異國膝栗毛
第一回
洋服洋食嫌ひの洋行
旅館の盜難騷ぎ
俄か通辯
洋行の下稽古
半可通とエレベーター
洋風の帳場
直線的應對
紳士としての權威
洋式風呂場
苦心の名文
生活の激變
窮屈な日本趣味
名古屋の公園
寢臺
羽布團と洗面所
ホテルの朝食
ホテルの勘定
名古屋藝壇の神樣
名古屋藝壇の大家
髭の大盡
第二回
旅劵の事
他所行の寫眞
同行三人
洋行前の赤毛布
旅劵係
墓參
觀音と如意
身元調査
三越のトランク
パン食
其の筋
英人氣質
體操免除
洋服の由來
洋服の着物
スツポンの化物
日本の好男子
一世一代の男振
パリースタイル
獨逸仕込の洋服屋
カリヌヒ
化粧靴
惡道路
狐につままれた日
第三回
送別旅行
カフエレザルト
富士屋ホテル
一同無音
女給仕
世界無比
食堂參加
何々男爵
ユデ卵
楊子の所在
ホテル三食
Sawara
漫畫會の漫畫送別
昨日大盡今日乞食
三十年振の珍客
容易ならぬ難問題
病氣の原因
死んでしまふ
洋行の神樣
拔目がない
陰氣で冷たい
生憎の畫休み
後に目なし
拾ひもの
大枚な寄付金
第四回
G先生
途上の美人
床屋に於けるG先生
人違ひ
時計と黑狐
將來有爲の老年
大阪一の美人
出立の日
見送のこと
氣の利かぬ首途
理想的旅籠
牛鍋會
出帆
畫食の銅鑼
我輩は得意である
お化粧
船中の風呂
氣焔萬丈
哀別離苦
玄界灘
船酔いのこと
デツキゴルフ
便通新案
時計を遲らす
第五回
サンパン
稅關
朦朧車夫
和漢洋折衷
乞食の群
四馬路
妓さん
手眞似と身振
一品樓
支那の花火
戒厳令
スチウデス
同質睨み合ひ
チエンヂ
チエーヤ(香港名物)
ケーブルカー
速成の洋服
車夫の安全地帶
二階の電車
危險區域
安い俥
骨董市
夜の香港
五分前
第六回
ドライビングボーイ
花屋が二軒
土人の迷信
黑人巡査
ライスカレーの手掴み
椰子の水
アイスクリーム
世界一の車
デツキ・パツセンジヤ!
熱帶植物
船中の子守
舌力の診察
蛇つかひ
世界一の嘘つき
牛車
寢釋迦
釋迦の足跡
慾ばつて乘り遲れ
船上の舞踏
パン喰競争
亞弗利加の一角見ゆ
鱶の群泳
尺八の威力
自彊術の宣傳
第七回
スエズ運河
沙漠情景
艀の强請
チツプの問題
俄かに佛語の勉强
ストロンボリー
涙を好む國民
佛國の第一印象
女の美髯
鞄の鍵
ノートルダム
夜の見物
未明の通辯
一かどの巴里人に
記念撮影の寫眞屋
生牡蠣の立食
うまいものや
別辭の失策
女人本位
似顔で大持て
惠まれた朝食
巴里到着
巴里の電車
シチー・ホテル
第8回
南京蟲の巢窟
安料理と藝術
一足飛に巴里人
ホテル・カンベル
豪傑敎授
辭書と頸つぴき
巴里の淨瑠璃
唖が唖の案內
展覽會と二度目のピロ
地下鐵道
佛蘭西人の日本語
十年振の友の家
河童頭と市松格子
洋行者の大風呂敷
巴里の安宿
ソフトカラーの洗濯
年代を自慢の葡萄酒
巴里のボーイ
ドクトル事件
巴里の寄席
パルレブーフランセー
オシノビ席
婦人對グランギニヨール
臆病者の一人歩き
第9回
日佛混血兒
婦人の握手
巴里の婦人
時代遅れの外套
本場の洋服屋
靴屋の美人
日本人倶樂部
世界的支那料理
電車の番號札
狐につままれた地下線
親不知子不知
高等乞食
唖者盲人の道連
よいお天氣樣
美人に見惚れる
佛國の一等寢臺
博士の不機嫌
地圖の案內
外國人にはわからぬ洒落
名物蝸牛料理
ゲーテの遺跡
ストラスブルグの紳士
迷子になるばかり
罪人扱ひにされる
獨佛國境の稅關
ビール稅
胸の瓦斯燈
ミユンヘンのエレベーター
生兵法の祟り
南洋土人と間違へられる
購買病
第十回
世界一のビーヤホール
驚ろく勿れ一杯が三錢
吳越同舟
マダムバラヒメ
難しいホテルの名
自動車へ乘るなら獨逸
明るい汽車
ビスマルクの運轉手
生活の激變
停車場の時計
素早い小僧
ラインゴールド
相場師になる洋行者
あの男は頭がよい
自動エレベーター
泣面に蜂
貴族の生活
日本人の切腹
買物の洋行
模寫の女畫師
オペラの元祖
二階自動車
魔性の力
大人が子供の洋服を
お行儀の惡い見物衆
五感を封鎖されて了ふ
オーケストラの同盟罷業
唖の一得
五分閒で肖像畫揮毫
獨逸の稅關
怪我の功名
取越苦勞ばかり
稅關遁れの汽車
國境の深夜
荷物の虛殺
再び麵麭の國へ
意地の惡い天日樣
酸つぱい室
三十文の食事
おさんどんの貴婦人
巴里の靴
巴里の流行
巴里の大公望
高價なアスパラガス
馬子にも衣裳
船上風呂
第十一回
鬪牛の眞似
西班牙式の宿
トロ氣分
蒲團賣り
空間の靜寂
鬪士の出場
鬪牛になるまで
黑魔の出現
駄馬と雑兵
白馬と黑牛
西班牙美人
銛の闘士
酸鼻の極
神に誓へる一刀
鬪牛の最後
殘虐の後
とんだ密航者
銀行で珈琲
見物の方針
ニセガネ
ゴンドラ
ベニスの南京蟲
賽錢の强請
午後の失策
異國の汽車辯
新婚夫婦
振假名
サンマル・コミユーゼ
フロレンスの人氣
虛禮中の虛禮
第十二回
驛頭でオイマテー
羅馬のホテル
ボーイのお世辭
物を言ふ看板あり
佛領事のお役人
龍頭蛇尾
未來派の酒場
ローマの日本化
コロセオ
癖の惡い馬車
コーバヂス
ジヤニコロの丘
古都の暗黑面
日本人の切腹
不穏の汽車
英國貴婦人の赤毛布
ア・ラ・ガール
通譯か被通譯か
大ホテルの威力
佛人と英人と
ガルソンの茶氣
海峡の連絡船
複雑な英貨
食堂で斷られたこと
留守中の發見
倫敦の日本料理
倫敦の女中
栗忠の愛人
ストーブの御馳走
倫敦名物ビフテキ屋
煙突の都黑霧の都
令夫婦人の運轉手
鐵柵に監禁
倫敦の山の手と下町
蠟細工の名人
因業親爺
蟲眼鏡のハイカラ
花の巴里
樹上カフエー
巴里よおさらば
車掌の不服