日欧通交史

序文
序言
第１章　葡萄牙人の日本発見
日本史料南浦文之の鉄炮記
葡萄牙史料其一ピントーの旅行記
其二ガルバンの発見史
其三ロドリゲスの教会史
日葡史料の比較
西班牙史料エスカランテの報告書
フレイタスの談話
ペロ・ヂエスの談話
ダールグレンの所説
鉄砲の伝来
鉄砲の普及と戦術の革新
種子島
日本最初の鉄砲鍛冶
鉄砲伝紀功碑
葡船続航
進んで豊後に入る
アルバレスの日本記事
葡船の出入せる諸港
黒人についての挿話
アルバレスとザビエー
第２章　フランシスコ・ザビエーの日本布教
ザビエーの一生
二三のザビエー伝について
葡人の東進
「胡椒及び霊魂のために」
耶蘇会の創立
ザビエーとイグナシウス・ロヨラ
ザビエーの印度行
ザビエー日本人アンジローに会す
アンジロー半世の経歴
アンジローの修学
ザビエー日本に向ふ
一行の鹿児島上陸
一行平戸へ赴く
山口を経て京都へ
再び山口を訪ふ
大友氏に招かれて府内へ
山口の内乱
大道寺建立の免許状
ザビエーの印度帰還とその同行者
その永眠
同行者及びアンジローの結末
第３章　九州に於ける耶蘇教と貿易
平戸
松浦隆信
宮ノ前の衝突
ルイス・デ・アルメイダ
トーレス府内に移る
横瀬浦の開港
大村純忠受洗す
大村領内動揺の真因
横瀬の焼討
葡船再び平戸に入る
葡船福田に入る
長崎
カブラルの来朝
葡船往来の時期
司令官
輸出入品
葡萄牙人成功の原因
耶蘇会の貿易
長崎の発展
三城七騎籠
深堀氏長崎を攻む
竜造寺隆信
長崎及び茂木を耶蘇会に寄附す
有馬義直
有馬晴信
バリニヤノの援助
大友義鎮
耳川の戦
第４章　耶蘇教の京畿進出
ガスパル・ビレラの京都布教
フロイスの援助
本国寺の変
「大うす追払」の綸旨
和田伊賀守惟政
ダリオ高山飛騨守
フロイス信長に謁す
フロイス対朝山日乗の宗論
日乗、教師追放の綸旨を得
和田惟政の討死
カブラルの上京
新会堂の建立
高山右近
バリニヤノ信長に謁す
布教及び教学制度の確立
教師信者会堂学校等に関する統計
第５章　天正遣欧使節
四人の使節について
バリニヤノの遣欧使節勧誘の目的
随行者
リスボン着
ローマに入る
教皇グレゴリオ十三世との公式謁見
使節の持参せる書状について
献上品について
教皇の死
日本布教に関する耶蘇会の教皇庁への要求
シスト五世の恩恵
公式謁見の反響
帰路各地での款待
モンセラット
東方伝道史
耶蘇会士書翰集
ゴアにてバリニヤノと再会す
第６章　秀吉の海内統一と対耶蘇教政策
大阪の新会堂
著名の信者
コエリヨ秀吉に謁す
秀吉朝鮮支那出兵の意を洩らす
大友氏の衰頽
竜造寺隆信の戦死
秀吉の九州征伐
純忠及び宗麟の死
コエリヨ博多に秀吉を訪ふ
耶蘇教師放逐令
その原因一、宗教と貿易との区別
二、政治的社会的原因
日本人輸出
耶蘇会の対策
長崎・茂木・浦上の没収
信仰熱の昂揚
第７章　遣欧使節の帰朝とその影響
使節帰朝に対するバリニヤノの運動
帰朝
バリニヤノ及び使節の秀吉謁見
印度副王の書状と秀吉の返簡
有馬大村両侯へ教皇の書翰を伝達す
四使節の後半世
活字印刷機の輸入
サンデの日本使節記
耶蘇会版
朝鮮系活字印刷物と耶蘇会版との比較
第８章　秀吉の対外政策
「唐入」
国内の勢力海外に溢る
西班牙人のフィリッピン進出
秀吉の対ルソン交渉第一回
第二回
第三回
耶蘇会とフランシスカン派
使節として渡来せるフランシスカン派教師の布教
京都
大阪
長崎
サン・フェリーペ号
布教と領土征服
廿六聖人
事件の結末
秀吉時代の貿易
第９章　日蘭関係の起源
リーフデ号の漂着
アダムス家康に謁す
カテキ様
蘭人東洋進出の原因
リンスホーテン
諸会社の設立
聯合東印度会社の成立
パタニ商館の建設
カケルナック及びサントフォールトの派遣
マテリーフの艦隊
カールデンの艦隊
フェルフーフの艦隊
平戸入港
蘭使家康に謁し通航免状を得
和蘭商館の設立
スペックスの奔走
スペックス家康に謁す
アダムスの周旋
本国船の到着
蘭使ブルーワー
国主モーリッツの書翰
家康の答書
西蘭人の浦賀視察
和蘭商館の規模
ブルーワー館長となる
スペックス館長再任
掠奪貿易
第１０章　日西通商関係
ヘロニモ・デ・ヘズス
家康との会談
家康とルソン側との交渉
ルソン側の回答
ルソン船の浦賀入港
ドン・ロドリゴ・デ・ビベロの漂着
家康に謁す
ルイス・ソテロ
ビベロ帰国す
アロンソ・ムニョス
新西班牙総督の意向
ビスカイノ家康父子に謁す
ビスカイノに与へられた訓令
沿岸の測量
英蘭人の中傷
ビスカイノ帰国の途に就く
金銀島探検の失敗
秀忠との造船契約
伊達家の船に便乗して帰る
第１１章　日葡貿易の中絶と再開
マードレ・デ・デウス号の入港
マカオに於ける日葡人の衝突
有馬勢デウス号を撃沈す
葡使ソートマヨールの来朝
日葡貿易の復旧
ナレットの来朝
糸割符の起源
慶長初年の生糸の実行
糸割符成立後の生糸貿易
第１２章　日英関係の開始
英吉利東印度会社の成立
別箇航海
合資航海
ヒッポンへの訓令状
アダムスの手紙
ジョン・セーリス
クローブ号の平戸入港
セーリス家康に謁す
請願書と特権状
浦賀と平戸
平戸の英吉利商館の設立
セーリスのコックスに与へた覚書
第１３章　耶蘇教禁圧の苛重
フランシスカン派の活躍
教皇耶蘇会の日本布教独占を緩和す
司教セルケイラの意見
岡本大八事件
幕府時代最初の禁教令
慶長十八年の禁教令
全国に於ける迫害
「大追放」
司教セルケイラの後任争
放逐令発布の原因に関するカルバリヨの見解
二寵臣の書状
第１４章　英吉利商館の不振
各地の代理店
支那との直接通商の計画
ピーコック、カールワンデンの交趾行
平戸に於ける英蘭人の競争
英商館の位置
松浦侯の借入金
大阪役と大砲火薬販売
大阪城内の耶蘇教徒
アダムスの第一回暹羅行失敗す
ホゼアンダー号の入港
アダムス第二回暹羅行の成功
英船二隻入港す
貿易地局限令
緩和運動効なし
貿易地局限令の原因
副原因
第１５章　慶長遣欧使節
教皇宛政宗の書状
西班牙王宛政宗の書状
政宗の真意
使節の出発
西班牙王に謁す
「申合条々」
ソテロの要求
ローマ入市
教皇に謁す
教皇の返翰
西班牙に於ける使節の不評
西班牙王の使節に対する処置
支倉セビーヤに踏留まる
使節の退去
第１６章　日西関係の断絶
ムニョスの運動
西班牙図書内容の改変
使節サンタ・カタリナ一行冷遇せらる
横沢将監等新西班牙に赴く
支倉マニラを経て帰国
ソテロの日本潜入
迫害の峻烈と教師の決死的潜入
ジュビレの教書
日本信徒の奉答文
ズニガ、フローレス事件
「大殉教」
マニラよりの教師潜入
フィリッピン使節アヤラに退去を命ず
第１７章　英吉利商館の閉鎖
アッテンダンス号
ジャバ及びモルッカ諸島に於ける蘭人
英人のモルッカ諸島進出
コックス蘭人の不法を幕府を訴ふ
平戸に於ける英蘭人の衝突
アダムスの死
バタビヤ建設
英蘭防禦同盟
エリザベス号事件
幕府の指令
スペックスの意見
事件の落着
一六二一年の同盟艦隊の成果
スペックスの召還
一六二二年同盟艦隊の成果
同盟艦隊の真意
ライエルセン艦隊のマカオ攻撃とその失敗
防禦同盟の解散
コックスの召還
商館の後始末
コックス以下日本を去る
コックスの末路
英商館の再開計画
第１８章　台湾に於ける日蘭の衝突
イラ・フォルモサとタイオワン
高山国
蘭人の台湾占領
ゼーランヂヤ城
邦人の台湾進出
村山等安の台湾遠征
明石道友の遣支
一六二五年の日蘭紛争
西班牙人の台湾進出
一六二六年の紛争
ヌイツを特派使節とす
弥兵衛等新港土人を同行す
ヌイツの謁見を拒絶す
新港土人謁見
一六二八年ヌイツの末次船抑留
弥兵衛ヌイツを擒にする
解決条件
生糸受渡
蘭船抑留及び平戸商館の閉鎖
ヤンスゾーンを日本に特派す
幕府の要求とその伝達
末次平蔵の死
バタビヤ政府の対策
ヤンスゾーンの再渡
ヌイツの引渡
問題の解決
ナイエンローデの死
第１９章　再開後の日葡関係と鎖国令
ガレオンからガレオッタへ
葡人取締令
葡使に対する冷遇
マニラ艦隊暹羅に於いて日本船を捕獲す
長崎碇泊の葡船抑留
マカオ市問題解決をマニラに求む
マカオ市使節ドン・ゴンサロを日本に特派す
抑留の解除
日本船二隻マニラを訪ふ
使節滞在四年漸く謁見を遂ぐ
出島
邦人の海外渡航禁止が葡国貿易に与へた影響
迫害の性格
長崎奉行水野河内守及び竹中采女正の迫害手段
ハイスベルツゾーンの記事
マカオ、マニラ当局の教師渡航禁止令
ビエーラの潜入と殉教
バタビヤ総督ブルーワーの告発
老中の態度
寛永鎖国令
海外渡航耶蘇教関係条項の吟味
貿易関係条項の吟味
糸割符の蘭人への適用
鎖国令の意義
第２０章　解禁後の日蘭貿易
一六三五年の商況
ハーヘナールの記事
商館長崎移転説
カロンの江戸参府
ヌイツの釈放
日蘭共同葡西根拠地攻撃の勧奨
フィリッピン征討計画
島原乱の勃発
板倉内膳正の討死
蘭船をして城中を砲撃せしむ
敵味方の非難
落城
島原乱の意義
蘭人の態度に対する批評
館長カロンの参府
英蘭人の子孫の追放
第２１章　日蘭関係断絶と投銀
一六三七年葡船来航す
葡人追放令発布
一六三九年来航の葡船即時退去を命ぜらる
通商再開請願使節の派遣
幕府の処置
申渡文の内容
マカオ商人の資金欠乏
レスポンデンシヤ・ボーデメリー・投銀
現存投銀証文
一六三二年の投銀証文
当時の訳文
貸主
借主
貸付額と利率
返済方法
葡人の苦況
一六三一年の貸借紛議
一六三三年の貸借紛議
一六三四－八年葡人の輸出銀額
利率低下の傾向
第２２章　和蘭商館の長崎移転
葡人追放令が内地商人に及した影響
五ヶ所商人の策動
カロンの反対運動
「葡人の上に雨が降れば商会も亦滴で湿る」
蘭館建物取壊命令
カロンの冷静危機を救ふ
新商館の位置に関する風説
カロン日本を去る
ルメールの参府
長崎への移転命令
取壊と移転との意義
一六四〇年の商況
第２３章　日本人の海外発展
日本人海外進出の初期
御朱印船
渡航者の身分
居住形態
交趾の日本人町
角屋七郎兵衛
日本人町の統治形態
現存せる日本人墳墓
東蒲寨の日本人町
日本人シャバンダール
在留邦人の軍事的活動
暹羅の日本人町
オックフラ純広
山田長政
長政の死と日本人町の滅亡
再興
ルソンの日本人町
パリアン
ヂラオ
日本人の不穏の挙動
マニラへ流された高山右近内藤如安等
形勢不穏
在住日本人の増減
マニラに於ける日本人の出版物
マカオ在留の日本人
日本人奴隷問題
東京の日本人
マラッカの日本人
バタビヤの日本人
ジャガタラ文
モルッカ諸島の日本人
幕府の海外移民対策
発展沮止の諸原因
年表
索引