近代日本人物政治史 上巻
序
第一章 維新の三元勳(嘉永五年から明治一一年まで)
西郷隆盛(嘉永五年から明治四年七月まで)
幕あき五秒前―尊王攘夷の旗印―倒幕派の生長―錦の御旗をおしたてて―西郷隠退―ふたたび上京―西郷のクーデター―廃藩置県いご
木戸孝允(明治四年八月から同六年一〇月まで)
百余名の大赤毛布団―エボシ・ヒタタレ海を渡る―「均シク皇国一般ノ臣民ニシテ」―鬼のいないまに―征韓論おこる―征韓派の敗北
大久保利通(明治六年一一月から同一一年八月まで)
大久保の独壇場―自ら中国に入る―愛国社と大阪会議―「南隅ノ事情甚タ切迫」―西郷の死
第二章 自由民権運動(明治一一年から明治二二年まで)
板垣退助(明治一一年八月から同一四年一〇月まで)
愛国社の再興―国会開設請願―国会期成同盟会―一四年政変への道―板垣の人気高まる―一四年政変
大井憲太郎(明治一四年一〇月から同一八年一二月まで)
自由党の結成―伊藤の洋行と改進党の結成―「板垣死すとも・・・・・・」―内憂外患交々至る―自由党解党―自由党解党と激化の諸事件―〝ここらで血の雨降らさねば〟―大阪事件
伊藤博文(明治一八年一二月から同二二年二月まで)
内閣総理大臣第一号―条約改正交渉の中止―〝大同団結〟と保安条例―雲上の審議―〝玉か、はたまた瓦か〟
第三章 絶対主義の屋台骨(明治二二年から明治三四年まで)
山県有朋(明治二二年二月から同二五年七月まで)
超然主義の地方自治―大隈片脚を失う―恐慌下の教育勅語―主権線と利益線―ロシヤ皇太子襲撃さる―蛮勇を揮う
陸奥宗光(明治二五年八月から同二八年四月まで)
明治政府末路の一戦―陸奥流条約改正の準備と「対外硬」運動―民党連合戦線の活躍―「天祐ヲ保全シ・・・・・・」
大隈重信(明治二八年四月から同三一年六月まで)
三国干渉―「まず二万円だけ貯金しろ」―松隈提携―「日本の下層社会」―政府を震撼させるもの―さまよえる大隈―元老諸公の大騷ぎ―隻脚首相の登場
星亨(明治三一年六月から同三四年六月まで)
老兵は消えゆくのみ―大活躍の星亨―「万里長城の歌」―政友会の誕生―星、刺殺さる
第四章 帝国主義時代の開幕(明治三四年から明治四五年まで)
桂太郎(明治三四年六月から同三六年一二月まで)
社会民主党の結成―緞帳内閣―「三日天下」の本領―日英同盟の成立―田中正造の直訴、中江兆民の死―海軍拡張と地租増徴問題―開戦決定と非戦論
幸徳秋水(明治三六年一二月から同三八年一二月まで)
吾人は飽くまで戦争を否認す―「与露国社会党書」―「共産党宣言」―森恪青年とバルチック艦隊―平民社解散
西園寺公望(明治三九年一月から同四一年六月まで)
第一次西園寺内閣の成立―鉄道国有と郡制廃止―日本社会党の結成―足尾銅山の暴動―ハーグ密使事件―同志会と金曜会
片山潜(明治四一年六月から同四五年九月まで)
赤旗事件と第二次桂内閣―大逆事件と韓国併合―桂園時代―市電ストライキ
あとがき