鉄砲と日本人
- サブタイトル
- 「鉄砲神話」が隠してきたこと
- 編著者名
- 鈴木 眞哉 著
- 出版者
- 洋泉社
- 出版年月
- 1997年(平成9年)9月
- 大きさ(縦×横)cm
- 20×
- ページ
- 294p
- ISBN
- 4896912764
- NDC(分類)
- 559
- 請求記号
- 559/Su96
- 保管場所
- 地下書庫半藤図書
- 内容注記
- 昭和館デジタルアーカイブ
序章 鉄砲と日本人の不思議な関係
日本人は無類の鉄砲好きだった
誤解されている「鉄砲伝来」の影響
なぜか鉄砲が登場しない「戦国合戦譚」
一度も鉄砲を捨てなかった日本人
鉄砲好きの日本人がなぜ〝肉弾主義〟に走ったのか?
この本で語ろうとしていること
そもそも「鉄砲」とはなにか?
第1章 鉄砲伝来をめぐる真実
ヨーロッパで鉄砲はどのように発達・普及したのか?
手砲が火縄銃になった
小銃を定着させたイタリア戦役
鉄砲の「種子島初渡来説」を疑う
有力な「反対論」もある「種子島初渡来説」
種子島以前から鉄砲があった
第2章 鉄砲は日本にどのように定着したのか?
鉄砲で最初に撃たれた日本人
「軍忠状」に記録された〝鉄砲疵〟
第3章 戦国大名たちは鉄砲とどう関わったのか?
未知数の存在だった信長・秀吉・家康
薩摩の島津氏
豊後の大友氏
肥前の龍造寺氏
安芸の毛利氏
出雲の尼子氏
土佐の長宗我部氏
阿波の三好氏
紀州の根来衆・雑賀衆
尾張の織田氏
駿河の今川氏
甲斐の武田氏
越後の上杉氏
相模の北条氏
第4章 長篠合戦とは何だったのか?
長篠が生み出した「神話」
俗説が定説となった「長篠合戦譚」
騎馬隊VS鉄砲隊の戦闘はなかった
鉄砲・三段撃ちは史実ではなかった
長篠以前からあった〝鉄砲隊戦術〟
寄せ集めの鉄砲隊に〝三段撃ち〟は可能か?
信長には必要なかった〝三段撃ち〟
長篠合戦の本当の意味
長篠合戦は〝攻城戦〟だった
長篠の「教訓」はどう受けとめられたのか?
第5章 「天下布武」を遅らせた本願寺と鉄砲
信玄亡き後の大敵は本願寺勢力
歴史家の思い込みと一向一揆の虚像
石山合戦の実像と鉄砲の役割
歴史家に無視された軍事大作戦
信長はなぜ「雑賀攻め」を実行したのか?
十万の大軍を動員した闘いの顚末
石山が開城に追い込まれた本当の理由
鉄船のひとり歩き
信長の海上封鎖が〝勝利〟の要因だったのか?
第6章 鉄砲が乱世を終焉させたのか?
天下人の交代と鉄砲
戦略家・政略家としての信長・秀吉
秀吉の「天下取り」と鉄砲
信長の後継争いに勝ち抜くまで
「天下一統」のためにはチャンバラをせず
朝鮮役と鉄砲の威力
関ヶ原から「元和偃武」まで
関ヶ原合戦の勝敗と鉄砲
大坂冬夏の陣と鉄砲の効果
第7章 鉄砲から見た戦国合戦の本当の姿
鉄砲は実際にどう使われたのか?
意外に分からないこと
実例から見た鉄砲の使用法
撃たれた側から見た合戦の諸相
鉄砲で撃たれた戦国名士たち
「負傷理由」から検証した鉄砲の威力
撃たれた側の貴重な証言
鉄砲をめぐる合戦譚の虚実
江戸の「軍記物」を検証する
検証① 出雲白鹿城の戦い
検証② 筑前立花城の戦い
検証③ 伊勢安濃津城の戦い
戦国合戦を誤解させる原因は何か?
江戸時代につくられた戦国合戦像
「首取り」の風習が生んだ合戦の誤ったイメージ
第8章 鉄砲が出現したことで何が変わったのか?
「遠戦志向」は戦術の基本だった
できるだけ接戦せずに敵に勝つ
鉄砲が変えた戦闘の様相
鉄砲は「騎馬戦闘」を衰退させたのか?
鉄砲が〝戦場の風景〟を変えた―音と煙の世界
鉄砲は城づくりに影響を与えたのか?
鉄砲がもたらした影響の帳尻は?
武器としての信頼度に問題があった鉄砲
第9章 鉄砲を捨てなかった江戸時代人
もう一つの「鉄砲神話」
誤解を生んだ秀吉の「刀狩り」
武士の〝刀剣崇拝〟と誤解の上塗り
見落とされている事実
第10章 再び日本人の〝鉄砲好き〟を証明した戊辰戦争
幕末の戦乱と洋式銃の導入
またも「最新兵器」を導入した日本人
次々にやってきた各種の洋式銃
洋式銃を持てる藩と持たざる藩
洋式銃は戦闘をどう変えたのか?
確実に変化した戦闘方法
転換点となった幕府の「長州再征」
勝敗を決めた洋式銃の質と量
鉄砲はどこまで戦果をあげたのか?
意外と乏しい「死傷原因」の記録
洋式銃で撃たれた人たち
第11章 鉄砲を愛した士族たちの反乱
鉄砲に潰された士族の反乱
誤認されている鉄砲と侍の関係
「器械戦争」だった佐賀の乱
神風連の乱は特殊な例
西南戦争と侍の終焉
「一人一銃主義」の薩摩士族たち
次々と銃撃に斃れた指揮官たち
補給戦に敗れた士族たち
終章 「白兵神話」は死なず
日本陸軍の基本戦術は白兵主義
「白兵神話」はどこから生まれたのか?
火力に逆らった軍人たち
「白兵神話」を捨てた欧米人、捨てなかった日本人
あとがき
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