維新精神史研究
第1章 維新思想史研究の立場
第2章 日本国道学の成立
序言
日本我の発見
日本国道学の成立
日本国道学と維新の運動
第3章 幕末政治の特殊形態
幕府衰亡の兆芽
政治思潮上に於ける幕末の範囲
幕末政治思潮の特色
幕末に於ける主動政治思潮の推移
幕末に於ける一般民政思潮
第4章 幕末武家生活の一面
文献に見はれたる武家の生活
考証的研究に拠る武家の窮乏
武家窮乏の時局に及ぼせる影響
第5章 幕末に於ける非常時の意識と蘭学者の貢献
日本文化の完成と幕末の紛乱
蘭学者の受難
蘭学者と蘭癖諸侯
国家危急の意識
佐久間象山の海防八策
新兵術の採用
第6章 幕末一般人の洋夷観
攘夷論と幕末の世相
海外知識の浅薄
儒者の洋夷観
国学者の洋夷観
僧徒の洋夷観
第7章 王政復古の思想的背景
浪華の変と恐外思想
幕末日本に於ける文化の進展
尊内卑外思想
攘夷思想
ペリー渡来と攘夷論の興起
外交問題と幕制
尊王論と幕府政治
尊王攘夷論の本領
全国合同の要求
王政復古の目的
第8章 江戸時代の排仏論
排仏論と維新の運動
漢土の排仏論
儒家の廃仏論
聖徳太子論
経済学者の排仏論
神道家の排仏論
水戸派の排仏論
結語
第9章 志士の本領
丈夫平生の志
先憂
感性
忠君
愛国
果決
前賢
慷慨
斬奸
第10章 志士の立場と精神
緒言
吉田松陰
行実の特色
時代の反逆児
憂世の狂夫
情熱
径行
境遇と大義名分
真精神の把握
忠魂の方向
第11章 月照上人と大西郷
入水まで
安政の大獄の原因
月照上人
月照と西郷との交り
志士逮捕と両雄
西下
入水
平野の上洛
道交
両人の交り
大西郷の精神(無私・忠誠・敬天)
月照の精神(無欲・気節・護国・戒行)
月照の信仰
誠
第12章 彦根藩士加藤守通
井伊家減封の噂と藩士の動揺
加藤守通の切腹
自殺論
人の出所進退と立場
第13章 維新改革の思想的背景
王政復古の精神
維新改革の精神
維新改革の心理的背景
維新改革の思想的背景
第14章 維新草創期の学政、学校並に皇・漢両学派の論争
維新の変革と教育
維新改革と祭政惟一の思想
前代の教育
京都に於ける皇学所漢学所の創立
東京遷都と教育
大学学規の制定
東京大学校と京都大学寮の廃止
皇学の教育思想
皇学中心の学校制度
学神と集議院の論戦
大学に於ける皇・漢両学派の軋轢
洋学尊重制度の確立と皇・漢両学の衰微
第15章 維新改革の指導精神
序言
神武創業説の由来
復古と維新
神武創業の精神
神武復古の母胎としての皇学
神祇官の再興
神仏分離
旧弊一洗と神祇道
神祇道の確立と大教の宣布
教則三条
結論
第16章 維新前後の基督教問題と思想統一運動
維新前の闢邪運動
浦上教徒事件
祭政教一致
浦上教徒の三燃
神道国教策の決定
大教宣布と闢邪運動
第17章 廃仏毀釈と大教宣布運動
宣布大教と宣教使
大教宣布と廃仏毀釈
僧侶の自省
時勢と僧侶
神道国教主義の確立と仏教
神道国教主義と民意
皇道思想と護法運動
僧徒の覚醒運動
僧侶の試検制度
破邪学・護法学の盛行
僧徒の護国運動
第18章 尊王論より民権論に至る忠義観念の展開
序言
革命と道義観念
江戸幕府と忠義観念
復古国学と将軍政治
仏教と江戸幕府
幕罪略
佐幕派の忠義観念
幕府の覆滅と士節
穏順論者の尊攘運動観
志士の忠義観念
幕末殉国の義士
維新浮浪無頼の徒
新社会関係の出現
諸藩廃止と忠義観念
文明開化と忠義観念
新国民社会と皇室
自由民権家の天皇観
自由民権家の政府観
憲法制定と忠義観念
第19章 明治文化の特質
時代による世の見方の相違
西洋に於ける文化の変遷
日本に於ける文化の変遷
明治時代の文化の意識
明治文化の特質
維新の変革と文化観変化の関係
第20章日本精神の意義・本領・針路
日本国民社会と日本精神
普遍原理の具体的表現としての日本精神
日本精神の理想的向上的性質
日本といふ国号
正義の根基・文化の源泉としての皇位
明き浄き直き誠の心
大孝としての天ツ神への絶対的随順
社会的正義道としての忠しき誠
正義感としての惟神の道
日本精神の内容的修飾としての儒仏両教
日本芸術と日本精神
大和心・日本魂
古学に於ける日本最勝説
皇道
現時の日本精神
図版目次あり