歴史と人物 第12年第10号 = 第137号(昭和57年9月)
増刊 歴史と人物 第十二年 第十号
秘録・太平洋戦争
徐州大会戦 証言と記録(近藤新治)
「徐州、徐州と人馬は進む」と歌われた大包囲作戦は、いかに展開したのか
マニラ防衛の悲劇 陸海軍の対立(前原透)
強気の参謀に押しまくられた指揮官の意図がもたらした「マ海防」の全滅
内蒙古最西端五原の捨石(服部雄三)
十数倍の敵の攻撃に、孤軍勇戦のすえ倒れた特務機関と日系警備隊の最期
中国戦線 百団大戦の敗北と勝利(森松俊夫)
中共軍の大攻勢は戦術的には成功したが、手のうちをさらす結果となった
雲南省竜陵のとどろき(西田通康・杉山博)
十五対一の兵力差の下での野砲兵第二聯隊の戦闘を再現
“軍神”南郷兄弟の生と死(春山和典)
木村昌福ミンドロ島に突入す(水谷信夫)
神風特攻隊第零号 有馬正文提督出撃の真相(吉岡忠一)
指揮官先頭を唱えてやまぬ提督は、台湾沖航空戦の戦果を信じ、出撃した
南機関長鈴木敬司大佐の活躍(川島威伸)
佐藤幸徳と宮崎繁三郎 インパール作戦間の冷戦(土門周平)
桜井徳太郎将軍ビルマの奮戦(不破博)
解読成る 重巡「最上」血染めの戦闘詳報
「捷号作戦」発動により、レイテを目指した自艦の艦橋に立ち、傷つきながら沈没までの始終を収めた入魂の記
空母「加賀」の最期 運命の十分間(増田規矩)
「加賀」の巨体は没した。溢れる涙を拭いもせず、将兵は男泣きに泣き続けた
戦艦無用思想を批判する(黛治夫)
山本・大西・井上各提督らの主唱した航空主兵論の誤りはどこにあったか
「雄」作戦の大奇襲ならず(野村実)
○○○
<グラビア> 回顧・市ケ谷台(<○○>藤川○)
<グラビア> 戦艦大和最後の出撃(<構成>戸高一成)
ニューギニア俘虜記(稲垣利一)
栄養失調とマラリアに苛まれ、自決の道も閉ざされた設営隊主計長の回想
兵隊の目で見た終戦滑稽譚(本郷大輔)
関東軍防衛給水部の人びと(茶園義男)
<座談会> 全貌 日本の戦車戦(川崎正之・小部喜久・曾根正儀・寺本弘・村田三郎平・<司会>秦郁彦)
ノモンハン、マレー作戦、京漢作戦、ルソン島で、日本戦車はどのように戦ってきたか。現場からの“血の叫び
ガダルカナル川口支隊長の精神鑑定(山下実六)
几帳面で、責任感旺盛な少将は、眼を落ちこませ、憔悴はなはだしかった
ニューギニア尾内茂中尉の遺書(<解説>桑田悦)
大本営参謀の極秘終戦指導方策(案)(朝枝繁春・<聞き手>半藤一利)
戦局ますます我に非なる昭和十九年後半、大胆きわまる戦略が起案された
特操賦 沖縄特攻に燃えたひとつの愛(生田惇)
第二十振武隊員として出撃した学徒出出身将校とその婚約者の清冽な愛の姿
「官房教機密三〇五号」講習 海軍最後の特殊部隊(星道也)
海軍最後の少尉候補生は、本土決戦にそなえて、遊撃戦士の教育を受けた
陸軍大将百三十四人の経歴(古川利昭)
建軍以来の歴史に名を留める大将を分類し、履歴の特質と背景を究明する
本土決戦 神風特攻後続隊の結成(常岡滝雄)
陸上特攻による敵撃滅を期し、小学生から老人・女性まで志願者は続いた
日本の宝物疎開 東京帝室博物館の苦心(辻本直男)
史料 第三戦隊機関参謀 ハワイ出撃日記(竹内将人)
高速戦艦比叡に乗り組みハワイ作戦に参加した筆者の克明な「日録」の再現
全調査 戦後初めてなされた階級・出身・消息の大探索(秦郁彦編)
真珠湾に殺到した七百人