永井荷風
- サブタイトル
- 編著者名
- 吉田 精一 著
- 出版者
- 新潮社
- 出版年月
- 1971年(昭和46年)2月
- 大きさ(縦×横)cm
- 20×
- ページ
- 247p
- ISBN
- NDC(分類)
- 910
- 請求記号
- 910/N14
- 保管場所
- 地下書庫半藤図書
- 内容注記
- 荷風年譜:p238-245
- 昭和館デジタルアーカイブ
1 生い立ち
出生―幼時の家庭―住居の近辺―教育―文学者の血―音曲の趣味―戯作者的気質―雅号の由来―落語家の弟子となる
2 習作時代
放蕩の詩趣―広津柳浪の門に入る―柳浪の位置―荷風の習作―「おぼろ夜」―「烟鬼」―「薄衣」―「をさめ髪」―「花ちる夜」―「小夜千鳥」―歌舞伎作者見習いとなる―新聞社入社―「新梅ごよみ」―文芸への専心―フランス語修得―ゾラの自然主義
3 ゾライズム
日本におけるゾラ―紅葉とゾラ―鷗外、敏とゾラ―天外とゾラ―花袋とフランス自然主義―風葉とゾラ―天渓とゾラ―荷風とゾラ―「野心」―「闇の叫び」―「地獄の花」―「新任知事」―「夢の女」―「燈火の巻」―「夜の心」―荷風におけるゾラの影響―
明治三十五、六年代文壇における荷風の位置
4 外遊
外遊の目的―「西遊日記抄」―渡仏の希望―公使館の小使―イデスとの出合い―銀行員となる―絶望の生活―渡仏―銀行辞職―帰朝―「あめりか物語」―「ふらんす物語」―「新嘉坡の数時間」―相馬御風の批評―ゾラからモオパッサンへ―
日本の自然主義と荷風の二箸―外遊の荷風文学に与えた影響
5 享楽主義
荷風文学の魅力―斬新な感覚―詠歎と感動の詩―「歓楽」―「冷笑」―荷風の文明批評の二面―封建道徳への反抗―近代の風俗世相への嫌悪―啄木の荷風評―ヒューマニズムの欠除―江戸時代への追慕―日本的特色の愛好―荷風の享楽主義―片上天弦の評―荷風の弁解―荷風の影響
6 郷土文学
西洋の郷土文学―フレンセンの「エルン・ウール」―バレスの「根こぎにされた人人」―荷風の郷土文学―「すみだ川」―風俗小説―「冷笑」における苦悶と悲哀―享楽主義の流行―早稲田文学荷風を推薦す―阿部次郎の抗議―自然主義対反自然主義の論争―
慶応義塾教授就任―三田文学発刊―反自然主義の一派
7 戯作者的態度
温和なるデカダン―「紅茶の後」と安倍能成の批評―大逆事件の影響―思想の圧迫―戯作者的態度による逃避―意識したポーズ―対社会主義の態度―天皇制の肯定―「新橋夜話」―鬼太郎の花柳小説との比較―「風邪ごこち」―「妾宅」
8 江戸情調
荷風時代―谷崎潤一郎を推挽す―荷風による文壇の感化―自然主義の耽美的傾向―情調文学―「恋衣花笠森」―「散柳窓夕栄」―「大窪だより」―生活の趣味化―浮世絵研究―荷風の浮世絵研究史上の位置―狂歌と歌舞伎の再認識―「日和下駄」
9 珊瑚集
荷風の訳詩集―「海潮音」との比較―レニエ―ボオドレエル―ヴェルレエヌ―ノアイユ夫人等の訳詩―その意義―モオパッサン評伝―荷風とモオパッサン
10 趣味の芸術
享楽主義の落潮―理想主義の擡頭―白樺と三田文学―「夏姿」―「花瓶」―荷風文学の二傾向―慶応義塾辞職―文明発刊―趣味の芸術―雨声会の記―「断腸亭雑稿」―「支那人」と「うぐひす」
11 腕くらべ
遊蕩文学の撲滅論―荷風と遊蕩文学―荷風と妓女―「腕くらべ」―谷崎潤一郎の批評―「おかめ笹」―二作の比較―荷風文学の一区ぎり―偏奇館―隠棲生活
12 戯曲
「異郷の恋」―「平維盛」―「秋のわかれ」―「わくら葉」―「暴君」―「三柏葉樹頭夜嵐」―「開化一夜艸」の批評―荷風と文壇―「夜網誰白魚」―戯曲作家としての荷風
13 下谷叢話
下り坂の荷風―感情の硬化―「雨瀟瀟」―「雪解」―「下谷叢話」―鷗外の影響―毅堂と沈山―南畝研究
14 つゆのあとさき
大正末期の荷風―正宗白鳥の荷風論―荷風の応酬と白鳥の駁論―文芸春秋の匿名批評―私娼文学―「榎物語」―「つゆのあとさき」―谷崎の批評―広津和郎の批評―その欠点―虚無的な心境
15 ひかげの花
大家の復活―「ひかげの花」―その賛否―随筆「残冬雑記」
16 濹東綺譚
「濹東綺譚」―風俗小説としての欠陥―その情緒―「女中の話」―「おもかげ」―荷風の俳句
17 葛飾情話
統制の強化―荷風の日記―戦時下の荷風の生活―昭和七年―九年―十年―十二年―十三年―「葛飾情話」―昭和十六年―十七年―当時の荷風の風貌―十八年―十九年
18 断腸亭日乗
「断腸亭日乗」の性格―昭和十九年の日記―二十年―偏奇館炎上―東中野罹災―離京―岡山罹災―熱海の生活―谷崎の日記―荷風日記との比較―「日乗」の価値
19 浮沈
終戦後の作品―「浮沈」―「勲章」―「踊子」―「来訪者」―「偏奇館吟草」―詩人荷風―「からす」
20 為永春水
「問はず語り」―エロチシズム―モオパッサン流の諸短篇―為永春水―春水の文学の価値―人情本の内容―春水の妙処―春水と荷風
21 晩年と死
五叟との同居―荷風の不満―五叟遺文―小西宅への転居―「四畳半襖の下張」―荷風の病的な憎人癖―同居人荷風―独居―再移転―彼の死―遺産―晩年の生活―荷風の衰退
22 荷風文学
荷風文学の発展―荷風文学の三面―モラリスト荷風―レアリスト荷風―詩人荷風
荷風年譜
あとがき
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