近代日本の軍事戦略概史
まえがき
序章 日本の軍事戦略の源流
旧日本帝国の国家戦略と軍事戦略
ロシアの脅威
アメリカの脅威
日本の大陸政策
日本軍の戦略・戦術思想
旧日本帝国の国防体制の問題
戦後日本の国防体制の問題
第一章 明治新政府の国防方針と軍事戦略
幕末・明治の国防環境―列強の脅威と侵略
明治新政府の国家目標と軍事政策
国家目標
国軍の創設と外征型軍隊への拡大
国家戦略としての大陸政策
第一期の大陸政策(日清戦争まで)
征韓論とその抑制政策
日本による韓国開国政策の推進
韓国の政変と対清軍事政策の強化
日清の対立激化と日本の対清国戦争決意
第二期の大陸政策(日露戦争まで)
大陸政策と南方政策の政策化
北守南進政策への転換とロシアとの戦争決意
明治新政府の国防方針と軍事戦略
国防方針としての守勢戦略方針
国土における守勢の軍事戦略
大陸における前方展開思想の発生
大陸における前方展開戦略への転換
日清戦争における攻勢戦略
大陸への前方展開戦略
日露戦争における攻勢戦略
第二章 国防方針の初度制定と軍事戦略
日露戦後の国際環境
日米関係―日米対立のめばえ
日露関係―日露の協調と相互警戒
日英同盟―空洞化のめばえ
日清関係―反日運動のめばえ
日仏関係―共存共栄の関係
日露戦後の国家戦略
大陸政策
日本の満州進出
満州政策の積極化
日露戦後の外交政略
国防方針初度制定の経緯
国防方針と日本の軍事戦略
国防方針
国家目標、国家戦略と国防方針
想定敵国と情勢(脅威)判断
日本の軍事戦略
海外攻勢ドクトリン
陸軍の先制主義、攻勢主義と短期決戦戦略
海軍の先制主義と艦隊決戦戦略
日英軍事同盟の戦略
先制・攻勢・短期決戦の軍事ドクトリンの源流
日本の軍事戦略(国防に要する兵力)
陸軍の所要兵力
海軍の所要兵力
第三章 大正七年国防方針と軍事戦略
大正前期の国際環境
国際環境―日米対立の始まり
日米関係―日米対立の始まり
日露関係―対米のための日露協調
日英同盟―同盟の空洞化
国家戦略としての大陸政策、中国政策
日露戦後の大陸政策・中国政策
辛亥革命と大陸政策・中国政策
第一次世界大戦と大陸政策・中国政策
中国政策の転換とロシア革命
国防方針改定(補修)の背景と経緯
国防方針改定(補修)の背景
軍備の拡充をめぐる陸海軍の対立
中露両国の革命と軍事的弱体化
第一次世界大戦と戦争形態の変化
改定(補修)の動機と経緯
改定(補修)の動機
改定(補修)の経緯
国防方針と日本の軍事戦略
国防方針
国家目標、国家戦略と国防方針
想定敵国、情勢(脅威)判断
日本の軍事戦略
海外攻勢ドクトリンと持久戦ドクトリン
陸軍の戦略(短期決戦主義、殲滅主義、攻勢主義)
海軍の戦略(先制主義と艦隊決戦戦略)
日本の軍事戦略(国防に要する兵力)
陸軍の所要兵力
海軍の所要兵力
第四章 大正十二年国防方針と軍事戦略
大正後期の国際環境
第一次世界大戦後の情勢―ロシアの混乱と日米対立の深化
日米関係―日米対立の深化
四国借款問題
ベルサイユ講和会議
ワシントン軍縮会議
日ソ関係―革命阻止のためのシベリア出兵
国家戦略としての大陸政策、中国政策
大正後期の中国政策
四国借款団と大陸政策
国防方針改定の背景と経緯
総力戦をめぐる海軍部内の対立
総力戦をめぐる陸軍部内の対立
国防方針と日本の軍事戦略
国防方針
国防の本義
国防方針
情勢判断
想定敵国別の脅威度の判断
要約
日本の軍事戦略
海外攻勢ドクトリンの継続
陸軍の戦略
シュリーフェンの殲滅戦思想への傾倒
米・ソ・中に対する作戦構想
海軍の戦略(先制主義と艦隊決戦戦略)
日本の軍事戦略(国防に要する兵力)
第五章 昭和十一年国防方針と軍事戦略
昭和初期の国際環境
内外情勢―日本の国際的孤立とソ連の軍事大国化
日米関係―協調から対立そして戦争へ
日ソ関係―ソビエトの軍事大国化と対日脅威
国家戦略としての大陸政策、中国政策
幣原外相の国際協調外交
田中内閣の大陸政策と中国政策
中国の国権回復運動と満州事変
犬養毅内閣の外交政策
斎藤実内閣の外交政策
広田弘毅の外交政策
無条約時代の「国家戦略」
国防方針改定の背景と経緯
石原莞爾の日米決戦戦略と海軍との対立
石原の日米決戦戦略
海軍の国防構想と陸海軍間の妥協
国防方針改定の経緯
国防方針と日本の軍事戦略
国防方針
国防の本義
国防方針
想定敵国
国防に要する兵力
日本の軍事戦略
対米作戦計画
対ソ作戦計画
対中作戦計画
日中戦争における軍事戦略
第六章 太平洋戦争における軍事戦略
攻勢期における日本の軍事戦略
戦争指導計画―戦争指導の要諦は戦争終結指導にある
ハワイ奇襲と南方進攻作戦―艦隊決戦戦略の終焉
外郭要地に対する作戦―大拡張戦略の失敗
ミッドウェイ攻略戦
ガダルカナル島攻防戦
防勢期における日本の軍事戦略
太平洋正面の戦備強化と連合軍の反攻
南東太平洋方面の防備強化―選択と集中の失敗
中部太平洋方面の防備強化―航空決戦戦略への転換
ビルマの戦備強化と連合軍の反攻―現状打開戦略の失敗
絶対国防圏を巡る攻防
絶対国防圏の設定―実体なき防御ラインの設定
ソロモン、ニューギニア、中部太平洋の攻防―米軍の強襲上陸の成功と日本の水際防御の失敗
マリアナの失陥―あ号作戦の失敗と海軍の敗北
比島の失陥―誤報に基づく捷号作戦の失敗と陸軍の敗北
マリアナ失陥後の作戦指導―戦局打開の最終戦略
捷号作戦の準備―誤情報に基づく意志決定の失敗
捷一号作戦の発動―現場軽視の意志決定の失敗
太平洋戦争と日本軍の戦略思想
陸軍の戦略思想
海軍の戦略思想
第七章 戦後日本の国防方針と軍事戦略
日本の敗戦と警察予備隊の発足
敗戦と占領政策
朝鮮戦争と警察予備隊の発足
保安庁の新設と自衛隊の発足
保安庁の新設
自衛隊の発足
国防の基本方針と軍事戦略
国防の基本方針
国防の基本方針の決定
防衛計画の大綱以前の防衛計画
防衛計画の大綱策定以前の軍事戦略
専守防衛の軍事ドクトリン
専守防衛の軍事・防衛戦略
日本の対処能力
防衛計画の大綱制定と軍事戦略
防衛計画の大綱の初度制定
目的・趣旨
防衛の構想
防衛の態勢
陸上、海上、航空自衛隊の体制
防衛計画の大綱以降の防衛力整備―中期防衛見積もりと中期防衛力整備計画
防衛計画の大綱制定後の軍事(防衛)戦略
侵略を未然に防止するための態勢
日本に対しての武力攻撃に際しての対処行動
新防衛計画の大綱と軍事戦略
新防衛計画の大綱の制定
策定の趣旨
国際情勢
我が国の安全保障と防衛の役割
我が国の保有する防衛力の内容
新防衛計画の大綱後の軍事(防衛)戦略
日本に対する武力攻撃に際しての対処行動
終章 脅威の多様化と新時代の軍事戦略―二十一世紀初頭の防衛のあり方―
問題の背景
脅威の実態
対処の戦略
おわりに