浅草底流記
斷片
1・ 淺草朝から夜中まで
沈んでゐる塵芥箱 五時
仲見世の朝口上 六時-九時
開館 十時
鳩に豆を賣るお婆さん 十一時
古めかしき木馬 一時
花屋敷 一時
一囘の終り 二時
樂屋地獄 三時-四時
飯屋風景 五時-六時
生き物のごとく 七時
ビキ-ワリビキ 八時
路傍藝人 九時
松葉杖とはやり唄 九時半
ハネ-圓タク群 十時
預言者アビル 九時-十一時
生の戯曲「どん底」 十二時
抜けがら 一時
2・ 淺草鳥瞰図
地下鐵タワー
ちんや
賣占者のテント
粂平内堂
佛敎轉道館
カジノ、フォーリー
傳法院の庭園
團十郎の銅像
水族館屋上から
瓜生岩子
たゞの活動
愛玉只
繪本賣り
射的
自轉車預り所
路傍藝術-十銭の肖像畫
モーロー車夫
傘賣り
ポン引き
掏摸のアメクジ
吾妻橋
3・ 六區展望
淺草の「衆愚」
常盤座と「彼女」
東京クラブのセコハン
大東京・米を貰ひに
三友館に出た五一郎
音羽座の民謡とレビュー
一流館と中賣り
交番と景氣
萬盛座バラエテイ
大盛館のゴリラ
消える下足番
日蔭の便所番
從業員の親方
4・ 舌端をゆくもの-食ひ物屋
飲食の合理化?時代
牛肉、鰻、天ぷら
三十五銭のビール、支那料理、鮨
簡易食堂の全盛
安價食堂の元祖
圓タクが食ふ夜明し店
5・ 吼へろカフェー
ゴミの上に畸形を守れ
酒と女の中心
群集カフェー街
輕い財布には輕い憩いを
6・ 大衆の食堂-屋臺店
廣小路の屋臺群
燒鳥の辯
お座敷天ぷらは屋臺の眞似だ
7・ 香具師の群れ
路傍を埋むる香具師
「どぜう」と「もつれる足」
瞞着者の哲學
大ジメ師の漫談
路傍のキンケン奬勵
法螺貝をもつ行者
源水コマ廻しガセ原田
公園に於ける親分
バイ三態
8・ 淺草は性慾の廢墟?
集團は散亂する
女優の賣春とパンタライ社
享樂座の宣言
どツちがどツち
ラ・ヴァリエテ、デピキウルのぷろろぐ
獵奇者と浪さん
金をとらなきゃ惡い事じゃない
女乞食おさい
タンクの下の化けもの
變態性慾者の群
9・ 浮浪者の天國
數字の馬鹿
ヅケ集めの贅澤
「歸郷」と「下駄」
塵芥溜に生きる
エス公とヒツパリの會話
バカ、バカ、バカ
テム公とヤリカン
「新公園」と「金齒」
浮浪行進曲
10・ 乞はない乞食
指が無くて三味線を彈く男
風琴と老人
慈善心を食ふ
哲學者の乞食
11・ 女給行状記
A 氣の抜けた冒險
あけツぱなした女給
テケツの戀
女給素描
12・ ノミ屋・門付・喧嘩
神谷バーから乞食バー
執拗な小娘ども
外で寝る方が氣持がいゝよ
誰が喧嘩してるのだ
13・ 玉の井風景
私娼に届く手紙一束
14・ 淺草をうたつた流行唄
字あまり
越後獅子
淺草市の
ドンガラガン節
仙臺節
チヨイトネ節
ハツトセ節
チヨイトチヨイト節
パイノパイ
淺草行進曲
シヤレ歌
15・ 觀音の由來
16・ 淺草の由來
17・ 仲見世の沿革