辞書風物誌
第一章 辞書の変り種
モダン・ナンセンス・・尖端辞典/沙士比阿とは俺のことかシェイクスピア/昇進にひびく人物表現の用語集/内閣印刷局「製造」の英和大辞書/うきよぶくろ/ひゃくまなこ/類語辞典の玩具/ふくらまし本/入れ紙辞書
第二章 はじめての辞書
節用集にも開化の波/最初の独和辞書と和独辞書/北海道開拓に英和辞書を刊行/読本字引 安直注解書/日本のウェブスター 高橋辞書と「言海」/組織的な辞書編集のはじめ/英文・日本道路辞典
第三章 専門の辞書
字を選ぶには調剤の要領/モスクワ版の日本姓名辞典/社名入りの宣伝辞書/建築学会四〇年の宿願/軍隊用語のうつりかわり/南蛮医学から独・米医学へ/産業史を綴る専門辞書
第四章 珍しい辞書
日本人K・S・アソムの「英語聯珠」/太平洋戦争に備えた軍用会話集/「手をあげろ」から「お嬢さん」へ/米陸軍省和英技術用語辞典/同じ辞書が二社から発行/激動の中に生れた「人民の辞書」
第五章 苦心の辞書
アッとおどろく豪傑訳/草稿版の辞書と辞書の写本/"鬼も十八"の英語役/辞書づくりに両眼から流血/八〇万枚のカードで独力一〇年/バリカンの語原に二年間/長かった朝鮮語辞典への道
第六章 新案の辞書
漢和辞典に新機軸/国字改良にローマ字引き辞書/「いろは」だけで引く英和辞書/歌でおぼえる漢字と定理/漢字索引に「天一坊召捕りの術」/番号字引 ステレオ 逆さ辞書
第七章 辞書のエピソード
辞書の印税で建てた校舎/序文の長記録 森鷗外/ドイツ語辞書の発展/スピーチと英和辞典/情報化時代の現代語新辞典/食べた辞書 吸った辞書/物騒な辞書 おどされた辞書/突貫完成のマレー語大辞典/「日」と「和」外国語辞書の略史
第八章 辞書の利用
辞書は言葉の博物館/異名胴体の辞書/英語教育/六〇年前も同じ悩み/キット覚える英語の記憶辞典/辞書の縮小・拡大版/辞書にも間違い/良い辞書を選ぶ二〇条