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江戸東京まちづくり物語

サブタイトル1~10
編著者名
田村 明 著
出版者
時事通信社
出版年月
1992年(平成4年)4月
大きさ(縦×横)cm
22×
ページ
487p
ISBN
4788792095
NDC(分類)
518
請求記号
518/Ta82
保管場所
開架半藤文庫
内容注記
奥付のタイトル:江戸東京まちづくり物語:生成・変動・歪み・展望 江戸東京略年表:p481-483
和書 半藤一利氏旧蔵資料
目次

プロローグ 変動する東京のなかの私―もっと東京を知りたい
東京のかたち 東京のなかの私 東京の郊外 変動する東京の実感 見えない東京 この本の狙い
 
Ⅰ 都市・江戸の形成―都市の誕生・形成―
1 地の果ての空白地―江戸の自然と風土
関東の空白地帯―武蔵の国 江戸の自然―利根川デルタの障害 山の道と海の道 東山道から東海道への編成換え 湊の町への変身 山の手と下町の原型
2 東国の自立の主張―徳川以前の江戸
中央から見た辺境東国 東国の自主性と自立の動き―平将門と神田明神 神田明神の人気 江戸の地名と江戸氏 太田道灌の江戸築城 道灌時代の江戸 後北条の江戸
3 都市・江戸の始まり―家康の入府と天下普請
家康の江戸入城 家康はなぜ江戸を居城にしたか 道三堀の建設―東西関東の結合 日比谷入江の埋立て 江戸開府と天下普請 増上寺と寛永寺 参勤交代
4 利根川の東遷と五街道の整備―江戸と関東・全国のかたち
利根川の東遷 利根川改修の実行 江戸にとっての利根川東遷の意味 明治以降の利根川の再利用 五街道の整備 江戸の四宿と放射状都市構造
5 明暦の大火と江戸の拡張
明暦の大火 大火の被害 大火以後の都市整備 江戸の地図 社寺と吉原の移転 広小路・火除地 江東地区の開発と両国橋 防火建築と防火対策 江戸の拡大とスプロール 江戸の範囲
6 山の手と下町
下町の成立と山の手 下町の成立と誇り 下町の特性と町人の台頭 掘割と流通 下町と町人文化の創造 魚河岸と江戸 裏店の庶民 山の手の特性
7 富士山と駿河と都市・江戸のシンボル
駿河と江戸 駿府政権 一富士、二鷹、三なすび 駿河町 富士山の見える町 江戸のシンボル 富士信仰と市民組織 富士塚の築造 都市とシンボル
8 エコシティとしての江戸
都市の廃棄物 エコシステムとしての江戸 屎尿の農村還元 衣類・道具の再生利用 徹底した再生システム
9 江戸・東京の水
江戸水道のスタート 神田上水の誕生 玉川上水 四水道の廃止 東京の水道 東京の水源
10 江戸っ子の成立と桜
江戸っ子の誕生と下町 新感覚の反骨的都会人 二種類の江戸っ子 江戸っ子の二律背反的な矛盾の構造 江戸の桜 染井吉野 最後の江戸っ子精神―新選組と彰義隊・小栗上野介 東京っ子の出現
 
Ⅱ 東京の都市形成―その光と影―
1 首都・東京―東京奠都
首都・江戸の終焉 新政府の首都移転論議 江戸遷都論 天皇の東幸 東京府の設置 東京奠都 廃藩置県と東京
2 欧風化都市の形成
新橋駅と鉄道の建設 銀座煉瓦街 煉瓦街始末 日比谷中央官庁街集中計画 鹿鳴館時代 欧風化のその後
3 東京市区改正条例の制定―本格的都市計画への挑戦
東京市区改正条例―近代都市計画制度のスタート 東京市区改正条例制定の動き 強引な東京市区改正条例の制定とその欠陥 東京市区改正計画とその実行 東京市区改正の他都市への準用
4 首都・東京市の成立とその自治
江戸から東京への激動と自治 戸籍法と大区・小区の設置 旧東京市一五区の成立 帝国憲法の制定と首都機能の強化―政・官・軍・学・情報の都 憲法制定と市制の施行 東京市の誕生と不完全な自治 東京市の完全自治への道 その後の東京の自治
5 東京府の三多摩合併と東京都制―いびつな形
東京の境界 東京府の区域 四七都道府県の完成と伊豆七島・小笠原諸島の東京移管 三多摩の東京府移管 三多摩編入の背景と余波 水源地編入の論理 東京都制のスタート―戦時体制の落とし子 東京都の形 基礎自治体をもたない地域―特別区
6 山の手線と山の手―青雲の都
鉄道建設と民営・日本鉄道株式会社 東京のバイパス線・山の手線の建設 山の手の衰退と変容 都心の交通機関 山の手線に走る電車―環状線への歩み 山の手線と郊外私鉄が東京の副都心を育てる 副都心の形成 山の手市民
7 工業都市化とその影のなかの民衆
最初の造船工場―石川島 富国強兵・殖産興業・工業化 工場の立地動向 江東の工業地帯 工業化と公害問題 工業化と市民生活 スラムの発生 建築の規制と民間貸家
8 都市の心臓づくり
都市の心臓―丸の内 政治・行政の中心―霞が関 経済都市の中心―築港計画 兜町界隈の都心化 水の都とその結末 丸の内の再編 三菱への丸の内売却 丸の内の開発 東京駅の開設 丸の内の完成と三菱の戦略
9 後藤新平の時代と都市計画法
後藤新平の時代 都市計画法の成立 都市計画法の問題点 都市計画法の役割 東京市と都市計画 後藤市長の登場 大風呂敷東京改造案 東京市政調査会とビアード博士の来日 後藤新平の時代の意味と限界
10 関東大震災と復興
大震災の体験 未曽有の災害 帝都復興か遷都か 後藤新平の再登場と帝都震災復興院 復興案の縮小 復興事業の完成 同潤会アパート
11 盛り場と地下鉄
最初の地下鉄 早川徳次と地下鉄 地下鉄開業以後 浅草と銀座 浅草の繁栄 ハイカラな街・銀座 関東大震災と盛り場 新宿の形成 渋谷の形成 神楽坂の変貌と盛り場の変化
12 市街地の拡大と大東京市の成立
近郊地域の宅地化 第二山の手の開発 郊外住宅地の開発の始め―目白文化村 国立の開発 成城と玉川学園の開発 建築ルールと田園調布 東京市発展のビジョンと住宅政策の不在 東京近郊開発の東と西 東京近郊の人口急増 大東京市の成立 東京市の消滅と東京都制
 
Ⅲ 戦後から現在へ―復興・成長・変動・歪み・課題―
1 空襲・戦災・占領―ゼロからの再スタート
危険都市・東京と戦争 疎開の実施 空襲の始まり 東京大空襲 日本の敗戦と進駐軍の東京占領 連合軍総司令部と占領軍住宅 餓死寸前の東京の生活 戦後のヤミ市 破壊された都市―東京の原型
2 復興と首都圏計画
建築学会の建議 戦災復興計画と広域計画 東京の人口抑制策と転入抑制 復興の実施 広域的な大東京圏 首都圏地域 首都圏整備計画
3 高度成長と巨大化
モンスター東京 人口の抑制 ソフト化・サービス化による人口増加 スプロールの促進 都心への鉄道直結 宅地造成技術の進歩 宅地開発による問題の発生 近郊自治体の宅地開発への対応 周辺部への無関心
4 公園と緑
公園に関する太政官布達 地租改正と公園 東京の公園 市区改正と公園計画―日比谷公園の開設 皇居前広場 墓苑の計画 田園都市 明治神宮 原っぱ 防空緑地 グリーンベルト構想 東京の公園と緑
5 空中への伸長―超高層ビルの時代
戦前の街の高さ 高さ制限と平面都市 成長のシンボル―東京タワー 高層ビルへの憧れ 高さ制限の撤廃 霞が関ビル 東京海上ビルと美観論争 新宿副都心の開発 超高層ビル群の出現 超高層ビルと都市のシンボル
6 車の時代と高速道路
車社会の出現 道路と車の考え方 初期の道路対応―道路舗装 道路の対応―新設・拡幅 都市高速道路の建設 東京の道路パターンと首都高速道路計画 高架道路の景観と日本橋 東京の道路構造
7 廃棄物に埋まる
廃棄物生産都市 江戸の手本 明治以降の廃棄物処理 消費時代の到来と廃棄物 東京都と特別区の廃棄物処理 屎尿の処理 ごみの処理 ごみ焼却工場 埋立処分地 産業廃棄物 残土の処分 処理能力を失った東京
8 見えない大気の汚染
富士山の見える日 ミルクコーヒー色の大気―ダストドーム 見えない街のかたち―大気 硫黄酸化物 窒素酸化物 大都市と見えない大気―自動車排気ガス 都市に生きる条件 人の生きる条件
9 住まいと働きの場
人の住めない都市 空洞化する東京 都心の過疎化・空洞化と業務都市化 都心の業務地化 通勤と都市膨脹 自己完結性の崩壊 東京に人は住めるか 土地のあり方 住む側を代弁できる機関
10 海沿いの街
海沿いの街の変化 江戸・東京は海沿いの街か 築地居留地の建設 ウォーターフロント開発―大川端リバーシティ 臨海部副都心開発 臨海副都心の問題点 東京のウォーターフロント 東京の緑とオープンスペースの形 貴重な楔形の海眼面スペース
11 過大都市とその歪み―一極集中の矛盾と十二のツケ
世界一の巨大都市・東京 東京への一極集中 集中の実体 過大都市のツケ 一二のツケ ツケの解消
12 遷都問題とメッシュ構造への変革
遷都論ブーム 四全総以後の論議 遷都論の評価 首都の巨大化防止政策 軽都のすすめ ミヤコからイチへ 成熟社会のかたち ツリー型社会からメッシュ型社会へ メッシュ構造のなかの世界都市 中央官庁の移転と跡地利用
13 自治をつくる
首都としての東京と市民のための東京 形を失った東京 自治共同体の範囲と種類 自治の不在と市民の不在 都市・東京の新市民と新しい自治政府の回復 東京二三区の基礎自治体 供給処理共同体―新しいクニ 東京の自治
 
エピローグ 東京をつくるもの
都市・東京は誰のものか 誰が東京をつくるか 個別な力とトータルな力 東京の二つの自治 東京の将来―国際都市・エコシティ・地方都市との共存
 
江戸東京略年表
あとがき