東京近郊めぐり
- サブタイトル
- 編著者名
- 河井 酔茗 著者
- 出版者
- 博文館
- 出版年月
- 1922年(大正11年)7月
- 大きさ(縦×横)cm
- 18×
- ページ
- 364p
- ISBN
- NDC(分類)
- 291.3
- 請求記号
- E291.3/Ka93
- 保管場所
- 地下書庫江波戸図書
- 内容注記
- 昭和館デジタルアーカイブ
1 品川=本牧(池上・羽田・鶴見・金澤)
明るい気持のする品川
遠足に好い大森及び池上附近
ひろヾとした羽田川崎
鶴見の高臺
横濱港外の異國情調
本牧杉田金澤までの海岸傳ひ
2 三浦半島
海魚で生活してゐる三浦三崎
逗子葉山の海岸を長者ヶ崎まで
維新史と機縁の深い横須賀浦賀
3 鎌倉=江ノ島
鎌倉と奈良との比較
鎌倉の海遊び山遊び
海の靑さが眼に泌む七里ヶ濱
女性的の江ノ島
江ノ島の魚貝と料理
海鳥の棲んでゐた鵠沼
4 藤澤=小田原(茅ヶ崎・平塚・大磯・國府津)
珍しい砂丘
大磯は海水浴の元祖
國府津までは小旅行
土用波の立つ小田原の海岸
5 箱根(温泉・登山)
登山地としての箱根
復雜なる箱根火山の成立
箱根山彙中の主座神山
蘆ノ湖のよく見える駒ヶ岳
双子山頂上の展望
天下に聞えた乙女峠の富士
金時が生まれた金時山
外輪山中で最も大きい明神ヶ岳
箱根の中心から見える明星ヶ岳
箱根峠に殘る東海道名所圖繪の俤
寂しさを感じない蘆ノ湖畔
箱根の温泉
新婚旅行の座右に呈す歌
6 伊豆半島
熱海は伊豆第一繁華な温泉町
十ヶ國の山を見晴らす十國峠
交通は不便でも賑やかな伊東温泉
幾日でも落着いて居られる修善寺温泉
大役を果した後の下田港
小山を上り下りしてゆく伊豆西海岸
口伊豆の史蹟めぐり
伊豆の天城山から天城山の伊豆か
伊豆七島の民謡
7 富士山(山麓の五湖)
登る富士と觀る富士
人の後について行けば登れる山
雲があつてもよく無くてもよい絶頂
噴火口の底に下るとしたら
富士を見るのに好い場所
山麓の五湖めぐり
綠に燃ゆる靑木ヶ原の深林
甲斐へ出る道、駿河へ出る道
8 駿河の海岸
沼津の千本松原
蒔繪のやうな龍華寺の富士
今も天女の現はれそうな海のほとり
春風や三保の松原清見寺
思ひの外高い愛鷹火山
9 相模野(相模川・大山・丹澤山)
相模野とは何の邊を指して云ふか
桑圃になつても地は百米突の高地
東京から近い渓流下りは相模川
大山の石階を登る白衣の道者
もつと人に知られてよい丹澤山塊
10 多摩の丘陵
見てゐながら人の行かない丘つゞき
多摩の横山それ全體が昔の名所
關戸から淵野邊へ出る道
二子から長津田へ出る道
三四百尺の小山はいくらでもある
11 多摩川
多摩川の水源より川口まで
秩父山中の水源にある水神社
多摩渓流に沿うた丹波越の山路
山を出て奔流になつた靑梅の多摩川
普濟寺の展望は多摩川左岸の誇り
百草の展望は多摩川右岸の誇り
分梅河原は歴然たる古戰場
調布の鮎漁とその下流の勝地
煤烟に化えられてゆく矢口ノ渡
多摩川の鮎漁と多摩川の舊い情調
12 目黒=澁谷
大崎、目黑、五反田
江戸の大火で名高い行人阪
目黑名物春の筍飯秋の栗飯
人口八萬を越ゆる澁谷の町
維新史上の色彩と豪徳寺の幽寂
澁谷から三十分で行ける多摩河原
13 代々木=中野(角筈)
代々木のあさ綠にふり仰ぐ明治神宮
市郡の境界もわからない新宿角筈
近い散歩には好い大久保の戸山ヶ原
堀之内と新井は江戸時代からの名所
14 井ノ頭=小金井(國分寺・府中)
淸い泉の湧く井ノ頭池
若木が老木になつてゆく小金井の櫻
布目瓦の落ちてゐる國分寺伽藍跡
武蔵の首府であつた府中の町
松風颯々たる深大寺の丘
舊い武蔵野と新しい天文臺との對照
15 高尾山=御嶽山
東京から其日歸りの出來る山らしい山
高尾山の見晴臺は近郊有數の展望
凉しい杉並木の間を登る武州の御嶽山
山好きの人が行く高尾附近の山々
16 甲斐(甲府・南アルプス)
甲州人の氣質と甲斐の山岳
山の家にも電燈の明るい桂川の渓
見わたす限りの葡萄畠
辻々から高い山の見える甲府の町
昇仙峡に於ける水と崖の感激
見延山久遠寺と七面山
富士見高原より見る山の欣舞と踴躍
山の繪巻を展げた駒ヶ岳頂上遠望
日本南アルプスの登山
標高富士に亞ぐ白峰山脈の縦走
東海東山を眼下に見る赤石山頂大觀
17 目白=赤羽
名にだけ殘つてゐる高田馬場
學校の多い目白附近
秩父連山の近く見える池袋
浮間ヶ原の櫻草
18 武藏野
武藏野の武藏野知らず
地圖の上に興味の多い武藏野開墾史
廣いやうで限られてゐる平地の線
女郎花の多い武藏野
草原ほど平和な自然はない
欅の多い武藏野
緩やかにうねつてゐる丘の波
水が逃て行つた昔の武藏野
水泳場の出來た石神井
所澤は武藏野の覺醒
茶摘み唄の聞こえる狭山の丘
堀兼井に水はなけれど-
武藏野を見おろす飯能の天覽山
高麗人が千八百人も居た舊地
名栗の渓流と子ノ權現
平林寺と野火止
松平信綱と武藏野の治水
徳川の世に榮えた川越の喜多院
岩殿山上より見たる關東の山々
武藏野で歩いて好い道
19 飛鳥山=道灌山(瀧野川・田端)
飛鳥山の落花狼藉
瀧野川の紅葉狩
滅びんとする荒川の八重櫻
畫家と文士の住む田端の高臺
20 大宮=熊谷
大宮驛からは旅の氣持
吉見の百穴實は二百三十幾穴
當年の名城鉢形城址
熊谷直實と畠山重忠
東及北より見たる秩父と赤城の曲線
21 秩父
若々しく飛躍してゐる荒川の上流
秩父銘仙の織れる町
秩父の山は何程深いか
奥秩父の横斷と十文字峠
秩父裏山の別天地梓山の山郷
甲武信ヶ岳及び雁坂までの山稜傳ひ
國師朝日金峰の山稜傳ひ
秩父山塊の覇者金峰山
雁坂峠及び雲取までの山稜傳ひ
東京郊外からも雄大に見える雲取山
日原から仙元峠を越えて秩父町へ
狼の守り札を出す秩父の三峰山
武甲山は武藏第一の高山
荒川渓谷地の山民の生活
22 上毛三山(太田・館林・四萬・草津)
赤城山の裾野の傾斜
赤城山上の大沼
見學旅行地に選まれる太田の金山
館林の躑躅と茂林寺
片品川の渓流と尾瀬沼
伊香保温泉と榛名の湖水
山深い谷あひの四萬温泉
海拔四千尺の温泉郷草津
自然が加工した妙義山
古生層岩の代表的露出と神流川渓流
23 輕井澤=淺間
油繪式の輕井澤高原
全山火の如く燃ゆる碓氷の紅葉
火山國の山を代表してゐる淺間山
登山者の目標になる淺間の煙
24 信濃高原
信濃の自然と信濃の人間
諏訪は入浴附たりの歡樂郷
東海の感化を受けてゐる伊那の谿
天龍下りと駒ヶ岳の登山
木曾の美人
松本は日本アルプス登山の根據地
安曇野から見る日本アルプス
悠然として天空に立つ白馬ヶ岳
都会と巨刹と古戰場の善光寺平
汽車も雪に埋まる信越の國境
信濃を貫流している千曲川と其谿谷
八ヶ岳裾野と野邊山ヶ原の寂寥
25 向島(千住・龜戸)
向島の名所は江戸時代の名殘り
花見の代りにボートレース
時代錯誤でも現存してゐる千住大橋
龜戸も今は市街地
26 利根の中流(江戸川・中川)
溶々たる利根の大河
利根の河幅の最も廣い栗橋附近
古利根と小利根
江戸川の岸にある野田と流山
越ヶ谷の桃と粕壁の藤
27 日光
自然美を背景とした人工美
輪王寺
東照宮
二荒山神社
大猷院廟
危ふく兵燹から免れたといふ一搜話
らくになつた中宮祠までの道
華厳瀧は想像以上の自然の驚異
中宮祠湖の湖上めぐり
戰場ヶ原道の紅葉する頃
日光の行きづまりにある湯本温泉
炬火をつけて道者の登る男體山
絶頂の展望に勝れてゐる女貌山
日光裏山廻りと幾つかの難所
白根登山と金精峠の山越え
日光山中の所謂七十二瀑
日光以外に下野の遊覽地
28 鹽原=那須
鹽原温泉と箒川の渓流
目先の新しい初夏の鹽原
都會離れのした那須高原の温泉
那須崋山の主峰茶臼ヶ岳
29 國府ノ臺=稻毛
江戸川中川の海に注ぐあたり
長江に臨んだ國府臺古戰場
歌枕に殘つてゐる眞間ノ手兒奈
稻毛の汐干狩
30 筑波山(水戸・大洗)
日に七度色を變るといふ筑波山
水戸と水戸學や農人形の感化
古梅林と史的水戸
磯節の大洗と海岸續きの海水浴場
31 霞ヶ浦=銚子(鹿島・香取)
白楊の蔭から見渡した霞ヶ浦の静寂
神武時代から神鎮まつた香取鹿島
人間の美よりも潮來の自然美
犬吠岬及び銚子の磯めぐり
32 房總半島
沼の多い下總の手賀沼と印旛沼
初代團十郎出生地と成田不動
社會運動の先駆者宗吾の靈堂
三里塚の御料牧場
海岸にある山では勝れてゐる鋸山
房總半島の南の端まで
山氣と海氣との交流する淸澄山
日蓮誕生の地小湊の誕生寺
弓形に一直線の九十九里濱
大東岬と八幡岬
海の此方から見る房總半島の鹿野山
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