歴史と人物 第13年第10号 = 第150号(昭和58年8月)
増刊 歴史と人物 第十三年 第十号
太平洋戦争-終戦秘話
終戦と天皇と陸軍(秦郁彦)
終戦にいたる天皇の“聖断”と陸軍側の抵抗を記録と証言によって分析する
硫黄島作戦 栗林中将の二大決断(桑田悦)
孤立無援の硫黄島で米軍を迎え撃った小笠原兵団長の優れた送導と洞察力
大西滝治郎中将 特攻決意の日(吉岡忠一)
マバラカットの二〇一空本部での神風特攻隊の編成に立会った参謀の証言
消えた終戦工作-大角・須賀両提督の死(仁藤仁之助)
飛行機事故で死亡した、南支方面視察の両将がその胸に秘めた特命を探る
南方軍の終戦処理と寺内元帥(戸村盛雄)
寺内元帥の死に立会った筆者が切々と綴る統帥部の知られざる労苦の数々
チャンドラ・ボースの死に立合う(光井数雄)
瀕死の重傷の自由インド仮政府主席は苦痛も訴えず、遺言をして、昇天した
日仏開戦ユエの戦場を駆ける(佐野裕二)
昭和二十年三月九日、王城の地は砲煙につつまれ、やがて白旗があがった
鉄兵団バレテ峠死闘の真相(平林克已)
圧倒的な米軍を迎え撃って、百日の凄絶な攻防を繰り広げた現役師団戦記
第三十七師団大陸縦断戦記 日本一歩いた男たち(藤田豊)
中国山西省からマレー半島まで、一万余キロを長駆遠征した九州健児たち
日本海軍開戦劈頭の一発と最後の一発を撃った艦
八死に一生の二等駆逐艦「蓮」(堀之内芳郎)
不眠不休第四号海防艦の激闘(北尾謙三)
制海・制空権を失っな船団を守り、勇猛に戦った男たちの知られざる戦記
日本海軍和平への道程(大井篤・<聞き手>半藤一利)
一刻も早く講和をすべきであると提言した一軍人の証言
太平洋戦争終戦時 日本陸海軍の兵力配備(伊達久 編)
<グラビア> 日本本土大空襲神風の突入(<構成>戸高一成)
日米機雷戦の実相(光岡明)
昭和二十年三月に開始された米軍の日本封鎖雷大作戦とその掃海の労苦
“陸軍暗号安泰神話”の崩壊(岩島久夫)
根強く残る神話も、米側公開史料をひもとくとき、完全にくつがえされた
嗚呼!平柳四兄弟(宮崎三代治)
戦争の大嵐が過ぎ去ると四人の息子の戦死という現実だけが母に遺された
戦いの終った日 敗戦の報告は流言蜚語とされた(尾崎秀樹)
戦いの終った日 宮城刑務所内の信念(袴田里見)
戦いの終った日 メンスバンドと自殺薬(市橋立彦)
戦いの終った日 娑婆に戻された少年死刑囚(童門冬二)
下田沖原爆投下事件の謎(佐伯真光)
下田長楽寺に飾られている悲惨な原爆地獄絵説明の根拠とその風説を追う
水上特攻 川棚基地の日々(羽仁謙三)
基地を開設した筆者が綴る日本海軍最後の魚雷艇隊の最期と震洋隊の奮戦
特攻基地「知覧」ふたたび(神坂次郎)
特攻英霊芳名碑に刻まれた自分の名前に驚き、かつての戦いの日々を想う
戦犯特捜 英軍伍長となった日本軍俘虜(茶園義男)
英軍の兵装に身を固め、日本人訊問に従事した元陸軍上等兵の稀有な体験
知られざる東南海大地震(山田隆三)
終戦の前年、愛知を中心に起きた大地震は航空工業に大打撃を与えていた
日本郵船明朗会員の集団散華(吉見友嘉)
昭和二十年八月二十三日・豪雨の中で皇居を拝して従容と自刃した十二人
<座談会> もしも本土決戦が行われていたら(高山信武・藤原岩市・近藤新治・千早正隆・野村実・桧山良昭
アメリカ軍の日本本土進攻必至の状況において、日本陸海軍はいかなる構想をもって敵を迎撃しようとしたのか
未発表史料 終戦前後の皇居内外の姿を克明に綴る海軍大佐の日録
侍従武官 野田六郎「終戦日記」