図書目録コトバ ノ チカラ ニ イドム ヒトビト資料番号:080006543

言葉の力に挑む人々

サブタイトル
二十世紀の千人 7 文学・言語表現
編著者名
朝日新聞社 編
出版者
朝日新聞社
出版年月
1995年(平成7年)9月
大きさ(縦×横)cm
20×
ページ
438p
ISBN
4022586052
NDC(分類)
280
請求記号
280/A82/7
保管場所
地下書庫半藤図書
内容注記
参考文献:p418-427
昭和館デジタルアーカイブ
和書 半藤一利氏旧蔵資料
目次

まえがき
本シリーズ執筆者
凡例
バーナード・ショー 皮肉、諧謔、機知、批判精神の到達点(鴋澤歩)
幸田露伴 西欧の小説に抗って「世界文学」に貢献(紅野謙介)
ポール・クローデル 信仰の甲冑をまとった徹底的な近代人(鵜飼哲)
アンドレ・ジッド 今世紀後半の思想・文学を先取りする(鵜飼哲)
マルセル・プルースト 「生」の意味を一変させる比類ない文学(鵜飼哲)
ポール・ヴァレリー 架空の人物と見紛うばかりの精神の貌(星埜守之)
島崎藤村 大戦下のフランスで目覚めた民族意識(紅野謙介)
泉鏡花 鷗外、漱石も及ばぬ今世紀文学の異才(佐伯順子)
高浜虚子 漱石との連係プレーで写生文の産婆役も(紅野謙介)
トーマス・マン 耽美派から反ナチ作家への劇的脱皮(香川檀)
ヘルマン・ヘッセ 破滅すれすれの生涯を彩る天分の発露(井上順孝)
永井荷風 韜晦的に生きた江戸戯作者に身を重ねる(紅野謙介)
シュテファン・ツヴァイク ファシズムの前に崩れた「世界市民主義」(若一光司)
ヴァージニア・ウルフ 心の病に怯えて生き、発狂の予感に死す(井野瀬久美惠)
ジェームズ・ジョイス 「ナンセンスという意味」に到達する修辞(高田公理)
斎藤茂吉 代替不可能な一回性の表現に賭ける(紅野謙介)
志賀直哉 「小説の神様」の「邪魔者が何もない文体」(紅野謙介)
フランツ・カフカ 分裂した文化状況が生むユーモアと逆説(猪木武德)
北原白秋 「邪宗門」を開き、魂の冒険が始まった(紅野謙介)
野上弥生子 明晰さへの憧憬が息づく自伝的虚構(紅野謙介)
D・H・ロレンス 理性信仰と始原的本能の対立を主題に(若一光司)
谷崎潤一郎 反逆する〝悪〟としての官能美に迫る(佐伯順子)
萩原朔太郎 「月に吠える」で「日本初の象徴詩」を生む(小長谷有紀)
岡本かの子 女性作家の価値を再認識させた出来事(紅野謙介)
ガブリエラ・ミストラル 地中海を吹き渡る<風>に託す安らぎ(邨野継雄)
ジャン・コクトー ひたすら「ポエジー」に思いを凝らす(星埜守之)
ヴァシーリー・エロシェンコ 北京の魯迅邸で郷愁に身を震わせること(藤井省三)
ボリス・パステルナーク スターリニズムへの芸術的抵抗の後に・・・・・・(若一光司)
アガサ・クリスティ 私は人を楽しませるために書くだけ。(井野瀬久美惠)
直木三十五 「常に思いがけぬ獲物を下げて帰る猟師」(紅野謙介)
芥川龍之介 小説という物語形式を信じ過ぎた悲劇(紅野謙介)
吉川英治 歴史絵巻風に進む大人向けの教養小説(紅野謙介)
ウラジーミル・マヤコフスキー 熱狂の中で「革命」を謳い続けた未来派(若一光司)
エルンスト・トラー バイエルン革命のまばゆい光芒を担う(徐京植)
L・F・セリーヌ 八方破れで見境ない狂犬のような大作家(西谷修)
ダシール・ハメット 主張と行動の整合に曖昧さを残さぬ男(邨野継雄)
江戸川乱歩 実直な生活と脱俗放浪の反復に生きる(武田徹)
セルゲイ・エセーニン イサドラ・ダンカンとの恋の果てに散る(若一光司)
金子光晴 繭にくるまれた「文学」からの脱出(紅野謙介)
アンドレ・ブルトン フロイトと行き違いに終わった軌跡(星埜守之)
宮澤賢治 空想と宗教と科学が混在する独自の宇宙(五十嵐暁郎)
ウィリアム・フォークナー 米南部を扱いつつ「人間の状況」に迫る(若一光司)
大佛次郎 正統的な小説家にして良質の歴史家(鴋澤歩)
ベルトルト・ブレヒト 『三文オペラ』が招いた世界的名声(若一光司)
井伏鱒二 異質な言語間接触に注目するセンス(紅野謙介)
フェデリコ・ガルシア・ロルカ 詩人が銃殺される時代を告げる詩(徐京植)
エーリヒ・ケストナー ナチスの処刑を切り抜けた機知と度胸(徐京植)
石川淳 文学の毒を磨き続けた風狂の「遊民」(紅野謙介)
ホルヘ・ルイス・ボルヘス 運命の悪戯が引き出した寓話作家の資質(香川檀)
林不忘 北一輝まで虜にした「丹下左膳」の創造者(紅野謙介)
マーガレット・ミッチェル 自らの人生を深く投影した運命の小説(能登路雅子)
アンドレ・マルロー 「不条理」を経て「フランスとの結婚」へ(鷲田清一)
住井すえ 「橋のない川」という名の反差別の闘い(若一光司)
中野重治 転向の「消えぬ痣」を負って書き続ける(紅野謙介)
小林秀雄 官能と覚醒の間を揺れ動くダンディー(藤本憲一)
山本周五郎 数々の賞を辞退した筋金入りの頑固さ(紅野謙介)
ジョージ・オーウェル 右であれ左であれ、同じ穴のムジナ(井野瀬久美惠)
小林多喜二 国家がフィクションの力を怖れるとき(紅野謙介)
林芙美子 近代の「その他大勢」意識の最大公約数(大月隆寛)
巴金 文革を許した知識人の責任を自ら問う(藤井省三)
ポール・ニザン 繰り返し巻き返す「参加(アンガージュマン)」の象徴(徐京植)
原民喜 体ごとひとつの祈りと化した自死(徐京植)
サミュエル・ベケット 「人間の営為の無意味性」を象徴する作品(若一光司)
坂口安吾 邪気・無邪気・天邪鬼が一体になった鬼(藤本憲一)
火野葦平 散文的知性の明朗さゆえの「孤独」(大月隆寛)
モーリス・ブランショ アウシュヴィッツに降り下った者の歌(西谷修)
リチャード・ライト 現代アメリカにぶつける破滅のシナリオ(能登路雅子)
大岡昇平 戦争を真に歴史の記録の中に残す作業(紅野謙介)
中島敦 芥川以降の最も知的な精神の登場(紅野謙介)
太宰治 純粋まじめさに宿る一元的思考を笑う(紅野謙介)
松本清張 戦後、文学の市民化を進めた第一功績者(紅野謙介)
ジャン・ジュネ 「悪徳」で身を飾る犯罪者を歌い上げる(鵜飼哲)
武田泰淳 正しい「滅亡」のあり方を考える(紅野謙介)
エドモン・ジャベス アウシュヴィッツ後の詩の可能性を示す(鵜飼哲)
エメ・セゼール 海底に没した黒人奴隷の霊に託す言葉(西谷修)
アルベール・カミュ あらゆる「信」の誘惑に対する「反抗」(西谷修)
オクタビオ・パス 孤独の認識から世界とのつながりを図る(若一光司)
マルグリット・デュラス 一人の少女が「世界の歪み」を生き抜く生(西谷修)
野間宏 書かれなかった戦争体験の大きな空虚(紅野謙介)
尹東柱 自国の言葉と文化を愛し独立を希った罪(徐京植)
プリーモ・レーヴィ 考えることが死につながる文学(徐京植)
加藤周一 文学評論と政治批判を共に貫く鋭い批評(五十嵐暁郎)
パウル・ツェラン 四つのキーワードの矩形から成る生と死(香川檀)
張愛玲 崩壊する上流家庭から始まる女の自立(藤井省三)
ノーマン・メイラー 現代文明の再生を図るヒップスター(若一光司)
司馬遼太郎 緊張の果てにはじけそうな歴史を描く(高田公理)
イタロ・カルヴィーノ 樹上から、樹下の現実を描く「ペンの栗鼠」(若一光司)
三島由紀夫 「男色」に傾くナルシシズムと選良意識(佐伯順子)
ギュンター・グラス 戦後ドイツにとっての癇に障る挑発者(香川檀)
G・ガルシア・マルケス 一つの大陸の生と葛藤を映す想像の世界(邨野継雄)
カテブ・ヤシーヌ アルジェリア解放闘争が文学的原点(鵜飼哲)
大江健三郎 人間理解に至る過程の重要さを喚起する(紅野謙介)
寺山修司 時代を駆け抜けた想像力のテロリスト(鷲田清一)
ガッサーン・カナファーニー パレスチナ人をくっきり形象化する(徐京植)
金芝河 闘争への栄光から逸脱までを担う「人格」(徐京植)
中上健次 「路地」に宿る血と性と暴力と神を物語る(若一光司)
鄭義 〝赤い八月〟に体験した思想的もがき(藤井省三)
サルマン・ルシュディー 多様な文化風土の「はざま」で戯れる(臼杵陽)
北島 人民詩に代わる現代詩の時代を開く(藤井省三)
莫言 農民の心性を描く魔術的リアリズム(藤井省三)
プライム・エッセー 何気なく手に取る一冊の書物をめぐって(若一光司)
参考文献
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