論（広津和郎）
芸術の社会的地位について（阿部次郎）
貫之の考へてゐた和歌の本質について（吉沢義則）
創作大附録
小説　海底に眠るマドロスの群（葉山嘉樹）
小説　鳥取（志賀直哉）
戯曲　夢魔（岡田禎子）
小説　大地（里見〓）
戯曲　長閑なる反目（岸田国士）
小説　卍（まんじ）（谷崎潤一郎）
戯曲　運命のたわむれ（武者小路実篤）
小説　旦那様、子供、犬（野上弥生子）
小説　狂言（大仏次郎）
戯曲　奇異なる葬儀（長谷川如是閑）
小説　のん・しやらん記録（佐藤春夫）
対支根本策樹立を急げ（巻頭言）
権力と権威（佐々木惣一）
英雄論（杉森孝次郎）
危機における理論的意識（三木清）
化物の進化（吉村冬彦）
独逸復興の思索的背景（黒田礼二）
資本蓄積に関する第二論（高田保馬）
時評
トーマ氏と『右翼結成』この議会と無産政党。市会の解散（山川均）
プロレタリヤ美術展に就て（矢部友衞）
地租営業収盆税の委譲問題（高橋亀吉）
金解禁問題を中心としたる財界今後の展望（杉山幹）
支那は動く（前田河広一郎）
女優五景（岩田豊雄）
海の生存競争（三浦定之助）
我が学界の世界的権威
本多博士と畑井教授と（鈴木広治）
長岡半太郎博士（二〓哲五郎）
『昭和』と『グローリー』（石川欣一）
女性の模索時代（金子しげり）
現代の歌舞伎（灰野庄平）
最近世界各国の動向
総選挙を前にせる英国（蝋山政道）
最近独逸の労働界（石浜知行）
支那今日の政治社会運動（浜野末太郎）
独立への印度の動き（ラス・ビハリ・ボース）
アメリカ社会、政治の現段階（佐佐弘雄）
伊太利国民思想の新方面及巴爾幹の近状（吉田弥邦）
フランス社会運動の一瞥（小牧近江）
現下のロシア国情（昇曙夢）
盲学者坂西教授の妻（村島帰之）
英米新聞談片（高石真五郎）
ノーベル賞を得た諾威の閨秀作家（宮原晃一郎）
健康保険法の現在及び将来（高田義一郎）
婦人坑内労働禁止に関する内務省令を駁す（加藤勘十）
新人評
画壇の青山熊治君（白滝幾之助）
創作家大仏次郎君（千葉亀雄）
名ばかりの庶民金融と其改善策（前田繁一）
短歌
冬十首（北原白秋）
近詠（窪田空穂）
阿蘇山の歌（中村憲吉）