三島由紀夫と司馬遼太郎
- サブタイトル
- 新潮選書 「美しい日本」をめぐる激突
- 編著者名
- 松本 健一 著
- 出版者
- 新潮社
- 出版年月
- 2010年(平成22年)10月
- 大きさ(縦×横)cm
- 20×
- ページ
- 237p
- ISBN
- 9784106036675
- NDC(分類)
- 910
- 請求記号
- 910/Mi53
- 保管場所
- 紹介本
- 内容注記
- 『波』(2008.10月号-2010.5月号)に掲載されたものに加筆修正したもの
- 昭和館デジタルアーカイブ
一九七〇年十一月二十五日/インドとは何か/〈天皇の物語〉がない
第一章 二人にとって「戦後」とは何か
「からっぽな」戦後日本/一歩の距離/司馬遼太郎の憤死
第二章 一瞬の交叉
司馬が嫌いな北一輝/三島の北一輝嫌い/芸術至上主義的な『午後の曳航』
第三章 ロマン主義とリアリズム
三島のなかのリアリズム/『鏡子の家』の不評/司馬のロマン主義とリアリズム
第四章 三島の「私」と司馬の「彼」
何か面白い事は無いか。/「われら」からの遁走/「私」のことしか語らない/「彼」もしくは「彼等」の物語り
第五章 西郷隆盛と大久保利通
突然、西郷隆盛の名が/陽明学の系譜/司馬の激烈な松陰(陽明学)批判/大久保の名はない/バランスのとれた目配り/大久保利通評の変化/「鳥瞰」という方法/『翔ぶが如く』の失敗/西郷隆盛のカリスマ性/征韓論という岐路
第六章 『坂の上の雲』の仮構
事実にこだわった歴史小説/司馬さんの「予感」/「乃木神話」の破砕/「国民の戦争」としての日露戦争/薩長藩閥の人事/乃木軍の頑固さ?/二〇三高地問題/天皇の「聖断」の位置づけ
第七章 陽明学―松陰と乃木希典
「劇中の人」乃木希典/陽明学の徒/陽明学の「学統の巨魁」大塩平八郎/河井継之助と小林虎三郎/司馬さんと小林虎三郎/象山塾の「二虎」/『孟子』離婁篇をめぐって/革命思想としての『孟子』/松陰と乃木は「相弟子」/山鹿素行の『中朝事実』
第八章 反思想と反イデオロギー
郎党としての山岡鉄舟/西郷隆盛と「幕末の三舟」/明治天皇の郎党としての乃木/思想は虚構であるか/吉田松陰と高杉晋作/革命思想の「狂」/「現実家」としての高杉晋作/『喜びの琴』という戯曲/谷川雁いわく「詩は滅んだ」/
全共闘との真剣勝負/三島のレトリック/「文化防衛論」における天皇
第九章 戦後的なるもの
平和主義に対する「暴力」/政治と文学/小田切秀雄「君も党へ入りませんか」/平岡梓の証言/一種異様な文筆の才/「生」のほうにむかう平岡梓/「死にたい人間」/司馬の学校嫌い/戦車隊の小隊長/戦後神話の作成/歴史のなかの「私」
第十章 人間の生き死
「などてすめろぎは人間となりたまひし」/大本教・出口王仁三郎の帰神法/観念に殉ずる死と、自然的な死
あとがき
序章 司馬遼太郎と性愛(エロス)の文学
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