日本近現代文学における羊の表象
- サブタイトル
- 漱石から春樹まで The Representation of Sheep in Modern Japanese Literature
- 編著者名
- 江口 真規 著
- 出版者
- 彩流社
- 出版年月
- 2018年(平成30年)1月
- 大きさ(縦×横)cm
- 22×
- ページ
- 260p
- ISBN
- 9784779124112
- NDC(分類)
- 910
- 請求記号
- 910/E33
- 保管場所
- 地下書庫和図書
- 内容注記
- 参考文献あり
- 昭和館デジタルアーカイブ
序章
本書の目的と問題設定
先行研究と本書の位置付け
本書の構成と各章の概要
第1章 夏目漱石『三四郎』―「迷羊(ストレイシープ)」の起源とその解釈
はじめに
「迷える羊」―『新約聖書』と『トム・ジョウンズ』との比較
「堕落女学生」美禰子
「書く女」としての可能性の否定―アフラ・ベーンへの言及を通して
漱石の英文学研究と羊
終わりに
第2章 江馬修『羊の怒る時』―関東大震災の怒れる民衆
はじめに
江馬修の経歴と『羊の怒る時』
「羊の怒る時」と地震の発生―黙示録的解釈
群れるものとしての羊
『臺灣日日新報』への掲載理由
『羊の怒る時』に描かれた社会主義者弾圧の諸相
「羊を怒らすこと勿れ」―羊飼いへの警鐘
終わりに
第3章 らしゃめんの変容―唐人お吉物語から「人間の羊」まで
はじめに
らしゃめんの起源とその変遷
唐人お吉物語―十一谷義三郎の作品を中心に
戦後占領期のらしゃめん―パンパンとの比較
高見順『敗戦日記』―去勢された子羊
大江健三郎「人間の羊」―《羊たち》の沈黙
終わりに
第4章 安部公房の植民地経験と羊―満洲の緬羊政策と牧歌的風景の構築
はじめに
変形譚としての「詩人の生涯」―「綿」から「ジャケツ」へ
「詩人の生涯」と『詩集下丸子』
戦後日本と満洲の緬羊飼育―ホームスパンと「ジンギスカン」
安部公房の植民地経験と羊
「盲腸」・「羊腸人類」・『緑色のストッキング』―羊の腸を移植される人間
終わりに
第5章 村上春樹『羊をめぐる冒険』―「迷羊」の継承と羊に取り憑かれた者たち
はじめに
村上春樹作品における羊と『三四郎』からの影響
観光牧場の誕生―高度経済成長期の緬羊飼育
日本近代の象徴としての羊―羊博士・アイヌ青年・羊男
羊博士の「羊つき」―憑き物から精神病へ
先生の「羊つき」―身体と精神のコントロール・テクノロジー
終わりに―「鼠」と「羊つき」と羊の消滅
終章
主要参考文献一覧
図版一覧
初出一覧
あとがき
終章
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