証言昭和維新
序にかえて
昭和史の幕開き―三月事件から五・一五事件とその後―
宇垣の〝変心〟、不発に終った三月事件
革新右翼と社会主義の饗応
前駆者としての橋本欣五郎
赤い夕陽の満洲
石原イズムと満洲事変
笠木良明と自治指導部
血盟団と五・一五の意味するもの
転向第一号・共産党労働者派
佐野・鍋山の転向とその波紋
赤松克麿と麻生久の場合
〝国体明徴〟は昨日の課題ではない
上杉憲法と美濃部憲法の対立
朝野をゆるがす国体明徴論戦
嵐をよんだ美濃部博士の大演説
「天皇機関説」の終焉と美濃部処分
公認された軍部独裁
軍部の制覇と軍部内の闘争
二・二六事件と北一輝―〝昭和維新〟の芽をつんで軍部独裁へ―
十一月二十日事件の真相
二・二六の前奏としての永田兇変
二・二六事件再検討の機運
昭和史のハイライト・雪の二・二六
川島陸相らも叛乱を煽動か
〝義軍〟から〝叛乱軍〟への転落
秩父宮・西園寺公と二・二六
岡田首相は事前に知っていたか?
二・二六はなぜ敗れたか
錦旗革命の終焉と軍部の制覇
独創的思想家としての北一輝
『国体論及び純正社会主義』について
中国革命と『支那革命外史』
論議を呼んだ『日本改造法案』
広田内閣の出現とその性格
広田内閣の崩壊と宇垣流産内閣
高潔な政治家・広田弘毅
粛軍、宣戦なき戦争、翼賛会―天皇不在の無責任体制ファシズム―
宇垣内閣を流産させた軍部大臣現役制
陸軍における派閥抗争の由来
軍部大臣現役制の歴史と役割
押し通された軍閥の横車
近衛内閣の発足と日華事変
満洲事変後の中国情勢
悲劇の人としての近衛文麿
日華事変の拡大と近衛首相
和平交渉と汪政権の成立
統一なき国務と統帥
時局の急迫と近衛の再登場
新党樹立をめぐる波瀾曲折
大政翼賛会の成立
大政翼賛会の変質
同時代抄(昭和六年~昭和十六年)