語りつぐ平和への願い
千代田区平和祈念モニュメント
国際平和都市千代田区宣言
写真図版 空襲・学童集団疎開ほか
発刊のことば(千代田区長 木村茂)
第一部 体験記 死線を越えて
空襲
哀しいメロディー(秋元啓一)
花火は悪夢を呼び覚ます(伊東富士子)
「無事だった……」みんなで泣いた(遠藤だい)
杉野はいずこ……に思う(佐藤テル)
降り注いだ火柱の雨(柴田悦子)
少年は見た 五たびの惨禍(柴田昭司)
お餅も黒豆も食べ損なった(島貫よ志)
戦死米兵に花を手向けた小僧さん(高橋伯雄)
ワカメを着たような姿で(竹内和子)
バケツだけが残った(鳥山美恵子)
焦土に戦災者の心意気(中村正男)
戦争と平和の間の原風景(花崎幸雄)
母校・永田町小は“命の恩人”(松岡キミ子)
集団疎開
「少国民」の悲しい気負い(会沢恵)
リヤカーで、大八車で(新井雄三)
お手玉解いて豆を食べた(井上ハルミ)
薬を“食べた”空腹の日々(中田美弥子)
決して「貴重な体験」ではない(中村美音子)
和土村の19か月、錬成校のこと(新津保則)
富士に向って「帰りたいヨー」(山口光弘)
暮らし
ないないづくしの豆腐店家業(井上よ志)
学んだ洋裁に助けられ(大塚昌子)
焼け残った蔵がマイホーム(荻生恵美子)
ゴボウ背負う幼な子に涙(北川俊子)
駅のホームで頂いたおにぎり(小金井喜美代)
幼稚園で友達に弁当取られて(小林実栄子)
鉛筆の慰問で東奔西走(佐宗美邦)
神田の「兵隊宿」(柴田和夫)
食料求めランプ下の針仕事(杉田のぶ)
早朝の買い出し、そして登校(杉山智恵子)
勉強するより働け!(早川平典)
終戦間際に亡くした長男(藤代松雄)
焼け跡畑のトマトと米軍ザラメ(堀越美智)
軍隊で
まさに焦熱地獄、死臭の街を走る(伊藤隆三)
「東京で戦死!」だなんて(海老原保翠)
火の海の皇居で必死の活動(小田敏生)
戦争は映画、テレビと大違い(鏑木武盛)
目の前で「大和」は沈んだ(中村俊一)
外泊許可で焦土の街を彷徨(村田桂一)
写真図版 銃後の暮らし・生活用品・終戦直後
第二部 対談 あの日あの頃
三度の召集、中国で過ごす(石井一男)
勤労動員で疲れ果てて(瀬谷祐一)
「三月十日」直前疎開で命拾い(坂東三津子)
何も作れない工場、空襲で転々(藤田久子)
木材運び、焼け跡の整理の日々(本田義明)
第三部 座談会 来し方行く末
爆撃、猛火―空襲は怖かった(仁藤純夫、高野久子、大橋恵美子、樋爪初江)
一面火の海、命からがら脱出(小林徳一朗、清瀬信次郎、清水新造)
火の粉浴びつつ避難誘導(福井忠雄、中島祥行、田中義明)
夜空にクッキリB29の巨体(高野文一、家辺春雄、影山彦太郎)
第四部 資料編
千代田区内の空襲被害
麹町・神田の学童集団疎開
終戦、区内の焼け跡ヤミ市時代
戦時下年表
写真・資料提供者