司馬遼太郎の流儀

『翔ぶが如く』と私と(小山内美江子)
「司馬さんは尊敬するウソツキです」
鮮烈な人物描写
夢ですよラブシーン
主人公に恋して
海の向こうに何がある
『翔ぶが如く』と父母のこと
そういう土産だったら
主役は「時代」ですよ
ちょっと工夫してみます
島津斉彬と西郷・大久保の青年時代から
あのでっかいやつです
地の文章を、想像しながら骨格ができてくる
ダメモト
あの人だったら間違いないよ
私への注文
西郷に密着しながら
シナリオ・ハンティング
壮大なる心中、私のよりどころ
あえて私の思うことを
人生は五十年
月はなかった、星もなかった
　
司馬史観にふれて(鶴見俊輔)
時代との化合物(アマルガム)
歴史を俯瞰することにつきるのか
現代に対する歴史感覚
ノモンハンの記憶
『草原の記』は何を現代日本からくみとったか
泥の時代と『ひとびとの跫音』
イデオロギーからの自由
『アメリカ素描』と『ロシアについて』
知ったかぶりをしない人
『韃靼疾風録』のアマルガムは
道は延びてゆく
あとの人に残すものができましたな
司馬さんの身振り
「お面一本」
そういうところに、司馬さんはいる
　
司馬文学の魅力(出久根達郎)
月島・文雅堂のころ
『竜馬がゆく』と出会う
心は竜馬、「北辰一刀流」入門
「どォこらァやァッ」
目からウロコ
『花咲ける上方武士道』の秘密
濡れごとの清潔感
子どもっぽくておとなっぽい女性
書きたかった、たった一行の妙
おとなの文学・読み巧者の文学
朗読に適した文章作法、魔の取り方と改行の仕方時代を越えても
シャイな文章、語りの文章
『世に棲む日日』と水戸学朗誦と
「ことはじめ講釈」を散りばめて
幻の長編「魔女の時間」の魅力
　
司馬さんと昭和史(半藤一利)
学校嫌いと図書館通い
司馬さんたらしめたもの
司馬さんの「カスバの女」
メガネ入れと文化勲章
「ひとたらし」と批判精神
司馬チャーハン
時代の様式から抜け出た小説スタイル
究極の一行からはじまる
みごとに歴史に沿って
二十二歳の自分への答え
「参謀本部」とノモンハン事件をテーマにと
なぜ「ノモンハン」を書かなかったか
「これ見ろよ」
こんな連中とつき合っていたのでは死んじゃう
非連続な昭和前期国家、集団的狂気に陥った時代
統帥権とは何かということ
突き詰めていく何を問題を解くカギに
統帥権という"魔法の杖"
昭和天皇の意思を重んじて
昭和史を書くには
＜空＞の存在としての天皇
『坂の上の雲』の時代が終わって
あとに何が残ったのか
平均的時代人が立ち上がって
「どうにかしなければいけない」
自然を、これ以上壊さないこと
　
司馬遼太郎年譜(山野博史)